米国配当株投資

相場は“無視”してもいい?

強気相場と弱気相場…

あなたはどちらが好きですか?

質問をしておいてなんですが、私は特別どちらが好きというわけではありません。

確かに、「強気相場」は、私の仕事を楽にしてくれます。

まず、株価が上昇しているのでみんなが株を買いたがるように。すると、株の情報を求めて、私のサービスを購読してくれる人が増えるわけです。

しかも、強気相場は、相場全体が上昇しているので、株価が上がる銘柄を選ぶことに苦労しません。

ですが、私たちのような「長期投資」の視点を持つ投資家は、相場の「強気」「弱気」に感化されるべきではないでしょう。彼らのように一喜一憂する人たちとは、別の世界にいるべきだと思うのです。

 

この下落、気になりますか?


例えば、あなたがアッヴィ(NYSE: ABBV) という株を持っていたとします。

同社は、2012年にアボットラボラトリーズ(NYSE: ABT)から独立して作られた企業。独立前を合わせると今年で50年連続増配を達成しています。

そんなアッヴィの株価推移は次の通り。

アッヴィ(Nasdaq: ABBV) の株価推移
アッヴィ(Nasdaq: ABBV) の株価推移

*縦軸は米ドル
*出所:google finance

4月までは米国市場全体が下げている中、株価上昇を続けていました。

しかし、4月2週目ごろから20ドルほど下落。

あなたがこの株を持っていたとしたら、
この下落を見て、「売り」を検討されるかもしれません。

しかし、長期投資の視点で見れば、この下落は特に気にする必要のないものでしょう。

というのも、本当の意味で株価を気にすべきは、
2つのタイミングに限られるからです。

 

株価を気にするべき、2つのタイミング


①株を買う時
②株を売る時

基本的に株価を気にするべきは
この2つのタイミングだけです。

例えば、買い増しする時。誰だって、高値では買いたくありません。できるだけ、安値で買いたいのが本音でしょう。

ですから、そのまま永遠に下落を続ける株式でもない限り、通常よりも割安で株式を購入できる下落はむしろチャンスとなります。

2つの中で特に重要なのが「売る」時です。

多くの一般的な投資家は、市場の動向を見て、買い増しするか、売却するか、保有を続けるかを決定します。

最たる例が、大きな下落が起きた時。もし、暴落などが起きると、投資家は心配して、株を投げ売るきらいがあります。

反対に、株価が上昇していると「チャンスを逃さないぞ!」と意気込んで、通常よりも多くの株式を買おうとします。そして、高い株価でも気にせず、買い漁るのです。

しかし、あなたもお気づきの通り、これは典型的な失敗例です。

この方法では株を高値掴みし、安値売りすることに。こうして、多くの投資初心者が株で失敗をして市場から退場していきます。

「株は怖い」という噂を広めつつ、、、

 

では、いつ売れば?


結局、いつ売ればいいのか?

ここで参考になるのが、投資信託の販売と運営を手がける
フィデリティ・インベストメンツの調査です。

10年間で投資成績が最もよかった投資家の属性はまさかの「死人」。

さらに2番目に成績がよかったのは
「運用していることを忘れている人たち」でした。

つまり、買って放ったらかしにしておいた方が
結果的に大きなリターンを生む可能性が高いということです。

Oxford クラブでご紹介する一部の銘柄では
何%の値下がりをすれば、機械的に損切りをする
という方法をお伝えしておりますが、

もしあなたが、別の要因で
「株を売ろうか?」と考えることがあれば、
一度立ち止まって考えてみてください。

それが優良株であれば、「何もしない」ことが最善となり得ます。

ぜひ、本当に売るべきかをご一考ください。

良い投資を!

マーク・リクテンフェルド

 

P.S.
ちなみに、私は株価が下落して焦って売ることには反対ですが、、

下落する場面で、株を購入することは良いことだと考えています。

特にこのような優良株であれば、、、

→下落局面で安心して買える銘柄をチェックする

Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

関連する記事

Back to top button