米国配当株投資

世界的な市場の暴落について

投資家は世界的な市場の暴落に見舞われています。

このような時、多くの投資家が陥りやすいのはパニックです。

しかし、私はいくつかの重要な理由から、パニックに陥らないようアドバイスします。

暴落は一般的に強気相場で起こるもので、弱気市場で起こることはありません

弱気相場では、連日株価が下落し続ける傾向があります。

毎日、徐々に下落していき、じわじわと投資家を苦しめていきます。

今回のような史上最高値付近から突然暴落することはないのです。

S&P500種株価指数の8月5日の終値は、史上最高値の5,669.67ドルを8.5%ほど下回った水準でした。

市場が過熱し株価が上昇した場合、売りが増え価格が下落することがあります。
これを”調整”と言いますが、通常、個々の株式もしくは株式指数の価格が、52週高値から10%以上下落したことを指します。

ですが、今回は10%未満。つまり、S&P500種株価指数はまだ調整局面にすら入っていないということです。

また、強気相場では、調整が起こることは普通のことです。

例えば、2023 年 7 月から 10 月にかけて、S&P500種株価指数は11%下落しました。

その後、9か月半で38%上昇。現在の価格は昨年10月の底値から26%上昇した水準であり、2023年7月に始まった調整前の高値からは11%上回っています。

つまり、今回のような下落はよくあるということです。

続いて、VIX指数についても見てみましょう。

8月5日のVIX指数の上昇は、パンデミックにより世界が閉鎖されていた2020年3月以来、見られなかったものです。

出所:Trading View

それ以前は、2008年の世界金融危機の最も暗い時期でした。

しかし、どちらの時も、市場はすぐに底を打ちました。

今回のような下落は、経済や市場環境においていくつかの課題があるかもしれません。しかし、私たちは2020年や 2008年とまったく同じ状況にあるわけではありません。

パニックに陥らずに、冷静に見ていきましょう。

 

Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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