米国配当株投資

市場の暴落を恐れる必要がない理由

 

先日、知人と会った時のこと。

その日は感謝祭でした。
感謝祭とは米国の祝日で、毎年11月の第四木曜日と決まっています。

その知人と会うのは久しぶりのことで、彼は不動産投資で成功しているようでした。

米国ではどこも不動産価格が高騰しています。
その中で、私は彼に不動産投資にどう取り組んでいるのか聞いてみました。

その答えは「傍観している」というものでした。

彼は続けます。
「不動産も株も何もかも暴落するはずだ。」

なぜそう思うのか聞くと、
「物価が高すぎるし、住宅ローンも高すぎるし、失業率も高すぎる。」と言うのです。
 

住宅ローンについてはその通りでしょう。
超低金利が何年も続いた後では、7.5%ほどの住宅ローン利率は非常に高く感じられます。

また、物価については、インフレ率はかなり下がってきているものの、
彼の言うことにも一理あると感じます。

なぜなら、インフレ率の低下は単に物価上昇のペースが緩やかになっていることを意味するだけだからです。物価が下がり、インフレが落ち着いたことを示すわけではありません。

一方で、失業率が高すぎるという彼の発言には賛同できませんでした。

確かに現在の失業率は3.9%で、半年前の3.4%より高いです。

ただこれは主に仕事を辞め、再就職する人が増えたためでしょう。
実際、10月の失業者数は前月より35万人少なくなっていました。

 

おそらく知人は、新規雇用者数が減少しているという事実を言いたかったのかもしれません。
パンデミック後の2021年には、毎月60万人以上の雇用が創出されていました。

ですが、昨年の雇用者数の増加は月平均40万人、今年は10月の15万人増加という数値を含め、月平均23万9,000人と確かに減少しています。

私の考えでは、これが表すのは、職を得たい人はほとんど誰でも職を得られていること。
そして、賃金が上昇しているため、労働者はより多くの賃金を得ることができていることです。
 

果たしてこれは不景気なのでしょうか?

経済や市場に影響を与える要素はたくさんあります。
しかし、失業率が低い水準である限り、「すべて」が暴落することは考えにくいでしょう。

もし暴落するとすれば、多くの人にとって住宅が手の届かないものになりつつある不動産だと考えています。

そう考えるのならば、不動産投資家である知人は、資金を投入するのを待った方が賢明かもしれません。

しかし、株式投資家は違います。
株式市場は長期的に上昇することを忘れないでください。

万が一、市場や注目している個別銘柄が売りに出された場合に備えて、ある程度の現金を手元に残しておくのは良い考えでしょう。しかし、暴落を恐れて株式市場から手を引くのは、お勧めしません。

なぜなら市場のタイミングを計ることはできないからです。
「暴落が起きた後、株価が回復し始めたら投資をする」と言う人もいます。
多くの場合、さらなる下落を恐れて株を買うことができません。

ではどうすればいいのか?
 

私の答えは、「タイミングを計ろうとしない」ことです。

実際、1957年以来、S&P500種株価指数は配当を再投資し続けた場合のトータルリターンは年平均10%にもなっています。

これは非常に堅実なリターンと言えるでしょう。

しかもこれは、2020年3月の新型コロナウイルス流行による暴落、2007年から2009年にかけてのリーマンショック、今世紀初頭のドットコムバブルの崩壊、1987年の暴落など、多くの暴落の中でも投資し続けていた場合です。

このように投資をし続けることの有効性は過去のデータが物語っています。
 

もちろん、暴落を恐れずに資金の全てを投資に使うのは避けるべきです。
3年前後で必要となる資金を投資資金とは別にとっておくことをお勧めします。

こうすることで、長期的な資金を投資して成長させながら、短期的に必要な資金を確保しておくことができ、安心して投資に取り組むことができるでしょう。

私は株式市場の暴落をまったく心配していません。

もし暴落が起こったとしても、長期的には株は上がると信じていますし、生活費や子どもの学費を払うために必要なお金には影響がないと知っているからです。

今回のお話があなたの投資の参考になれば幸いです。

 

~編集部コメント~

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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