メディアが報じない、 世界の真実
1月1日、ニューヨークタイムズは
“The Year in Pictures 2022 “と呼ばれる特別な折り込み記事を掲載しました。
そこには、ウクライナの爆撃された都市や町の写真があり、
ロシア兵、ウクライナ人戦闘員、民間人が犠牲になっている生々しい写真も写っていました。
他にも、マグニチュード5.6の大地震に見舞われたインドネシアの村の写真や、
アフガニスタンの炭鉱で働く子どもたちの写真、
殺されたパレスチナ人の棺を担ぐ弔問客とイスラエルの警察官との小競り合いの写真もありました。
また、銃乱射事件で亡くなった祖母を悼む女性の写真、
ハロウィーンの祭典で群衆の波によって150人以上の若者が犠牲になったソウルの梨泰院の路地の写真も掲載されていたのです。
折り込み記事のページをめくるたびに、身の毛がよだつような内容でした。
「世界では、毎年何百万もの人々が苦しんでいます」
このようなメディアの悲観論に加え、「お先真っ暗」との意見が世間では一般的です。
ただ、この世の中は、悪いことだけではありません。
有名なウェブサイトOur World in Dataの創設者であるマックス・ローザー氏が指摘するように、次の3つの発表はすべて真実である可能性があります。
- 世界はひどい。
- 世界はずっと良くなっている。
- 世界はもっと良くなる。
今、世界は大変な状況にあります。
これは紛れもない事実です。
しかし、世界の寿命、子供の死亡率、生活水準などは、ここ数年で劇的に改善しました。
そして、生活の質は、将来さらに改善させることが可能であり、ほぼ間違いなくそうなるでしょう。
だからこそ、私は経済と米国株の見通しに強気なのです。
過去2年間のインフレは、主に企業の閉鎖、数兆ドル規模の政府の赤字、ゼロに近い金利が原因でした。
ですが、これらはすべて過去のこと。
そして、近年の経済と株式市場に悪影響を与えてきた他の多くの事柄も同様、過去のことなのです。
まず混乱を引き起こしたのは、新型コロナウイルスでしたが、パンデミックは弱まりつつあります。
次に、エネルギーです。
昨年初め、原油価格は50%上昇しましたが、現在は1年前の水準まで下がってきています。
欧米の天然ガス価格は、ロシアがウクライナに侵攻して以来、かつてない水準に急落しています。
そしてウクライナでは、ロシアは戦争に負けていると言わざるを得ないでしょう。
プーチン大統領は軍隊を解体し、経済を麻痺させ、ルーブルを暴落させ、中国とのパートナーシップを損ない、貿易相手を疎外し、徴兵資格を持つ男たちが国外に殺到する事態を引き起こしたのです。
実際NATOを弱体化させるどころか、同盟をこれまで以上に大きく強固なものにしました。
彼の軍隊は崖っぷちに立たされています。
また、荒れていた物価も、最近になって安定してきました。
昨年は消費者物価が上昇しましたが、米国の年間インフレ率は6か月連続で鈍化し、12月には6.5%となり、2021年10月以来の低水準に。
2022年後半のインフレ率は平均2.5%弱で、FRBの目標である2%をわずかに上回ったに過ぎません。
約6%の賃金上昇は、2022年のほとんどの期間、インフレ率に追いつきませんでした。
しかし、インフレが緩やかになれば、こうした上昇幅は維持され、労働者に持続的な改善をもたらすはずです。
2022年には他にも良い動きがありました。
・貧困は数年来減少を継続。
米国では1993年以来、子供の貧困が59%減少。
・世界の貿易額は過去最高を更新予定。
これは、アジア諸国が互いの結びつきを強め、共産主義の中国への依存度が低下していることも一因です。
・カリフォルニアのローレンス・リバモア国立研究所が、初めて実用的な核融合反応を達成。
究極のクリーンエネルギーになる可能性が出てきました。
・人工知能(AI)共同開発サービスであるOpenAIは、人のくずし言葉を認識できる高度なAI言語プログラム「ChatGPT」を公開。
AIは最終的に、新しいエネルギー源を解き放ち、病気の影響を緩和し、生産性を向上させるのに役立つでしょう。
このように、メディアが報じない、人類の『進歩』が実は起きているのです。
世間で流れる否定的な言葉や、投資情報誌に掲載される悲観論にばかり耳を傾けていると、怒りや憤り、恐怖で歪んだ世界観に陥ってしまいます。
ですが、現実はどうでしょうか?
欧米の人々は、かつてないほど長く、健康で、安全で、豊かで、自由な生活を送っています。
私たち投資家は、メディアに流されることなく、現実に起きている「事実」をもとに、企業分析することが大切です。
世間で言われている悲観論に飲み込まれてしまっては、正しい投資判断ができず、資産を増やすことが難しくなります。
なので私は、これからも悲観論ではなく、正しい「事実」を発信していきます。
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