米国配当株投資

なぜ”小さな”不動産を持つべきか?

先日、妻と私が不動産投資について話をしていたところ、その話を聞いていた娘が不動産投資について質問をしてきました。

私は、不動産投資は定額所得を生み出してくれるための投資だと説明しました。そして、退職後の私の目標は、投資元本に手を出さずに済むようにすることだと伝えました。

娘は、私が好んで配当株に投資していることを知っています。

配当株もまた頼もしく、定額所得を生んでくれますし、永久配当株 (毎年配当が上がる株式))に投資すれば、さらに収入を増やすチャンスがあります。

これは私の長期投資における重要な戦略の一つではありますが、不動産投資もまた、収入を生み出すという面で重要な役割を担ってくれます。

しかし、私は不動産オーナーになるのではなく、違う方法で不動産から収入を得る道を選びました。

それが、不動産投資信託(REIT)です。

個人投資家は、REITに投資することであらゆる種類の不動産から収入を得ることができるのです。

実際私は、ホテル、集合住宅、家などが含まれた様々な提携先に投資をしています。

REITとは、不動産に投資する企業の株式で、法律により、収入の約90%を配当金として株主に還元しなければなりません。そして、REITはあなたが考えるほぼ全ての種類の不動産に投資されています。

ホテル、商業施設、老人ホーム、個人倉庫、アパート、広告搭や携帯電話基地局、データセンターを所有するものもあります。

実際、米国では2020年時点で約192ものREITが上場されており、合計2兆ドル相当の資産を保有しています。

REITは、過去25年のうち15年はS&P500種株価指数を上回っていますが、2020年には大きく低下しています。これは、新型コロナウィルスの大流行により多くの業界で家賃が払えなくなるだろうと予測されたためで、たしかに理解できます。

配当を収入源としている投資家は、高配当が出やすいREITが大好きです。REITセクターの平均利回りは約3.97%で、企業によってはさらに大きな配当を出すREITもあります。

例えば、フェデックス、ワールプール、INGグループなどの有名企業をテナントに持ち、商業用不動産を所有するREITや、養護老人ホームに特化した不動産を所有するREIT、また、サンベルト地域(米国南部の、北緯37度以南の地域のことで、温暖な気候と関連してこう呼ばれる)で小売り店舗用商業不動産を所有し、毎月配当を出しているREITの中には、年配当利回りが10%以上のものもあります(2021年11月現在)。

ただ、気をつけていただきたいことが、こういった利回りは魅力的ですが、あなたのポートフォリオに過剰にREITを組み入れることはおすすめしません。

ときに私たちが経験するような厳しい経済状況や高まった金利は、REITの株価パフォーマンスや配当拠出能力に悪影響を及ぼす可能性があります。

しかし、とりわけ収入を生み出すことを目標としているならば、REITは、分散投資の一つとしてとても重要な役割を担ってくれると思います

良い投資を。

マーク

Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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