一部の投資家に大きなリターンをもたらす株式とは?
カジノのルーレットに全財産を賭けると
大きなリターンが得られるかもしれませんが、
それはお勧めしません。
その一例をご紹介しましょう。
新型コロナウイルスの影響を受け、2020年には500社以上の企業が破産申請をしました。
破産金額が圧倒的に大きかったのはハーツ・グローバル・ホールディングス (OTC: HTZGQ) で資産258億ドル、負債244億ドルで破産しました。
破産申請が受理されると清算手続きが開始され、最終的に会社をたたむことになります。清算手続きが始まると、債権者やその他の先取特権者に全額を支払うまで、株主は何も受け取ることができません。
そのため、洗練されたトレーダーは破産申請された会社を避けるのが一般的です。しかし、一部の短期トレーダーたちがハーツに群がりました。そして同株価は2020年5月26日に40セントから、同年6月8日に6.25ドルまで上昇したのです。
5月下旬に買って数週間後に売却した短期トレーダーには、素晴らしいリターンがもたらされました。
でも、トレーダーたちは何を考えていたのでしょう?
実は彼らは何も考えていなかったのです。
多くの低位株は経験の浅いデイトレーダーの大群によって操作されています。その大半はミレニアル世代とジェネリック世代のトレーダーです。パンデミックの最中、家に閉じこもり、プロスポーツに賭けることもなく、彼らは株式市場に目をつけました。
そして富を得る代わりに、彼らはアイビーリーグ(アメリカの私立大学)の学費が安く見えるような教育を受けることになりました。
つまり膨大な勉強代を支払うことになったのです。
株取引コミュニティー「WallStreetBets(ウォールストリートベッツ)」の創設者であるハイメ・ロゴジンスキー氏は、約1,400万人の個人投資家会員を擁するグループのリーダーです。彼は会員の投資の腕前について何の幻想も抱いていません。
「彼らは自分が何をしているのか分かっていない。そして、自分が何をしているのか分からないことも何とも思っていない。会社の貸借対照表を見たり、キャッシュフロー分析を行ったりすることは、彼らにとっては無意味なことで、ボラティリティを楽しみの機会としか考えていない。」
なるほど。
だが悲しいのは、こうしたトレーダーの直感が基本的に正しいということです。低位株は確かに最大のリターンをもたらす可能性があります。
(数時間ごと、数分ごとに株価を変動させるようなやり方ではリターンは得られませんが…)
毎年、最も成績の良い銘柄のリストを見てみると、すべてではないにしてもその大部分がマイクロキャップであることに気づくはずです。
マイクロキャップとは、株価に発行済み株式数をかけた時価総額が10億ドルをはるかに下回る小規模企業を指します。私は価値のないペニー株(※)やゾンビ企業、倒産に苦しんでいる企業について話しているのではありません。
本物の製品やサービスがあり、売上高や業績が伸びている、高成長期の初期にある本物の企業のことを言っているのです。
このようなマイクロキャップは、市場で最も大きなリターンを生み出す可能性を秘めています。
なぜなら、それらは投資信託やヘッジファンドが買えないような小さな会社だからです。ウォール街は彼らを追いかけないし、主要メディアも報道しません。この情報の空白が、投資のための情報収集に少しでも意欲的な人たちに大きなチャンスをもたらすのです。
例えば、過去にさかのぼって、ある例を見てみましょう。
S&P500種株価指数の上位5銘柄の2023年7月末までの2年間のリターンは以下の通りです。
- マラソン・オイル (NYSE: MRO) 133%
- エヌビディア (Nasdaq: NVDA) 140%
- デボン・エナジー (NYSE: DVN) 142%
- オキシデンタル・ペトロリアム (NYSE: OXY) 146%
- マラソン・ペトロリアム (NYSE: MPC) 155%
悪くはありません。しかし、これらのリターンを、同じ期間に成績の良かったラッセル・マイクロキャップと比較してみると、
- リクイディア (Nasdaq: LQDA) 236%
- ベルヒューズ (Nasdaq: BELFB) 304%
- アードモア・シッピング (NYSE: ASC) 309%
- RCMテクノロジーズ (Nasdaq: RCMT) 384%
- アプライド・デジタル (Nasdaq:APLD) 719%
このように成績の良いマイクロキャップがより大きなリターンをもたらしています。世の中の投資家は、より高いリターンを得たいと願っています。しかし、多くの投資家はその方法を間違えています。
彼らは、カジノのギャンブルのような短期トレードをしているわけではありませんが、逆の間違いを犯しているのです。
彼らは、数週間先、数か月先にはある程度のリターンをもたらす可能性はあっても、ほぼ間違いなく並外れたリターンを生むわけではない巨大企業だけに注目しているのです。
アップル (Nasdaq: AAPL) を例にとって見てみましょう。
同社は素晴らしい企業で、私は25年以上前から同株を所有しています。当時はまだ小さな会社だった時に購入したアップルは、今、世界最大の企業に成長しました。同社が支払う年間配当は、私が投資した金額の何倍にもなっています。
かと言って、時価総額が2兆4,000億ドルほどの企業がすぐに4兆8,000億ドルの企業になるわけではありません。個人的には、アップルが「買い」か「据置」を議論するよりも、次のアップルを見つけることに興味があります。
今後数か月、数年のうちに数倍に成長する可能性を秘めた上場企業はたくさんありますが、それらは時価総額が大きい銘柄ではなく、小さい銘柄であることが多いのです。
もし、あなたが望むような大きなリターンを得られていないのであれば、大企業にばかりに目を向けているからかもしれません。その代わり、成功した製品やサービスを持ち、将来性のある急成長中の小企業をポートフォリオに入れることをお勧めします。
大きなリターンをもたらす可能性を秘めた小型株を無視しないでください。
狙った魚がいる池で釣りをすべきなのです。
P.S.
〜編集部〜
すでに時価総額が大きくなっている大企業に注目するよりも、「次のアップル」になる小型株を見つける方がいいかもしれませんね。
アレックスさんが推奨する、「次のアップル」となる可能性を秘めた企業とは?
P.P.S
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