投資情報

2025年は4年周期の サイクルで「最高な年」

ホリデーシーズンの消費ラッシュも一段落しました。

そして、新しい年がやってきました。

2024年を振り返ると米国株式市場は好調で、S&P500種株価指数は23.1%の上昇。

*出所:Trading View

これは、2023年に同指数が24.2%上昇したのに次いで素晴らしい数字だったと言えるでしょう。

そして、1997年と1998年以来、S&P500が2年連続で20%以上上昇した初めての年となりました。

では、2025年はどうなるのでしょうか?

4年間のうち最高の年

1月20日には、ドナルド・トランプ次期大統領の就任式が実施されます。

そして歴史的に見ても、このイベントは株式にとって良い年と言えるでしょう。

「米国大統領サイクル」の最初の年にS&P500がどのようなパフォーマンスだったかを見てみると、このように好調な年になっていることが分かります。

1984年以降、新大統領の任期の最初の年には、米国の株価指数は平均18.1%上昇しているのです。

これは4年サイクルの最高の年です。

また、2009年以降で見るとこのサイクルの最初の年には、S&P500は19.4%以上も上昇しています。

そして、過去30年間でこの時期に下落したのは、2001年だけでした。

では、なぜ大統領選挙後1年目の年はこのように株式市場が好調になる傾向があるのでしょうか?

大統領選挙前は「次は誰が大統領になるのか?」「次はどのような政策が実施されるのか?」「それが経済、株式市場にどのような影響があるのか?」

といった不確定なことが多いのです。

一方、このサイクルの始まる時期には議会選挙と大統領選挙はすでに終わっています。

そのため、今後の見通しが比較的明確になることで、市場が楽観的になるのです。

ですから、マクロレベルで何が起ころうとも、株式は概ね上昇する傾向にあります。
2025年の目標は?

私は長年、米国の大統領サイクルはすべての投資家が知っておくべき指針であると強調してきました。

これはダウ工業株30種平均ナスダック100、S&P500種株価指数の次のチャートやローソク足の予測をするものではありません。

それは来年のロードマップを提供するものです。

このサイクルは、その正確性を何度も証明してきました。

だからこそ、毎年私の投資計画の要となっているのです。

このサイクルに従うことで、投資家は他の誰よりも先に市場の行方を知ることができるでしょう

市場が下落した場合でも驚くことはありません。

過去のデータを見ると、大統領選挙後の2年目と4年目は市場が下落する傾向があるからです。

市場が上昇した場合でも、それに備えることができます。

市場の次の動きを知るためのツールに私が求めるのは、これだけです。

そして、このツールを使って現実世界の予測を行なうことができます。

例えば、1984年以降の過去の傾向を見ると、2025年のS&P500の終値は6,972ポイントになると予測できます。

では、ウォール街の予測はどうでしょうか?

オッペンハイマー氏は2025年末のS&P500を7,100ポイントと予測しており、20.3%の上昇を見込んでいます。

ウェルズ・ファーゴは2025年末の&P500を7,007と予測しており、18.7%の上昇です。

また、ドイツ銀行とYardeni Researchは、来年末の指数を7,000ポイントと予測しており、上昇率は18.6%です。

S&Pの今年の中央値予測は6,600ポイントで、上昇率は11.8%です。

そして、大手予測機関のうち米国株式の下落を予測しているのは、スタイフェル・ファイナンシャル社だけです。

2025年も昨年に引き続き、米国株式市場が好調になるでしょう。

マシュー・カー

 

〜編集部〜

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Matthew Carr(マシュー・カー)

Oxford クラブ・ジャパンのチーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融業界で20年のキャリアを持つ。 企業の中ではある一定のサイクルで株価が上下する銘柄があると言われており、マシューの専門はそのサイクルを見つけ出すこと。 彼の専門領域は石油・ガスといった伝統的な産業から、AI、5Gといった最先端テクノロジーなど多岐にわたる。 マシューの記事一覧 ≫

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