米国株投資ガイド

資産形成4つのルール

米国市場は長期にわたって成長してきた。この先も短期的な浮き沈みはあれど長期で見れば成長することが見込める。

そういった中で資産形成していくときに大事なのは、株式市場から「退場しないこと」だ。配当投資の記事でも紹介しているが、長期投資は参加していれば勝つことができるゲーム、つまり「勝者のゲーム」である。ハワイに向かう豪華客船の乗客は、大人しく乗船してさえすればハワイに辿り着くことができる。そしてあなたはその豪華客船の乗客の一人だ。

もし勝者のゲームで負けることがあるとするならば、それはそのゲームの「ルール」を守らず退場させられた場合だ。どんなゲームでも、ルールを守らないプレイヤーは退場させられる。航行中、急に船から飛び降りれば、ハワイへ安全に到着できる確率は一気に下がるのは当然だ。しかし株式投資やトレードにおいて、船から飛び降りて失敗する人は後を絶たない。それが「投資は怖い」とか「投資は危険だ」というイメージを持つ人が少なくない理由の一つでもある。

一方で「ルール」を守って投資をしたらどうなるか?あなたは勝者のゲームをプレイすることになる。途中、ゲームのように多少ハラハラする展開はあるかもしれない。しかし最終的にはあなたはハワイへ到着することができる。投資や資産形成とは本来、楽しいものだし楽しくあるべきものだというのがOxford Clubの信念だ。

では資産形成のルールとは一体何なのだろうか?


ルール1 資産形成ピラミッド®︎に従う

このピラミッドが資産形成の全ての土台になる。ピラミッドのそれぞれの階層部分は、複数の銘柄によるポートフォリオによって構成される。詳細をこちらのページに記載しているが、比較的安全性の高い長期投資を前提とした保守的なポートフォリオによって基盤を作るまでは、よりハイリターンを狙った積極的な投資に手を出してはいけないというルールである。


ルール2 出口戦略

いつ、どんな方法で売るかを決めずに買ってはいけない

あなたは株を買うときに、その株をいつ、どんな方法で売るかを決めているだろうか?多くの投資家はそういった「出口戦略」を持っていない。株価の値上がりを期待して株を買う場合、一体いくらまで値上がりしたらそれを手放すべきなのだろうか?逆に意に反して買った株が値下がりした場合、いつまで売らずに我慢すべきなのだろうか?

もしどんなときに売るのかを決めずに株を買ってしまったら、株価の値動きに一喜一憂し、ちょっとでも上がったら利益を確定したいばかりにすぐに売りたくなり、下がったら損を認めたくないばかりに上がるまでずるずる持ったまま(塩漬け)になるといったように、売却判断を感情的に行ってしまうことになる。その結果「利益は少なく、損失は大きく」なってしまう危険が高まる。

だから、いつ売るかを知るまでは、買ってはいけない。出口戦略を持ってから投資することが重要だ。(詳細はこちら)


ルール3 適切な資産配分

どれだけ魅力的に思える企業の株でも、投資であるからにはリスクがある。そのため資産形成においては適切に資産配分することが重要だ。株式投資は「勝者のゲーム」なので、何より大事なのはそのゲームから退場させられないこと。資金の大半を失ってしまわないこと。「投資家でいつづけること」である。

ポートフォリオを組むこと

一つの株で資産形成をするのではなく、複数銘柄からなる「ポートフォリオ」を組んでリスク分散しよう。たとえば配当再投資による複利で長期投資する「戦略」がある場合、その戦略を実行するためには複数銘柄からなるポートフォリオを作る。株価10倍を狙う戦略の場合、その戦略を実行するために複数銘柄からなるポートフォリオを作る。

同じ目標(戦略)の達成が狙える複数の銘柄に分散投資することにより、一つがダメでも別のものでカバーできるため、リスクが軽減される。

1つの銘柄には投資資金の4%まで

もし1000万円の投資資金があるなら、1銘柄には原則40万円を投資する。最低25銘柄からなるポートフォリオを組むということだ。1銘柄あたりの配分が小さいように感じるかもしれないが、リターンを狙いすぎてリスクを大きくしすぎない(株式市場から退場させられない)ようにするためのルールだ。

とはいえ(適当に選んだ株に分散するのでは意味がないが)分散投資した銘柄が全て優良だと思えるものであれば、実際にはそれらの大部分の銘柄があなたの資産形成に貢献してくれる可能性は高い。

またOxford Clubではこの4%ルールに加えて、25%のトレーリングストップを行うことを推奨している。投資資金全体の4%を投資した銘柄を購入する時、同時に25%のトレーリングストップをかける。これにより、あなたが失う最大損失を4%×25%の1%に抑えることができるというコンセプトだ。1000万円の投資資金を分散投資した場合、1銘柄への投資あたりに失う最大損失は資金全体の1%の10万円まで。ということである。


ルール4 投資コストを低く抑える

投資にかかるコストとは主に、業者等に払う手数料と利益にかかる税金がある。特に長期投資の場合、たった数%であっても手数料の違いが大きな結果の違いになる。もし100万円を複利6%で30年運用した場合と、手数料1%差し引いた5%で運用した場合では、142万円ほどのリターンの違いになる。

たった1%の違いがこんなにも大きな結果の違いになる。正確な計算ではないが、あなたが今後、何年、何十年も投資をしていく上で、手数料はあなたの資産の増加スピードにブレーキをかけてしまうかもしれない。

手数料

同じ銘柄に投資するなら、米国株の取り扱いがあるネット証券などできるだけ手数料が安い証券会社を選ぼう。また投資信託を選ぶ場合も手数料に要注意だ。もし3%の手数料のものなら、100万円投資するとまず3万円が差し引かれることになる。その後資産が一切増えなかったとしても毎年3万円が差し引かれ続け、10年後には30万円となる。資産を増やせる高いパフォーマンスがあったり、手数料に見合うだけの付加価値のあるものならよいが、その場合でも手数料分は確実にマイナスになることをしっかり計算しておこう。

しかし、あまりにも手数料や税金を気にしすぎて投資をはじめられないなら本末転倒だ。たとえば海外の証券会社であれば日本証券会社よりも手数料が低く抑えられるものもあるが、口座の開設や送金の手続きなどが日本の証券会社よりも難しい場合がある。そこでつまづいてしまい、なかなか投資をスタートできないのはもったいない。だったらもっと簡単な別の証券会社でスタートしよう。比較して多少手数料が割高であっても、そのほうが良い。

税金

売却益や配当には税金がかかる。そのためNISAやつみたてNISAiDeCoなどの制度を必要に応じて活用しよう。Oxford ClubがおすすめするのはNISAだ。年間120万円までの投資であれば、その株の売却益と配当については非課税となる。Oxfordインカム・レターで紹介している配当再投資による資産形成や、Oxfordキャピタル・レターで紹介している大きな値上がり益を狙った投資は、NISAと非常に相性が良い。

 

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