投資情報

巨星逝く 合掌。 個人投資家の資産形成に向けて

 

今週、バフェット氏の盟友、チャーリー・マンガー氏が99歳で死去されました。

また、国際外交の舞台で活躍されたキッシンジャー元米国務長官が100歳で死去されました。

彼らのほかにも、今年は、年始のウォール街の『びっくり10大予想』で世界的に有名なバイロン・ウィーン氏や、現代ポートフォリオ理論を提唱し、1990年にノーベル経済学賞を受賞したマーコウィッツ氏等もお亡くなりになりました。

ウィーン氏は90歳、マーコウィッツ氏は95歳でした。

いずれも、世界で貢献された素晴らしい実績を持つ方々で、27年に及ぶ私の金融マンとしての活動にも少なからず影響を与えました。

心よりお悔み申しあげます。
 

金融を学んだ人、特に運用実務に携わるような人でなければ、マーコウィッツ氏のことはご存じないかもしれませんが、年金運用、投信運用、ヘッジファンド運用をはじめ、世界の機関投資家の資産運用は、彼が証明した現代ポートフォリオ理論をベースとしています。

そのうえで、どんな運用とするのか検討されているといって、過言ではありません。

ポートフォリオ全体のリスク量を踏まえ、得ているリターンが適切なのかを認識することが重要だからです。
 

この、現代ポートフォリオ理論によって、

『銘柄分散することでリターンを最大化しながら、投資リスクを軽減し得る』ことが理論的に証明され、資産運用のあり方が定義づけられました。

これは、数字上の確率を踏まえ、長い年月と潤沢な資産を理論的に運用する機関投資家において実践されると最大の効果を発揮するものです。

(なお、現代では、銘柄分散の概念について、さらに深掘り・進化させ、銘柄属性などによって分類することが有効であるとした理論をベースに資産運用の多様化が実践されています)

ただ、個人投資家、少なくとも日本人の特性を踏まえると、この現代ポートフォリオ理論をそのまま実践するよりも、この理論を踏まえ、その上に何を構築するのか、個人投資家にはどのような投資が適しているのか、を決定することが大切であると考えています。

私が遥かカリフォルニアまで来て、スタンフォードで重ねている研究内容としても、重要な要素です。

投資の実践は、『計画』、『対象』、『手法』の3本の矢を踏まえて、行う必要があると考えます。

『計画』は、投資家それぞれの事情や性格、資金、趣味・嗜好、経験、投資年限などを踏まえる必要があるので、十人十色です。

『対象』すなわち投資銘柄は、金融商品取引法等に則り、適切に行われる必要があります。

『手法』について、証券会社が提供する機能は日進月歩で、今年も大きく進化を遂げています。過去はこうだったとか、去年はそうだった、という経験にとらわれず、新しい目線・視点を持つことをオススメしています。

(私も、証券会社の方々と、新しい機能の実装について、日頃から一緒に検討させて頂いています。日本の投資環境がこれからもどんどん改善していくことに貢献していきます)

 
個人投資家の投資行動については、『行動心理学』の要素も十分に踏まえる必要があります。

例えば、もしあなたが次の2択のどちらかを選択できるとしたらどちらを選びますか?

A:コイントスの裏表を当てたら(確率50%)、10万円もらえる。

B:裏表を当てずとも(確率100%)、4万円もらえる。

かつて一般の個人投資家に聞いた際には、4万円をもらえるBを選択する人が多かったです。

Aは、期待値としては5万円(10万円×50%)ですので、数字上Bよりも利益が大きいですが、

数字上では表れない要素があるので、Bが選択されやすいということなのでしょうか。

ただ、

A:確率50%で、1000円もらえる。

B:確率100%で、400円もらえる。

という条件であればいかがでしょうか?

ひょっとしたら、Aを選ぶ方が多いのではないでしょうか?ちょっと挑戦しようかな、的な視点で。

また、

A:確率50%で、10万円もらえる。

B:確率100%で、4万円もらえる。

について、もしA、Bの選択を、100回できるとしたらいかがですか?

唯一無二の機会であればBを選ぶとした、という方も、100回挑戦できるなら、Aを選ぶのではないでしょうか?

回を重ねることによって、確率50%の現実味が高まり、ゼロイチの議論では無くなりますので。

という具合に、投資家の心理状況や資産の状況によって、取られる投資行動は変わります。

よって、現代ポートフォリオ理論をベースに、

いかにして老後2000万円問題を解決していくのか、とか、

いかにして子や孫の代までわたり、巨万の富を形成し成長させていくのか、

という視点を交え、個人投資家の投資を検討し、お伝えしています。

先人たちの残した知恵、経済理論を踏まえつつ、新しいものに挑戦し続ける。

温故知新ならぬ、『温故創新』の視点で、新たな投資アドバイスを継続していけるよう、引き続き頑張ります!
 

志村暢彦

 
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志村 暢彦

Oxford Club Japan チーフ・ストラテジスト 助言統括者。金融業界歴24年。業界経験としてはファンドマネージャーとしての期間が最も長い。2019年Oxford Clubチーフ・ストラテジストに就任。日ごろより、金融力は国力そのものであると考えおり、金融業界の心臓部や裏側で働き、政官財を含め、日本の金融の実態を見てきた経験をもとに、日本の金融リテラシー向上と、個人の理想的な資産形成の実現について、情報の収集と発信をしている。 著者の記事一覧 ≫

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