米国配当株投資

高配当銘柄の落とし穴

 

先日、米国の読者から受け取った銘柄分析のリクエストに応えました。
今日はそれを日本の皆さんにも共有しようと思います。

その銘柄とはトゥー・ハーバーズ・インベストメント(NYSE: TWO)。

これはニューヨークを拠点として、14年の歴史をもつREIT(不動産投資信託)*です。
*投資家から集めた資金で物件や土地を購入し、家賃収入や売却益を投資家へ還元する投資形態の1つ。
同社は主に住宅ローンへ投資をしています。</font size>

そして直近の配当利回りは13.93%(株価13ドル付近)。
*2023年7月6日時点</font size>

非常に高い数値となっていて、これは配当投資家にとって非常に魅力的に見えます。

しかし、この高い利回りは今後も続くのでしょうか?

実際に分析していきましょう。

 

住宅ローンREITを分析する際、我々は「純利息収入(NII)」と呼ばれる指標を使用します。

NIIは、会社が利息で得る収入(経費を差し引いたもの)と、利息で支払う金額との差で表されるもの。

住宅ローンREITは、資金を借り入れてから、それを高い利率で貸し出す形態ですから、
NIIを使えば、そのビジネスの状況を観察しやすいというわけです。

実際に同社のNIIを見てみると、減少傾向にあることがわかりました。

2019年以降、同社のNIIは54%も急落しているのです。

 

このことは、同社が配当を支払う際に大きな問題となるでしょう。
昨年、同社は株主に2億9,000万ドル以上の配当を支払いました。
これは、昨年のNIIの約6倍です。

現在の高い配当利回りが持続するとは考えづらいことがわかります。

直近の配当金だけを見れば、これでも十分魅力的に感じるかもしれませんが、
魅力的な配当銘柄は「長期的に増配が期待できる」銘柄です。

しかし、同社はNIIが減少するにつれ減配が続いています。

過去10年間で、減配は5回。

同社の減配傾向と、NIIの低迷を考慮すると、
配当が不安定であるだけでなく、さらなる減配の可能性は高いと言えます。

もし、あなたが同社の現状に納得した上で、
この銘柄に投資をしたいと感じたのなら、それは答えの1つです。

しかし、同社のような高配当銘柄であっても
100%おすすめできる投資先であるとは限らないのです。

今回の分析が、あなたの投資の参考になれば幸いです。

 

~編集部コメント~

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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