先日、しばらく話していなかった旧友から電話がかかってきました。
彼は世間話がしたかったわけではなく、私に”あること”を聞きたかったようです。
彼はこう言いました。
「それで、どの株を買ったらいいんだ？」と。
たしかに私は市場の話をするのが大好きです。しかし、友人や親戚から「どの株を買えばいいか？」と聞かれると、視線をそらして、相手とできるだけ距離を置きたくなります…
私から個別にどのような株を買えば良いかを教えることはできません。その人が将来に向けどのような計画を立てているか、リスクに対する許容度はどの程度か、そしてポートフォリオにどのような金融商品を加えているかによって変わってくるからです。
その状況を知らずに特定の銘柄をいくつか挙げるだけでは無責任なことになってしまいます。
それは、友人の医師に「どうしたら健康になれるか？」と聞くようなものです。彼は「魔法の薬を飲むように」とは言わないでしょう。そうではなく「健康的な食生活と適度な運動をして十分な休養をとるように」と言うでしょう。
現在のポートフォリオが最適な状態でなければ、単一の銘柄（あるいは数銘柄）だけでは、あなたのポートフォリオを健全化することはできません。
優れた短期銘柄をいくつか加えることができるのは、ポートフォリオがすでに健全な状態である場合だけです。
そこで今日は、健康維持のために医師が患者に示すようなアドバイスをしたいと思います。ただし、ここではポートフォリオに関してです。
健康的な食生活
ポートフォリオの健全性は「あなたが食べたもの」、つまり「あなたが加えた銘柄や商品」によって決まります。もし、低位株や暗号通貨のようなガラクタばかりをたくさん詰め込んでいたら、ポートフォリオは不安定になり、おそらく大きな損失を被ることになるでしょう。
たしかに、リスクの高いギャンブルがひとつ当たれば、たまには糖分を摂取してもいいかもしれませんが、最終的には所有する商品が暴落してしまうことになりかねません。
一方、「良質なもの」、つまり「緑黄色野菜に相当するような金融商品」。例えば、高い配当金を得られる企業や、強固な成長企業の株、あるいは債券、そして少しの金や不動産などでポートフォリオを構築すれば、健康な人が風邪やインフルエンザを乗り切るように、市場の下落があっても乗り切ることができるでしょう。
適度な運動
通常、健康でない人が長距離を走ったり、山に登ったり、コート全体を走り回ってバスケットボールしたりするのは良いことではありません。しかし、健康であれば自分の限界に挑み、筋肉を鍛えることは全く悪いことではありません。
これはポートフォリオでも同じことが言えます。ポートフォリオが良い状態であれば、オプションや短期トレードなど、リスクの高い投資も取り入れることができるようになります。
十分な休養
ポートフォリオは休んでいる時、つまり何もしていない時が一番良い状態なのです。一度投資をしたら何もしないことがベストです。長期的な投資をするのであれば、投資は放っておいて、配当と複利成長に任せましょう。フィデリティが数年前に行った調査によると、最も成績が良かった口座は、所有者が亡くなっているか、口座の所有を忘れているものだったそうです。
一度、健全なポートフォリオを構築すれば、あとはアセットクラスの配分比率が偏った場合に、時々リバランスを行うだけで良いのです。
そうでなければ、そのままにしておいて、ポートフォリオにほとんど手を付けないことがベストな方法になります。
これらのステップを踏むだけで、あなたのポートフォリオはより健全な状態になるでしょう。それは野菜を食べるよりもずっと簡単なことなのです。
良い投資を。
マーク
P.S.
もしあなたが「良質なもの」をポートフォリオに加えて、資産を増やしていきたいなら…
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