米国配当株投資

“分散投資”の意外な盲点

「分散投資」

これは投資を始めた人が、必ず聞く言葉でしょう。

分散投資とは、「投資対象を分散することでリスクを抑えて安定したリターンを目指す」という考え方です。

この考え方は非常に高く評価され、

分散投資をベースにした「現代ポートフォリオ理論」の提唱者は1990年にノーベル経済学賞を受賞しました。

そして、私たちOxford クラブも分散投資をおすすめしています。

また、単に株などの投資対象を分散するだけでなく、「ドルや円をどれくらい持つか?」など、

資産クラス全体を分散することも重要です(通貨も投資対象と考えれば自然ですね)。

ここまでは良く聞く話ですが、今回私がお伝えしたいのは、投資して得た有価証券や現金を保管する場所の分散についてです。

実際、私自身もほとんどの資産を1つの金融機関に集中させるリスクを痛感した経験があります。

それはリーマンショックという名前で知られる金融危機が起きた時期のこと。

金融危機が起こる直前、私は持っていた現金の多くを非常に短期的で保守的な債券へ投資しました。

債券は基本的に額面どおりの現金が戻ってくることが保証されていますから、「利息」によるリターンを得ながら、現金預金のように必要な時に使えると考えたのです。

しかし、金融危機が発生し、経済と金融市場が停止したとき、ブローカーは債券の取引を停止しました。このため、利息の受け取りだけでなく、債券を売却して現金に変えることもできなくなったのです。

最終的には債券の取引停止が解除され、全額返金されましたが…

それまでの一年は非常に長く感じました。

同時に、私が口座を持っていた銀行の1つが倒産。

国内で最大級の銀行だったのにも関わらずです。

幸運にも、救済措置を担当した別の大手銀行の口座へスムーズに移行できたため、資産を失うようなことはありませんでした。

これらの恐ろしい経験を経て、二度と同じ状況にはならないようにすると誓いました。

現在では、投資と現金を複数の金融機関に分散するようにしています。

これにより、もしどれかの金融機関が倒産し、仮に資産が凍結された場合でも、

損失を抑えることができます。

※日本で金融機関が破綻した場合、普通預金なら1,000万円まで保護されますが、外貨預金は預金保護の対象外とされています

参考:金融庁HP

 

残念ながら米国では、この記事を書いている時点である「フィンテック」アプリを使用していた 10 万人以上の銀行顧客が、約 2 か月間アカウントにアクセスできなくなっています。

※Fintech(フィンテック)とは、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語「金融テクノロジー」の略で、銀行業務をサポートするテクノロジーを指します。多くの場合、銀行や金融機関の口座に接続するサードパーティ アプリの形で提供されます。

この事例では、フィンテック アプリと銀行の仲介役を務めていた Synapse 社が倒産し、ユーザーのアカウントがロックされたのです。

複数の銀行口座や証券口座を持つことは不便です。

より多くの口座、より多くのユーザー ID、より多くのパスワードを管理する必要があります。

しかし、今後数年間に何か不幸なことが起こった場合に備えて、資産の保管場所を分散するのはいい考えではないでしょうか(経済危機、金融機関へのサイバー攻撃、昔ながらの管理ミスなどはいつ起こっても不思議ではありません)

貯金が1年間も凍結されるというストレスはひどいものでした。

1つの金融機関によって、私の生活が大きく乱されるような経験は2度と味わいたくありませんし、防ぐべきだと思います。

ぜひあなたも、ポートフォリオと同じように、保管場所も分散してみてください。

 

~編集部コメント~

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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