石油セクターに 訪れた投資チャンス

原油価格が依然として強気です。

今日はその理由と、石油セクターに訪れた投資チャンスについてお伝えします。
 

原油の需要と供給

中東は常に混乱状態にありますが、米国のイラク侵攻以来、最も緊迫した状況が続いています。

また、主要産油国であるロシアとイランは世界の大半の国々への原油販売を禁じられています。

OPEC（石油輸出国機構）は、生産制限を当分緩和する予定はないことを明らかにしているので、しばらく供給の制限は続くでしょう。

一方、GDPは6カ国を除くすべての国で今年成長すると予想されています（北朝鮮などデータが入手できない国は除く）。また、世界のGDPは今年は3.1％、来年は3.2％成長すると予測されています。

このGDP成長は、当然ながら石油の需要増加につながるでしょう。

また、夏のドライブシーズンも近づいています。アメリカ自動車協会（AAA ）によると、7 月 4 日を祝うために自宅から 50 マイル以上離れた場所までドライブするドライバーは過去最高の 7,100 万人に達すると予想されています。この 7,100 万人のうち、6,000 万人以上が車でドライブします。

つまり、原油の供給が減少している一方で、経済成長、そしてパンデミック後の米国人の旅行や生活への渇望が続いていることから、石油消費の長期的な増加が予想されます。

それに伴い、原油価格が上昇するでしょう。
 

原油価格の上昇

原油は1バレルあたり約80ドルの重要な抵抗帯を突破しました。

※抵抗帯とは、株式などの価格チャートにおいて、価格が上昇してその水準に達すると、売り圧力が強まり、それ以上の上昇が抑えられる価格帯のことを指します。

こちらのチャートをご覧ください。

過去2か月間に何度もその領域を突破しようと試みて失敗。しかし、最終的には6月下旬に突破しました。これは原油価格の強気のシグナルと言えるでしょう。

また、3年間のチャートを見ると、原油価格は昨年春に底を打って以来、安値（2023年12月と2024年6月）を切り上げていることがわかります。

 
原油価格が下落するたびに、より高い価格で止まっていたのです。これも強気の兆候の１つと言えるでしょう。

そして、この原油価格の強気の兆候から、恩恵を受けるのが石油セクターです。

石油セクターには、さまざまな業種に高配当の企業が多数存在します。

これは配当投資家にとって特に魅力的なことでしょう。

現在、シェブロン（NYSE: CVX）やサンコア・エナジー（NYSE: SU）などの石油生産者は、4%以上の年配当利回りとなっています。

また、CVRエナジー（NYSE: CVI）やヘス・ミッドストリーム（Nasdaq: HESM）などのパイプライン会社の年配当利回りは7%以上です。

このような銘柄に投資すれば、原油価格の上昇を待ちながら、安定した配当金を狙うことができるということです。

需要と供給のバランス。そして、技術的な理由から、原油価格の上昇は遅かれ早かれ、訪れるでしょう。

石油セクターは引き続き、注目セクターです。

良い投資を

 
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