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コロナで明暗分かれる5G企業:中国・韓国・米国企業をピックアップ

所要時間: 5分.

この記事のポイント

  1. 5Gの重要性には依然変わりはないが、新型コロナウイルスの影響が決算書からも見てとれる

  2. 優先順位の変更を余儀なくされたファーウェイ、事業運営の不確実性に揺れるサムスンの成長は鈍化

  3. アメリカン・タワー・コーポレーションは、予測の修正もほぼなく、新型コロナウイルスの影響をほとんど受けていない


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コロナウイルスは瞬く間に世界中に広がりました。助かったのは南極だけです。

しかし、大規模な世界的インフラである第5世代移動通信プラットフォーム(5G)の構築はまだ進行中です。

私は全ての5G関連企業がとんとん拍子に上手くいっていると言うつもりはありません。そうでない企業もあります。

しかし、長期的に見れば5Gの話はまだ手つかずですが、このネットワークの重要性は、以前考えられていたよりも増してきています。

アメリカやヨーロッパでは、何億人もの人々がコロナウイルスのために外出を自粛しています。そのため、これまで以上にデジタルデバイスに頼っているのです。

しかし、このようなデータ量の増加が、4Gプラットフォームを圧倒し始めています。急速に増加する情報流を処理するためには、デジタルハイウェイを高速化する必要があります。

コロナウイルスに直面している5G企業がどのように対処しているかを見てみましょう。 

チャイナファースト

深圳を拠点とする中国の通信会社ファーウェイは、第1四半期に成長が鈍化しました。ファーウェイは株式非公開企業であり、業績発表は極めて限定的です。

パンデミックの影響を踏まえて発表しましたが、その内容はあまり良いものではありませんでした。

ファーウェイの第1四半期の収益は、1,820億元(257億ドル)とのこと。これは前年同期比1.4%増の微増です。しかし、同社が2019年第1四半期に記録した39%の成長には程遠いものでした。

ファーウェイはまた、欧州での新たな5Gプラットフォームの展開は遅延するだろうと述べました。

興味深いことに、この遅延の理由はコロナウイルスとはほとんど関係がありません。ファーウェイは中国での5Gの展開をフルスピードで進めているのです。

生産量が限られたために、中国の顧客が優先されているのでしょう。

嘆くサムスン

機器メーカーも打撃を受けています。サムスン・エレクトロニクス(韓国:005930)は、韓国の多角的な電子機器複合企業です。

同社は、世界のスマートフォンビジネスにおけるビッグプレーヤーですが、今後数ヶ月は5Gスマートフォンにとって厳しい期間になると述べました。

新型コロナウイルスは、サムスンのスマートフォンのサプライチェーンを完全に混乱させています。これにより、5G技術の採用が遅れることになります。

また、サムスンは最近、第1四半期の業績も発表しましたが、ファーウェイをわずかに上回っていました。

営業利益は6兆4,500億ウォン(約53億ドル)で、アナリストの予想に沿ったものでした。これは前年同期の営業利益を3.5%上回っています。

また、売上高は55兆3,000億ウォン(454億ドル)で、前年同期比5.6%増でした。

同社は、通期の業績予想を発表しませんでしたが、今シーズンの決算報告では他の多くの企業も同様です。また、同社のほとんどの事業運営において不確実性が浮上していると警告しました。

5Gの明るい側面

コロナウイルスの影響を受けていない5G企業は数えるほどしかありません。電波塔を扱う企業を見てみましょう。

5Gをオンにするためには、全ての電波塔をアップグレードする必要があります。これには、新たなアンテナ、新たな給電線、新基地局電子装置が含まれます。

これらのアップグレードは、1〜2人のクルーで行うことが出来るため、ソーシャルディスタンスを保つのは簡単です。

一部の機器メーカーとは対照的に、アメリカン・タワー・コーポレーション(NYSEAMTは、コロナウイルスの影響をほとんど受けていないと述べています。

同社は約18万の電波塔を所有・運営しています。そのうち、米国内には4万1,000の電波塔があり、残りはヨーロッパ、中米、中東にあります。そして、5Gに対応するためには全てをアップグレードする必要があります。

多くの企業は、2020年下半期の業績予想を引き下げていますが、アメリカン・タワーは違います。同社は、予測可能なビジネスモデルを持っているため、今年の予測をほぼ修正していません。

同社は、電波塔のスペースを主要な携帯電話ネットワーク全てにリースしています。同社の収益の約95%は経常的なものであり、そのリースは全て長期的なものです。そのため、パンデミックが発生していても、この種のビジネスを保有していることは問題ありません。

アメリカン・タワーの第1四半期の収益は10.5%増の19.7億ドルでした。調整後の四半期収益は前年同期比14.1%増の12.7億ドルとなりました。

今日の家にこもりっきりの世界では、携帯電話ネットワークが重要であることは疑いの余地がありません。そして、賢い投資家は勝者と敗者を見分けることが出来るでしょう。

 良い投資を。 

デイビッド


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