米国配当株投資

ペニー株にまつわる5つの誤謬

私は友人によく、
「どこに投資をすればいいか?」と
質問を受けることがあります。

その際、私は「ペニー株」*と答えています。

*米国内で一般的に1株当たり1ドル未満で取引される株式のこと。

ただ、その後に「それは冗談だよ」伝えています。

しかし、多くの人は株価が1桁台のうちに投資をして
大きなリターンを得ることを夢見ているのです。

確かに、株価が安いうちに投資をして株価が跳ね上がれば
大きなリターンを得られるかもしれませんが…

このペニー株について、
多くの人たちは誤解をしていることがあるのです。

そこで、今日は多くの人が持つ5つの誤解について
ご紹介したいと思います。

 

ペニー株に関する5つの誤解とは?


 

誤解1:ペニー株は大型株よりも2倍、3倍になる可能性が高い

多くの人は100ドルといった比較的、株価が高い株式が、
200ドルに上昇する可能性は低いと考えています。

一方、1ドルの株式が2ドルになるのは
はるかに簡単だと考えているのです。

しかし、テスラ (Nasdaq: TSLA) を思い出しみてください。

テスラの株式は2019年9月に211ドルで取引されていましたが、
2年後に1,100ドル以上と、およそ5.2倍に上昇しました。
テスラの株価推移
出所:Trading Viewのデータをもとに、APJ Media合同会社が作成

つまり、株価が100ドル以上する株式でも
このように大きく価格が跳ね上がることがあります。

大事なことは、株価がいくらかではなく、
その企業が世間から注目を浴びているかどうかなのです。

 

誤解2:全てのペニー株は売上や利益を出していない

ペニー株は株価が低い、
つまり世間ではまだ評価されていない株であるため、
売上や利益を出していないと思われがちです。

しかし、トランスグローブ・エナジー (Nasdaq: TGA) のように、
収益性が高く、成長もしながら
株価が5ドル未満で取引されているエネルギー会社はかなり多いのです。

また、デスティネーションXLグループ (Nasdaq: DXLG) のような企業もあり、
昨年は5ドル未満で取引され、
5億ドル(およそ680億円)以上の売上をあげました。

シリウスXMホールディングス (Nasdaq: SIRI) の時価総額は240億ドル(約3.2兆円)で、
昨年は85億ドル(約1.2兆円)以上の売上をあげました。

そして、同社の株価はおよそ6ドルで取引されています。

このように同じペニー株であったとしても、
売上をしっかり出している企業があります。

もちろん売上を出しているペニー株の方が
将来的に大きなリターンを生み出す可能性があるでしょう。

そのため、単に株価が安いというだけではなく、
売上を出しているか?にも目を向けることが大切です。

 

誤解3:ウォール街の投資家たちはペニー株へ投資をしていない

多くのヘッジファンドや機関投資家は、
ペニー株へ投資をする際、
独自のルールを設けています。

なぜかというと、
ペニー株は比較的リスクが高い投資なので、
大きな損を出さないようにするためです。

しかし、実際はペニー株への投資を
制限しているわけではありません。

ペニー株を所有するヘッジファンドや
その他の機関投資家はたくさんいます。

そのため、ファンドや機関投資家が
まだ目をつけていない企業を見つけ出すことが
必要となってくるでしょう。

 

誤解4:ペニー株は配当を支払わない

多くのペニー株はまだ初期の成長段階にある若い会社であるため、
ほとんどは配当を支払いません。

しかし、中には配当を支払う企業もあります。

例えば、マンハッタンブリッジキャピタル (Nasdaq: LOAN) は
約5ドルで取引されていますが、
配当利回り9%と高い配当金を支払っています。

 

誤解5:全てのペニー株は危険だと思う

ペニー株には収益を出しておらず、
将来性がない企業がたくさんあります。

しかし、中には質の高い企業もあるのです。

まだ、ウォール街の投資家たちに発見されていないが、
事業を拡大させ、成長し始めている企業もあります。

それらの企業は投資家がリターンを得るために
大きな役割を果たしているのです。
ここまで、ペニー株に関する

①ペニー株は大型株よりも2倍、3倍になる可能性が高い
②全てのペニー株は売上や利益を出していない
③ウォール街の投資家たちはペニー株へ投資をしていない
④ペニー株は配当を支払わない
⑤全てのペニー株は危険だと思う

という5つの誤解についてご紹介をしてきました。

このようにペニー株に関して、正しい理解をすることで
大きなリターンを得られるかもしれません。

ただし、ペニー株へ投資をする際は、
リスク、利益の可能性、取引を行う理由などを
しっかり考えた上で投資をしましょう。

そして、リスクを制限するために
トレーリングストップ設定することなどを
忘れないようにしてください。

良い投資を。

マーク・リクテンフェルド

 

P.S.
ペニー株へ投資をしておけば、
将来的に大きなリターンを
得られるかもしれません。

ただ、全ての投資資金をペニー株へ投資するのは
リスクが高いため避けるべきでしょう。

そこで、高い配当金を出し、
長期的に安定して資産形成が狙える
配当株へ投資してはいかがでしょうか?

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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