米国配当株投資

「参加賞政策」に頼っていませんか?

「不況になったら、政府はお金を配る」

最近はこんなことがよく言われています。

政府は、良くない状況になるといつでも「国民にお金を配る」という悪い習慣をつけてしまいました。

大不況の時には、それほどお金を必要としていない人にまで、小切手を送ったのです。

新型コロナウィルス感染症が大流行した当初は、経済が急に停止してしまい、雇用も減ってしまいました。

当初は多くの人がお金を必要としていたので、「お金を配る」というアイデアはとても良かったのです。

しかし、良くなかったのは、この制度を長く続け過ぎたということです。

多くの人は、政府からの小切手を受給し「仕事を探す」という選択よりも「トークショー番組を見る」という選択をとったのです。

私も同じような選択をとることはできましたが、私には責任を持ってしなければならないことがありましたから、同じようにはしていません。

最近、カリフォルニア州で新たな給付の提案がされています。

カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサム氏は、高騰するガソリン代の足しにするために、収入のレベルに関係なく、カリフォルニア州民全員に400ドルのデビットカード2枚を配布したいという意向を示しています。

さらに、公共交通機関を3ヶ月の間、無料で提供しようという案も出しています。このようなカリフォルニア州の計画は、90億ドルを見積もっています。

私は、州民全員が公共交通機関を利用することには賛成です。

そうすれば、交通量は減ってガソリン消費も減るでしょう。

しかし、ガソリン価格が高いからという理由で「全員がお金をもらえる」という考えは、サッカー大会でチーム全員が「参加賞」としてトロフィーをもらえるようなものです(実際、私の娘のサッカーチームがトロフィーをもらっていました)。

あまりいい考えだとは思えません。

もしかしたら、これを言えば私は何人かの友人を失ってしまうかもしれませんが…

もし、ガソリン価格の高騰が生活を苦しめているのであれば、SUV車のようなガソリンを大量消費してしまう車を運転しなければいいのではないでしょうか?

もっと燃費の良い車があるはずです。

政府の支援は、インフレを助長させてしまいます。インフレ率の上昇を望まないのであれば、人々に「お金を配り続けるべきではない」のです。

さらに重要なことがあります。

おそらく多くの人が「不況の時には、政府がいつも救済してくれる」という政策に慣れてしまっています。

しかし、それは政府の仕事ではありません。

困難な事態が起こった時のために貯蓄や投資をしておくことは、私たち個人の責任です。私たちにはまだ、すべきことがあるのです。

いつか政府からの”贈り物”は、終わりを迎える時がくるでしょう。

そうなれば、ひどい状況になったとしても政府は私たちを助けてくれないでしょう。私たちは、彼らからの「支援なし」で生活をしていかなければならないのです。

そのような時のためにあなたが今しておくべきことは、永続的な増配銘柄に投資するということでしょう。

米国企業の中には、毎年増配を続けるような安定した企業があります。

こういった銘柄は長期間にわたって価値が上がります。そして、その銘柄が生み出してくれる利益があなたの購買力を毎年上げてくれるのです。

私が紹介している銘柄の中には、毎年10%もしくはそれ以上で増配されるような企業がありますが、それは7.9%というインフレ率にも十分対応できるでしょう。

そして、配当を大きく増やす企業は、ガソリン価格の上昇に対応できるだけではありません。あなたの貯蓄も成長させてくれるのです。

私が提案するOxford インカム・レターのポートフォリオに2013年に追加したある2つの銘柄は、推奨以来、それぞれ165.7%、487.6%株価が上昇しています。

いつか、この「参加賞政策」の考えは行き詰まってしまうでしょう。

その時、頼るべきは政府ではなく自分自身です。

永続的な増配銘柄に投資をしておいて良かったと思う日がきっとくるでしょう。そのためには「今」始める必要があります。

「木を植える最良の時は25年前、二番目に良い時は今日」という中国のことわざがあります。

同じことが、永続的な増配銘柄に投資する上でも言えます。

収入が必要な時のために、安全に成長していくこれらの銘柄に「今」投資しておくことを検討しましょう。

良い投資を

マーク

P.S.
私が選ぶとっておきの配当銘柄と私の大好きな戦略はこちらから知っていただけます。

→こちら

Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

関連する記事

Back to top button