“最も強力な”投資戦略？

私にとって、時間は最も貴重なものです。

一見、時間は無限にあるように見えるかもしれませんが、個人つまり人間レベルでは、時間は非常に有限と言えるからです。

1回の人生は長くても、おそらく90年ぐらいでしょう。

そのため、私は自分の人生を無駄にしたくないと考えています。
一緒にいたい人たちと好きなことをして過ごしたいと思っているのです。

投資においても、時間はどんな戦略よりも、どんな好不況のサイクルよりも強力だと考えています。

時間が経てば、山は浸食されて塵となっていきます。

しかし市場においては、時間が小さなスタートを富の山に変えてくれるのです。

このことを心に刻み、あなたのお子さんやお孫さんにも伝えていってほしいと思っています。

仮に20歳から投資を始めて、65歳までに億万長者になるには、1日にいくら貯めればいいでしょうか？

たった3.25ドルです。

年間ではわずか1,186ドル。

仮に毎年、この金額を投資して億万長者になろうと思ったら、年利10.22％の利益を得る必要があります。

一見、難しそうに見えるかもしれませんが、これは過去30年間のS&P500の平均年間リターンなのです。

そして、もう一つ大切なことは、投資をいかに少ない資金で始められるかです。

3.25ドル、これはマクドナルド（MCD）の1ドルメニューから毎日3品我慢すること得られる金額です。

また、宝くじ1枚とスクラッチ1枚を1日1回買うのと同じ金額。

宝くじを毎日買うよりも、毎日3.25ドルを投資に回すことの方が、億万長者になる確率ははるかに高いと言えるでしょう。

よく、「ああ、もっと稼げるようになったら貯金を始めよう… 」とか、「近いうちに投資を始めるつもりなんだけど」といったとことを耳にします。

ただ、投資を先延ばしにすればするほど、状況は悪化することになるのです。

20歳から24歳の米国人の年収中央値は37,024ドル。

65歳までに億万長者になるには、年収の3.2％を投資に回すことで達成できます。

一方、もし米国人が55歳から投資を始めたとして、65歳までに億万長者になるには、1日当たり164.38ドルを貯蓄・投資しなければならないのです。

これは年間6万ドルに相当する金額です。

現在の米国の世帯収入の中央値は74,580ドル。

55歳から64歳の米国人の世帯年収の中央値は81,780ドルです。

つまり、55歳から投資を始めた場合、年収の73％以上を毎年積み立て、投資しなければならないということです。

「もっとお金ができたら、2、3年後に投資を始めよう」と言う人がいるのを見るたびに、私は「それは自分を傷つけているだけだ」と伝えるようにしています。

待てば待つほど、時間を浪費すればするほど、投資は「高くつく」ことになるのです。

では、65歳までに億万長者になるには、5歳刻みで毎日いくら貯蓄し、投資しなければならないのでしょうか？
 

この図は各年齢で投資を始めた場合、毎日いくら貯蓄をしなければいけないかを表したもの。

20歳だと3.25ドル、25歳だと5.78ドルということです。

つまり、20歳から25歳の間に1日に貯蓄すべき金額は77.8％増加することになるのです。

そして、20歳から55歳までの1日に必要な貯蓄額は、4,957.84％増加します。

これを見れば、投資を早く始めた方がどれだけいいかが分かっていただけたのではないでしょうか。

また、億万長者になるのは一見難しいように見えますが、今日の話を聞くとそれほど難しいことではないと思ってもらえたのではないかと思います。

ぜひ、あなたも時間を有効に使い、投資に取り組んでいってください。
 

マシュー・カー
 

P.S.
 
マシューも執筆の一部を担当するOxford インカム・レター。
 

 
 
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