あなたはどのタイプ? 性格に応じた投資

12月に入り今年もあとわずか。
米国では来週、今年最後の連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。
8日時点では、政策金利の据え置きが確実視されているので、市場参加者の注目点としては、利下げがいつ開始されるか、2024年の利下げ幅はどの程度か、等になります。
政策金利の動向を見るうえで、多くの人が利用しているCMEによるFed Watchでは、5回の利下げが織り込まれています。

一方で、FOMCメンバーによる利下げ想定はそこまで大きくないので、FOMCメンバーによる金利予想分布図である『ドットプロット』にも注目です。
FOMCメンバーは経済データ重視、すなわちバックミラー的に過去のデータを基に将来の金利を予想するので、右往左往しがちです。直近、6月と9月の予想に関する全体の値は、方向感なくシフトしてきました。
今年の株式市場では、『ナローパス』(狭い所を針の穴を通すようにかいくぐった経済運営の実現)と言われた、リセッションに陥らずにインフレを抑制する試みが、今のところ機能しています。
パスが通るという見方が広まり、市場における利下げ回数の想定が、FOMCメンバーの想定を上回っているということで、投資家としては一安心ですね。
とはいえ、株式投資の難しさが凝縮された期間はまだ続いています。
何が難しいかと言いますと、景気が良くなりそうとなった時に株式市場全体が下落し、逆に景気が悪くなりそうとなった時に株式市場全体が上昇してきた点です。
実際に、2022年の4 – 6月期以降は、
実質GDP(名目GDPからインフレの影響を取り除いたもので、経済の強さをはかるうえで利用される指標)が前期比で上昇している期間に、S&P500種株価指数がマイナス(当四半期末の値が前四半期末と比べて下落)となり、
反対に実質GDPが前期比で下落している期間に、S&P500種株価指数がプラス(当四半期末の値が前四半期末と比べて上昇)となっています。
良いと思った時に下落し、悪いと思った時に上昇してきたということで、短期的な売買を志向する人は、景気や金利以外のファクターを見る必要がある期間が続いています。
ということで、初級の投資家の方々は、株って難しいと思ってしまったかもしれません。
ですが、先週のメルマガでも触れたとおり、資産形成はより長期的な視点で、
『計画』、『投資対象』、『投資手法』の3つを踏まえて行うべきものですので、
投資対象や投資手法を工夫することで、難局であっても、コツコツとリターンを積み重ねていくことも可能となるはずです。
特に、『投資手法』については、まだまだ日本では馴染みが薄いものの、『リスクを抑え、着実にリターンを積み重ねていく』ための手法を使った新たな潮流が、今後日本で広まっていくと信じていますし、そのために私も研究を重ねています。
なお、投資手法について、私は、投資家の嗜好を3タイプに分けて、ざっくり自分がどこに類するのかを理解したうえで、銘柄の魅力や投資対象の絞り込みを行い、計画に落とし込んでいくとさらに効果があると考えています。
その3タイプとは、以下のとおりです。
① 『行動派型』:自身が良いと判断したら、その情熱のままにぐいぐいと実践する。ベンチャー経営者型。
② 『理論派型』:数値など、理論的な背景を踏まえ、理詰めで実践する。CFO型。
③ 『社会性派型』:周囲の声を重用し、尖った行動は控えつつ、誰かが買ったら追随する。多数派型。
孫氏の兵法に「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」とあるように、自身の得意・不得意について認識したうえで、資産形成ピラミッドを構築していく発想で、個別株の情報や投資の実践に関するノウハウを理解することには大きな意義があると考えます。
日本にずっと住むつもりの人であっても、世界の物価上昇の影響は受けます。
基軸通貨である『米ドル』を稼げるようになると、将来の人生計画も描きやすくなりますので、資産形成において米ドルを稼ぐための具体的なアドバイスを基に、自身のタイプに応じた投資の実践をされることをオススメします。
志村暢彦
追伸1
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拙著では、投資の『手法』についても記載しています。米ドルを稼ぐための考え方を身に付けるとともに、資産形成の計画を立てるうえでも役立つと考える内容に触れています。ダイヤモンドオンラインでも随時取り上げられています。

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