3月15日は “ウィスキーの日”?
私は10年以上にわたってスピリッツ*とアルコール業界の動向を追ってきました。
そして、私のキャリアの中で最も大きな利益をもたらしてくれたうちの一つです。
私がこの業界が好きな理由は、業界が停滞していないということ。
消費には季節的な変化があります。
そして、世代によって嗜好も変わってくるのです。
例えば、サイレント世代が選ぶアルコールはワイン(58.8%)。
ベビーブーマー世代もビールやスピリッツよりワイン(41.8%)を好む傾向があります。
しかし、ジェネレーションX、ミレニアル世代、ジェネレーションZでは、ワイン以外のお酒が選ばれています。
ただ、少しずつ変化も出てきているのです。
例えば、ミレニアル世代が以前の世代よりも早くビールからワインにシフトしているのです。
そして、ミレニアル世代後半とZ世代は、ハード炭酸水、ハードソーダ、ハードレモネードに夢中になっています。
これはビール業界全体をひっくり返し、いまだに影響を及ぼしています。
そして今、新たなトレンドが生まれつつあるのです。
幸いなことに、これは私が自信を持って支持できるもの。
これは、近い将来の“起爆剤”になるものでもあるのです。
ウィスキーの台頭
今週3月15日、金曜日はセント・パディズ・デーです。
これは宗教的な祝日を表し、米国では出身を問わず、誰もが“アイルランド人”になる日です。
私たちは緑色の服を着て、たくさんのお酒を飲み、この日をお祝いします。
さて、アイルランドには有名な飲み物が2つあります。
ギネスビールとウィスキーです。
2つのうち、特にウィスキーはたくさん消費される傾向があります。
2023年の米国のウィスキー売上は3.8%増の53億ドル。
そして、アイリッシュ・ウィスキーも飛ぶように売れているのです。
2022年、アイリッシュ・ウィスキー協会は輸出額が史上初めて10億ドルを突破したことを発表しました。
また、ユーロモニター・インターナショナルのデータによると、2023年には世界で1,290万個の9リットルケースが販売されたことが分かっているのです。
ウィスキーの勢いはこれだけはありません。
私たち投資家として見逃せない、事実があります。
それは、米国で2年連続、蒸留酒の売上がビールの売上を上回ったこと。
このチャンスから利益を得る方法は様々です。
例えば、ブラウン・フォアマン(BF-B)、コンステレーション・ブランズ(STZ)、ディアジオ(DEO)のような国際的な大手酒類メーカーに注目することなどでしょう。
しかし、私が注目しているのは、アイリッシュ・ウィスキーの成長の最前線にいる企業です。
その企業とは、ペルノ・リカールSA(PRNDY)。
この企業は世界第2位のワイン・蒸留酒メーカーです。
同社は世界の蒸留酒とワインのラベル上位100社のうち、17社を占めています。
そして、ジェムソン・アイリッシュ・ウィスキーのオーナーでもあるのです。
ジェムソンは世界的に最も急成長しているウィスキーブランドであるため、これは重要な鍵となるでしょう。
2023年、ジェムソンの売上は10%成長し、今や国際的なウィスキー・ブランドのトップ3に入りました。
その原動力となったのは、アジアにおける56%の成長です。
アジアでのアイリッシュウィスキーとアメリカンウィスキー消費量は少しずつ増加してきました。
そして、2022年アジア太平洋地域はEUを抜き、スコッチ・ウィスキーの最大の消費国となったのです。
そして、ペルノーは、アイリッシュウィスキーで世界最大の販売量を誇るレッドブレストも所有しています。
また、ペルノーのウィスキー・ブランドには、バランタインズ、ザ・グレンリベット、ロットNo.40、スポット・ウィスキー、TXなどがあるのです。
言うまでもなく、ジン、ウォッカ、その他のスピリッツも多数あります。
これが、セント・パディズ・デーだけのチャンスであるとか、投資対象として見るには遅すぎる…と侮ってはいけません。
昨年、ほとんどの蒸留酒メーカーは株価が低迷したため、ハイテク株のように高値で取引されているわけではありません。
かつ、蒸留酒やウィスキーの売上が勢いを増していることは、今後数ヶ月、数年にわたり期待が持てるでしょう。
ウィスキーメーカーも投資対象として、検討してみてはいかかでしょうか。
マシュー・カー
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