海外投資

過大評価された市場の中にある割安株:注目はハイテク企業ではない!

所要時間: 3分.

この記事のポイント

  1. 経済のV字回復は期待できない

  2. 現在、株式市場は過大評価された状態になっている

    → 巨大ハイテク企業の影響が大きい

  3. 割安なのは、アメリカの銀行、小型株、住宅建築関連株


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驚くべき運用実績を長年にわたって実現してきた伝説的なファンドマネージャーである、スタン・ドラッケンミラー氏とデビッド・テッパー氏。

そんな彼らのある発言が、先週(2020年5月17日週)の市場を揺るがせました。
ドラッケンミラー氏は生ける伝説とも言える人物です。

30年にわたり、彼の運用するヘッジファンドは年率30%のリターンを生み出しました。30年間平均で、年率30%です!これは単に良いという表現では足りず、とんでも無い数字だと言えます。

こればかりではありません。さらに素晴らしいことに…この30年にわたる運用の間、マイナスリターンとなった年が一度もなかったのです!

デビッド・テッパー氏も負けず劣らず一流の人物です。

彼は、アパルーサ・マネジメントの創業者であり、間違いなく彼の世代において、最もパフォーマンスの良いヘッジファンドマネージャーだと言えます。冗談抜きで、彼の言葉だけで市場が動きます。

テッパー氏の投資スキルは120億ドルを超える純資産をもたらし、NFLのカロライナ・パンサーズを23億ドルで購入することを可能にしました。(誰だって少しぐらい趣味に貯金を使ったっていいですよね!)

テッパー氏とドラッケンミラー氏はどちらも投資スキルのおかげで億万長者になっています。そして、そんな2人ともが現在、株式市場を悲観的に見ています。

先週、ドラッケンミラー氏はエコノミック・クラブ・オブ・ニューヨークにこのように語りました。

「リスク対比での株式投資のリターンは、これまでの自分のキャリアで目にした中で最悪の状況にあるかもしれない。」

この先行きが不透明だという見通しは、今の不況下において経済のV字回復は期待できないという彼の説からきていると考えられます。

デビッド・テッパー氏も同様に、CNBCに同じような弱気予想をしました。

「現在、株式市場は最も過大評価された状態のうちの一つになっている。私がこれまで見た中でおそらく2番目に過大評価されている市場だろう…」

彼は、3月の景気の落ち込み後の株価回復が市場を高騰させ、企業の収益見込みの割に、市場が高い数値で推移していると考えています。

すべての業界(セクター)を一括りに捉えることはできません。
彼らのように、長期的な実績がある投資家の言うことには耳を傾けるべきでしょう。

耳を傾けるだけでなく、批評する視点で分析することが大切です。

ドラッケンミラー氏とテッパー氏は、現在の経済情勢に対して、S&P500指数は割高であるという見方をしています。

ここでさらに詳しく見てみましょう…

S&P500は現在、巨大ハイテク企業の銘柄が圧倒的な割合を占めています。この指標が以下の5銘柄だけに集中した前例はありません。

マイクロソフト (Nasdaq: MSFT)、アップル (Nasdaq: AAPL)、アマゾン (Nasdaq: AMZN)、アルファベット (Nasdaq: GOOGL)、そしてフェイスブック (Nasdaq: FB)はS&P500指数の時価総額の25%以上を占めています。

悲惨な経済状態であるにも関わらず、これらの株は今年、素晴らしい推移を見せています。

デビッド・テッパー氏がアマゾン、フェイスブック、グーグルを優れた企業だと抜擢するのは当然ですが、明らかにこれらは割安銘柄ではありません。

これらの企業がS&P500で大規模な割合を占めていることから、単純に考えると、これらの株価が高値なので指標も高値になると言えます。

しかし、市場の他の領域の評価は、もっと魅力的なのです。

ここ数週間、私がお勧めしている3つの領域は、アメリカの銀行、小型株、住宅建築業者です。

以下のグラフは上記の業界のパフォーマンスが、巨大ハイテク企業のパフォーマンス(マイクロセクターズ・FANG+ ETN(NYSE: FNGS)を指標として使用)に対してどのように違うのかを示しています。

*Undervalued Sectors Lag Behind Big Tech
巨大ハイテク企業の背後で過小評価された業界

実際、巨大ハイテク銘柄にとって、今年は素晴しい年になっているものの(16%上昇)、住宅建築業者、小型株、銀行(21%から42%にかけて下落)にとっては全く違う結果となっています。

誤解のないように言うと、これらの業界の企業が今後18カ月間、ひどい収益結果にならないと言っているわけではありません。当面は非常に困難な時期になりえます。

私が言いたいのは、これからの18カ月以降を見据えている投資家にとって、これらの企業の長期的な収益力は以前とそれほど変わっていないということです。

2021年の下半期に企業収益が回復し始めれば、これを受けて、このような企業の株価は大幅に上昇することになるでしょう。

良い投資を。

ジョディ


いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

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