現在の市場ボラティリティは?:市場の暴落を利益に変える方法
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この記事のポイント
- ボラティリティ指標は市場の価格変動を測る道具
- ボラティリティを取引する方法
- 投資家の感情を利用して利益を上げる
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今年3月に市場が崩壊した時、ボラティリティに注目が集まりました。
市場のボラティリティは価格変動の度合いを示すものです。
幅広い市場の価格の変動を測る最も一般的な方法としてはVIX指数があります。これはシカゴオプション取引所のボラティリティ指標です。S&P500のオプション取引の満期30日のインプライド・ボラティリティ(予想変動率)を元に算出するものです。
(注釈:インプライド・ボラティリティとはオプション取引で用いられる用語で、株式などの変動率(ボラティリティ)を予測したもの。オプションの現在のオプション価格(プレミアム)から逆算して算出します。)
ボラティリティはポートフォリオのリスクヘッジをしたり、取引に使って利益を上げるのに使うことができる道具でもあります。
例えば、VIX指数で測られるボラティリティが低かった(VIX指数が低水準であった)昨年の冬には、多くのトレーダーや投資家がVIX指数のコール・オプションを買ったり、その他ボラティリティ商品を購入しました。
そうすれば、もしボラティリティが上がったら(この時、通常は株価が下がります)、コールを持っている者はポートフォリオの損失を相殺する、もしくは短期的なトレードで利益を得ることができます。
(注釈:VIX指数のコール・オプションを買っていれば、市場が下落してVIX指数が高くなると利益を上げることができます。)
VIX指数は恐怖指数とも呼ばれます。高ければ、市場が不安になっている状態です。低ければ、市場は楽観している状態です。
3月に市場が崩壊した時、VIX指数は金融危機以降最高レベルに急上昇しました。賢い投資家はそれをパニックのサインだとみなし、市場の下落が多分止まるだろうと予測しました。
実際、市場は次の週に底を打ちました。
会社の業績報告やCEOのツイート、アナリストの格付けをいちいち読みたくない投資家はボラティリティ指数を参考にすると良いでしょう。
そうすることで、ボラティリティが上がるか下がるかだけを気にすれば良くなり、投資のプロセスは楽になりますし、一つの指標さえ追えば良くなるのです。
ボラティリティを取引する方法はいくつかあります。VIX指数のオプション取引や、VIXに基づく上場投資信託(ETF)を利用することもできます。中にはレバレッジが効いて、1.5倍の振れ幅でVIXよりも動きが大きい、もしくは小さいものもあります。あるいはVIX指数と逆の値動きをするVIXインバースETFもあります。これらのETFでオプション取引することも可能です。
他にボラティリティを使う方法は株や他の指数に対してオプション取引をすることです。
ボラティリティが高ければ、オプションを売ることを考慮したくなるでしょう。というのも、ボラティリティが高ければ、オプション価格(プレミアム)が高くなるからです。なので、プットやコールを売って、かなりの利益を上げることができるでしょう。
ボラティリティが低ければ、オプション価格(プレミアム)が安くなるのでプットやコールを購入しても良いでしょう。
現在、ボラティリティは過去の平均をわずかに上回っていますが、以前の高値よりは低くなっています。市場は好調ですが、近い将来にボラティリティが高くなる可能性を考慮してポジションを取ることには意味があります。経済データや、健康への心配、政治などリスクはたくさんあります。私は近い将来、ボラティリティが再び上がると予想しています。
私にとって興味深いのは、ボラティリティを取引するのは、市場の行き先を予想するのではなく、投資家の行動を予想することということです。
そして、歴史的に投資家の動きは予想しやすいものです。
通常、恐怖は市場の底近くで最も高まり、市場の天井付近で楽観が最高潮に達します。
こういった幅広い投資家の感情に賭けてポートフォリオをヘッジしたり、株を買わずに大きな利益を上げることもできます。ボラティリティを取引すれば良いのです。
良い投資を。
マーク
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