投資家が市場の「災害」から生き残る方法

以前、「災害からどうやって生き残るか？」について書かれた本を読みました。

この話題について、よく言われるのは
とにかく冷静さを保つべきとういうことです。

ただ、実際に災害…火事や地震など…に遭遇したとき、
冷静さを保つことは口で言うほど簡単ではありません。

誰もがパニックになってしまいます。

しかし、この本に書いてあった「生き残るために必要なこと」の1つは、
ホテルなどにおいて、「出口を知っておく」という単純な行為でした。

宿泊先のホテルで災害にあった時…
ほとんどの場合で必要なのはそこから逃げ出すことです。

多くの人はその場でまず「どうやって逃げればいいのか？」を考え始めます。
それもパニック状態で。

これでは出口に辿り着くのは非常に難しいでしょう。

しかし、出口を事前に把握していれば「とにかくその出口に向かえばいい」とわかります。

実際、私の友人はホテルで火災に遭遇した際、
事前に出口やそこへの経路を把握しておいたおかげで、
迅速に逃げ出すことができました。

このように「冷静でいられない」ことが事前に分かっているのなら、
その前提の上で備えておくことが必要なのではないでしょうか？

そして、これは株式投資においても同じことが言えます。

投資における災害とは何でしょうか…
突然の暴落…そこまでいかなくても株価が突然下がり始めてしまう状況などが思い浮かびます。

このような災害に直面した投資家の多くは冷静さを失い、
すぐに株を手放そうとしがちです。

しかし、株を売るタイミングというのは、
投資において最も冷静でいるべきタイミングの1つです。

そんな時にパニックの中、「いつ株を売るのか？」を考え出すのは、
実際に災害に遭遇してから出口を探し出すようなもの。

では、どうすればいいのか？

それは買い注文を終えた瞬間に、「売らなければならない」タイミングを決めておくことです。

そしてそのために、私がお勧めするのが「トレーディングストップ」を設定すること。

それは株価が今の価格から一定の割合で下落した場合に、自動的に売却をする仕組みです。
（証券会社によってはそのような設定ができるところもあるでしょう。）

例えば、ある銘柄を20ドルで購入し、25%のトレーリングストップを使用する場合…

今の価格から25%下がったら売るということですから、
20ドルの25%である、5ドル下がった15ドルになったら売ることになります。

つまり損失を5ドルに抑えられるのです。

また、これは損失を抑えるだけではありません。
リターンをも保証してくれます。

例えば、先ほどの20ドルで購入した銘柄が
株価が30ドルまで上昇すれば、その25%は7.5ドルです。

ですので、30ドルから7.5ドル下がった22.5ドルになったら売ることになります。
つまり、最初に20ドルで購入したので、
少なくとも2.5ドルのリターンは確保できることになります。

そして、この仕組みの素晴らしい点は、
事前に決めた基準…つまり冷静だった頃に決めたタイミングで売る判断ができる点です。

このように、トレーリングストップは
リターンを最大に、そして損失を最小にし、
あなたが「災害から生き残ること」をサポートしてくれるのです。

投資をする際に活用してみてはいかがでしょうか？
 

～編集部コメント～

トレーリングストップは投資のリスクを抑えてくれる仕組みと言えるでしょう。

投資をすることで、
このような「リスクを抑える仕組みを利用すること」は大切ですが、
「どんな銘柄に投資をするか？」も同じくらい大切ですよね。

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