米国配当株投資

配当投資の3つの要素

先日、友人から投資に関する相談を受けました。

彼自身は投資経験がないのですが、
10代の娘が投資に興味を持ち始めているので、まず何を伝えればいいのか尋ねてきたのです。

そしてその数時間後、別の友人からもテキストメッセージで
「どうすれば配当投資で資産を増やすことができるのか?」を尋ねられました。

投資をしたことがない人にとって、市場は神秘的で恐ろしい場所
つまり、大切なお金を食い荒らしてしまう可能性がある場所のように見えるかもしれません。

そのため、最初の一歩を踏み出すのは勇気がいることなのです。

しかし実際のところ、投資は必ず複雑なことをしなければいけないわけではありません。

むしろ、長期的に資産を増やす方法は非常に単純なのです。

そこで、今日お話しするのは、そんな「単純」でありながら私がお勧めする配当投資のベースとなる戦略についてです。

何度かご紹介しているため、ご存知かもしれませんが、
大事な考え方なので、改めてお話ししたいと思います。

 

この戦略のことを私は「10-11-12 システム」と呼んでいます。
このシステムの目標は、10 年以内に元本に対して、11% の配当利回りを生み出すことです。

配当金を再投資する場合には、10年間の平均で年率12%のトータルリターンを目指します。

年率12% というと大した金額ではないように聞こえるかもしれませんが、10年間でお金は3倍以上になります。

そして、それがさらに続けば、資産は20年間で10倍になります。

10年間の平均で年率12%のトータルリターンは、市場や圧倒的多数のプロのマネーマネージャーの成績を上回る数値です。

10-11-12 システムでは、私が「長期増配株」と呼ぶ企業、つまり毎年配当を引き上げる可能性の高い企業が投資対象となっています。

そして、この戦略は「配当利回り」「配当成長率」「時間」という、3つの重要な要素からなっています。

11% の配当利回りと年率12%のトータルリターンを獲得するには、適切な開始時配当利回り…つまり最初の配当利回り (通常4%以上) と高い配当成長率を備えた株式に投資し、何年も投資を続ける必要があります。

よくある誤解は、この開始時配当利回りは高ければいいというわけではありません。

なぜなら、配当利回りが高い銘柄ほど、配当の伸びは低くなる傾向があるからです(逆も同様です)。

そのため、私は常々投資家たちに「高い配当利回りに惑わされないように」と注意しています。

実際、配当利回りが高い企業は非常にリスクが高い可能性があります。

例えば、同じ額の配当金を出していたとしても、株価が低い方が当然利回りは高くなります。

そして、その株価が低い理由に問題があった場合、いくら配当利回りが良かったとしても、
減配やさらなる株価の低下の可能性があるため、長期の配当投資にふさわしくないのです。

私がお勧めしているのは、毎年増配を続けてきた長い歴史があり、今後も増配を続ける可能性が高い優良企業への投資です。

増配が続くのであれば、投資家が受け取る配当は年々大きくなり、
元本に対する配当利回りも成長していきます。

配当成長率はインフレから、あなたの資産を守る役割もあります。

 

そして、大事なのはその受け取った配当の使い道です。

すぐに現金が必要でないのなら、投資が複利になるように配当金を再投資し、元本をそのままに投資資金を増やすのがお勧めです。

配当金でさらに多くの株を買い、さらに多くの配当金を受け取れるようになり、さらに多くの株を買うことができます。

そして、将来的には再投資をストップし、膨らんだ配当を毎年受け取ることができるでしょう。

さらに、毎年配当を引き上げている企業は、キャッシュフローが好調で収益が成長している可能性が高い企業です。

なぜなら、収益の一部を配当として投資家へ還元する余裕が十分あるからです

その結果、株主への配当が増加するだけでなく、株価の上昇も期待できます。

例えば、11年前、私が米国で配当投資の専門誌、Oxford インカム・レターを創刊したとき、私はテキサス・インスツルメンツ (Nasdaq: TXN)を推奨しました。

当時34.15ドルだった同社の株価は、現在174.81ドルにまで成長しています。
*2024年4月25日時点

このように、投資で長期的に資産を増やすのであれば、
毎年増配する企業の優良株を所有しましょう。

これは非常に単純でありながら強力な戦略です。

〜編集部コメント〜

もしあなたがヘルスケア銘柄に投資をするのであれば、
このような米国の状況を知っておくと有利になりますね。

しかし、米国と日本では医療や保険制度の違いがあるので、私たち日本人が自分で調べるのは難しいでしょう。

だからこそ、そのような状況を熟知した米国のアナリストのアドバイスが役に立つのではないでしょうか?

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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