人生における本当の 「お金の価値」とは
※今日は投資の話ではありません。人生における「お金の価値とは」についてです。
私たちの多くは、”時間”が永遠にあるかのように生活しています。
しかし、そうではありません。
あなたの最も価値ある資産は、家でも銀行口座でも投資ポートフォリオでもなく、この地球上で生きて、活動している”時間”なのです。
あなたが、数十年働き、投資し、複利運用してきた、優秀な投資家であればあるほど、「これまで増やしてきた資産を使うのはもったいない」という考えになるかもしれません。
しかし、そんなあなたの資産には、「本当の価値」が無いかもしれません。
なぜなら、お金は貯まっているだけでは何の価値も産んでくれないからです。
つまり、せっかく頑張って貯めてきたお金を、自分が幸せと思うものに費やす必要があります。
心理学者たちは、人は物を増やすよりも、体験にお金を使った方が満足感を得られると主張しています。
時間とお金の使い方を計画し、経験から得られる充実感を最大化する。それが人生を最も謳歌する方法なのです。
『Die With Zero人生が豊かになりすぎる究極のルール』の著者であるビル・パーキンス氏は、
“すぐに減価してしまう物質的な所有物とは異なり、経験は時間の経過とともに実際に価値を増す”
と指摘しています。
経験には、彼が「記憶の配当」と呼ぶものがあります。
素晴らしい体験は、その瞬間を楽しむだけではありません。
その体験を共有した人たちとの思い出を、繰り返し満喫できるのです。
「記憶の配当」の価値は過小評価できません。
なぜなら、これほど高い収益率を誇るものはないからです。
アメリカのテレビドラマ『ダウントン・アビー』に出てくる執事の言葉を借りれば、
「人生のビジネスとは、思い出の獲得である。結局、それがすべてなのだ」。
ある日、体が弱って何もできなくなったとき、人生の最良の部分は”思い出”かもしれません。
自分の人生を振り返り、誇りと喜び、そしてノスタルジーというほろ苦い感情を味わえるのです。
そして、健康状態が悪くなるにつれて、新しい体験ができなくなるのを理解し、今よりもっと計画的に生きることができるようになります。
パーキンズ氏は、退職後の人生を
「活発な時期」
「のんびり活動する時期」
「活動しない時期」
の3つのカテゴリーに分ける提案しています。
定年退職後、これまで先延ばしにしてきた「死ぬまでにしたい100のこと」に書かれた体験をしようと意気込む時期が「活発な時期」です。
その後、健康状態にもよりますが、一般的には70代になると、「のんびり活動する時期」に突入します。
思い出づくりはまだまだ続きますが、ペースは遅くなります。
80代以降になると、いくらお金が残っていても、もう活動はできないかもしれません。
お金を使い切れずに死んでしまうのは、せっかく稼いだ人生のエネルギーを無駄にするのと同じです。
もしあなたが、価値ある人々や活動にお金を贈るつもりなら、今すぐ実行しましょう。
ほとんどの人は、あなたの財産の一部を手にすれば、さらなる利益を得られるのです。
今の自分を犠牲にして、そのお金を必要としない、ずっと未来の自分の安心材料にするのはやめましょう。
パーキンズ氏は、ほとんどの退職者がより積極的に貯蓄し、より質素な生活を送り、必要以上にゆっくりと資産を取り崩している事実を示す研究を挙げています。
退職時に50万ドル以上持っていた退職者が、20年後、つまり亡くなるまでに使い切ったお金は、平均してわずか12%でした。
つまり88%は未使用のままだったのです。
20万ドル以下の貯蓄しかない人でも、退職から18年後には資産の4分の1を使い果たしたに過ぎないのです。
もしあなたが優秀な投資家ですでに資産を形成できているのであれば、
今日から「記憶の配当」を獲得しにいきましょう。
それこそ、人生における本当の「お金の価値」ではないでしょうか。
P.S.
〜編集部〜 テスラのCEOイーロンマスクが
「お金を印刷するかのように儲かる投資先だ」と発言した、
電気自動車ブームで長期リターンを得られる“とある投資先”とは?
P.P.S
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