米国配当株投資

25年の投資家キャリアの中で最大の失敗

今日は私の投資家人生における
もっとも大きな失敗についてお話しします。

それはおよそ20年前のことで、当時はITバブル全盛。
IT関連の銘柄であれば、どんな銘柄でも株価が高騰していた時代です。

アナリストとしてのキャリアを始めてわずか3年だった私は
とあるスポーツのビデオ配信企業の株を購入しました。

その企業は、当時はまだ珍しかった
スポーツ番組をライブ配信する企業でした。

しかも、主要なメディアが放映しない「カヤック」などの
ニッチな競技のオリンピック放映権を獲得したばかりだったのです。

当時は素晴らしいテクノロジーを持っている企業に思えたのですが
ビジネスとしては評価に値しないものでした。

なぜなら、その頃はブロードバンド通信があまり普及していなかったので
多くの人がインターネットでビデオ配信を見るのが困難だったからです。

そのような状況は理解していましたが、当時はITバブル全盛期。

多くの投資家がさまざまなIT関連銘柄でやっていたように
株を購入して株価が上昇したらすぐに売却して利益を上げるつもりでした。

私が考えていたカタリスト(株価上昇のきっかけ)は
その企業がカヤックのオリンピック放映権を獲得したことが
メディアで取り上げられることです。

インターネットを使った斬新な方法で
普段観る機会が少ないスポーツをライブ配信すれば
そのことが話題になると思ったのです。

私の思惑通り、その企業の株価は上昇し
大きな利益が得られるはず…でした。

しかしその前に、私は最初の失敗を犯します。
必要以上にその銘柄を買ってしまったのです。

 

株価はあっという間に2倍になりましたが
保有株数が多すぎたため
株価が気になりすぎて夜も眠れないほどになりました。

このため、株を少し手放し
リスクを減らす必要がありました。

なのでこの銘柄を半分手放し
利益を確定することを妻に相談しました。

しかし、反対されてしまいます。

夫婦で貯蓄をすることは一致していたのですが…

私は「利益を確定してリスクを減らしたい」
妻は「持ち続けて、もっと株価が上がるのを待ちたい」

と言う具合に、意見が別れたのです。

結局、私はその銘柄を7ドルで購入していたため
「15ドルになったら持っている株の半分を売る」
「残り半分は、当面、持ち続ける」
と決めました。

ですが、その後
2倍の14ドルにまでなっていた株価は
12ドルまで下がります。

「また戻るだろう。15ドルになったら売ろう」

株価はさらに10ドルまで下がります。

「様子がおかしいな…12ドルに戻ったらすぐに売ろう…」

株価はさらに下がります。

そして、購入した時と同じ7ドルまで下がった時
狼狽しながらもこう考えました。

「ちょっとでも利益を上げなければ…8ドルになったら売却しよう…」

しかし、その後も

株価が5ドルまで下がる→「7ドルに戻ったら売却しよう」
株価が3ドルまで下がる→「5ドルに戻ったら売却しよう」

結局、株価がゼロになるまで
その銘柄を保有し続けることになったのです。

この経験から次の3つの教訓を得ました。

1.出口を意識する


当初私には「短期間で利益を上げる」
という具体的な目標がありました。

しかし、私は長い間
その銘柄を保有してしまったのです。

自分の判断が間違っていることに気づいたら
すぐに売却するべきでした。

ですが、自分の間違いを認めるのは容易ではありません。

また、株価が戻るだろうと
根拠のない期待をしてしまいます。

そこで、感情にとらわれずに売却できるように
トレーリングストップ*を使うようにしました。

もしトレーリングストップ*を設定していれば
株価が上昇すれば保有し続け
下落しても大きな損失を出さずに売却することができます。

*株価が今の価格から一定の割合で下落した場合に、自動的に売却をすること。
こちらの記事で詳しく解説しています。

 

2.許容範囲を超えたリスクを負ってはいけない


私は特定の銘柄を買いすぎました。
睡眠不足になるほどのストレスを感じるような投資をしてはいけません。

 

3.家族で意思決定をする


夫婦で銘柄の選択までする必要はありませんが
どのように投資するのかといったことは話し合うべきでしょう。

相手が不快感を抱くような投資判断をしてはいけないと思っています。

特にどちらかがリスクを取りすぎていると感じている場合
そのことから金銭的な問題につながり
結婚生活に大きなストレスが生じてしまう可能性もあります。

投資に限った話ではありませんが
夫婦それぞれが何に対して抵抗感があるかを事前に理解しておけば
ストレスを軽減することができるでしょう。

==

さて、今日は、私がしてしまった最悪の失敗と
そこから学んだ3つの教訓をお話ししました。

高い授業料を払いはしましたが大切な教訓を得たので
あなたにお話しすることを恥ずかしいとは思いません。

むしろこのこの3つの教訓

  1. 出口を意識する
  2. 許容範囲を超えたリスクを負ってはいけない
  3. 家族で意思決定をする

があなたの投資のお役に立てれば幸いです。

P.S.

~編集部~

マークは25年以上の投資家キャリアの中で
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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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