祖父から学んだ3つの投資哲学
私は金融の世界で25年以上にわたって仕事をしてきました。
そして、その間ずっと模範にしていた人物がいます。
それは私の祖父です。
祖父は29年前にこの世を去りました。
彼は、私にとってのヒーローであり、人生の師匠だったと言えるでしょう。
祖父は、6歳のときに働き始め、新聞の販売をスタート。夜間に高校、大学、大学院に行き、日中は家族を支援するために働き続けました。その結果、鉄鋼会社と証券会社を所有することに。豊かな生活を送るというアメリカン・ドリームを掴みました。
そんな祖父から学んだのが「3つの投資哲学」で、私は今でもそれを実践しています。
これは過去にもメールマガジンで配信をしたことがありますが、
株式市場が上向きになり、投資熱が加速してる今、改めてお話ししようと思います。
原則1:良いビジネスに投資する
祖父は元々、公認会計士でした。
それと同時に鉄鋼会社と証券会社も所有していました。
ある時、私は祖父に「鉄鋼について詳しいのか?」「証券会社について詳しいのか?」と聞いたことがありました。
当時の私は会社を所有しているなら、当然その業界に精通しているのが自然だと考えたのです。
そのため、それらの業界の知識を本業と並行しながらどうやって身につけたのかを知りたかったのです。
しかし、祖父の答えは意外なものでした。
「私は、経営しか知らない。ただ、それで十分だ」
祖父は経営以外は、専門知識やスキルを持った有能な専門家に委ねたのです。
普通、祖父のように経営者であれば
「その業界に詳しくなければ参入してはいけない」
と考えるでしょう。
しかし、祖父は全く違っていました。
つまり、「良いビジネス」であれば例え知識がなくても参入する、「良いビジネス」にはそれをするだけの価値があるということ。
まさに、これが私の株式市場に対する「認識の転換」に繋がりました。
私はこの教訓ともいうべきものを市場に適用し、その銘柄が「良いビジネス」をしているかどうか?を大きな判断基準の1つにしました。
その結果…
・堅実な企業でありながらも過小評価されている企業
・強い成長見通しがある企業
・その両方の特徴を備える企業
このような企業が「優良な銘柄」であると考えるようになったのです。
原則2:長期投資する
例えば、ITバブルなどが良い例でしょう。
ITバブルとは、1990年代前期から2000年代初期にかけて、米国市場を中心として起きた、インターネット関連企業の株価が異常なほどに上がったときのことを指します。
まさに、これは保守的な祖父の教えに反するものです。
もし、祖父がこれを体験していたら、多くの投資家が関連銘柄に飛びつく様を嘆いていたに違いありません。
ちなみに、これはバブルと言われるくらいですから、それは崩壊し多くの関連銘柄が暴落。
短期的な視点で投資をしていた多くの投資家たちは資産を一気に失いました。
つまり、ここでお伝えしたいのは、このような「短期的な視点」で投資するのではなく「長期投資」を前提とした投資をするということが重要ということ。
「良いビジネス」をする銘柄を購入したら、短期的な視点ではなく、
1年、5年、10年といった、年単位の長期的視点で見ていくべきなのです。
原則3:配当を受け取る
世界一の投資家と言われるウォーレン・バフェット氏と同じように、私の祖父も「配当」好きでした。
そして実際に、長期にわたって配当を支払う企業に投資をすることで、退職後も快適な生活を送ることに成功したのです。
そして、祖父が何年も配当金を支払ってくれる素晴らしい銘柄を持っていたことで、祖父母は退職後も安定した収入源があり、潤った暮らしを楽しむことができたのです。
さらに祖父が亡くなった後でも10年以上、祖母はマンハッタンの美しい集合住宅に住み続けることができました。
そんな配当金は多くの場合、企業が安定しているということを示します(常にそうであるわけではありません)。
そして、投資家は受け取った配当金を長期にわたって再投資すれば、収入を補い、富を生み出すことができます。
このようにして永続増配銘柄(毎年配当金を増配する銘柄)に投資すれば、毎年着実に収入を増やすことを期待できるのです。
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私は祖父から他にも、今も変わらず有効な投資の原則や投資哲学を学びました。
ですから、私はその投資の原則や投資哲学に毎日従うようにしています。
今回ご紹介した、祖父から学んだ「3つの投資哲学」である
1.良いビジネスへ投資する
2.長期投資する
3.配当を受け取る
これがあなたの投資に役立てば幸いです。
~編集部コメント~
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