米国配当株投資

加速するインフレに対処する3つの方法

1970年代、子供だった私に直接の影響はありませんでしたが、それでもインフレであることはよく知っていました。

プロ野球選手のカードやキャラメル・チョコレートバーの価格が急騰していた記憶はありませんが、常にインフレについてのニュースが報道されていましたし、みんなそのことに動揺しているように見えていましたから。

それでも当時の私は新しい野球選手のカードにヤンキースの選手が入っているように願うことの方が、インフレよりももっと重要でしたが…)

レジー・ジャクソン選手

レジー・ジャクソン選手
(ホームラン王やMVP受賞者でもある、米国で60年代後半から80年代後半頃まで活躍したプロ野球選手

 

現在、私が成人してからの30年の間で、インフレは最高水準となっているようです。

米消費者物価指数によると、1992年から2020年の間で米インフレ率が過去年間平均3.2%を上回ったのは、2008年の高水準3.8%を含んだ、たったの3回でした。

そして、平均インフレ率を超えた翌年は、毎回下落しています。

2021年8月における米消費者物価上昇率は前年同月比5.3%上昇しており、さらに加速することが予想されます。

物価上昇のペースを加速させると思われる出来事や政策が今後も行われそうです。

 

例えば、

・米国政府の財政支出。今後数年間でさらに数兆ドルの支出を予定しています。どのような予算や法案が国会を通過するかに関わらず、増刷された紙幣で、経済は混乱するでしょう。限られた商品やサービスにそれらすべてのお金が集まり、物価はさらに高騰するでしょう。

・ゼロ金利。連邦準備制度理事会(FRB)の緩和政策により、超低金利で借金ができるようになり、さらなる出費に拍車をかけています。

・パンデミックやロックダウンにより、商品やサービスに対する需要が先延ばしになっていました。活動を停止している間、貯蓄が進み、借金を返済した米国人も多くいます。
今は選出された議員のごとく、金持ちの親を持つ甘やかされたティーンエイジャーのようにお金を使う状況に戻っています。

・サプライチェーンの制約。労働力不足などの問題により、原材料、完成品、利用可能なサービスなどが十分でなく、需要が急増していてもそのような商品やサービスへの供給が限られています。これはインフレを誘発する原因となります。

 

今後1~2年の間に、10%近いインフレが起こっても驚きはありません。場合によってはもっと高い上昇率になるかもしれません。こういった数値は、あなたの購買力を大いに低下させますので、今から備えておくことに越したことはないでしょう。

今日は、あなたが取れる3つの対策を紹介しましょう。

 

1. 永久に増配する銘柄を保有しましょう。


毎年配当を増配する銘柄があります。毎年配当株から多くの収入を得ているならば、購買力を維持し続け、インフレのせいで購買力を下げる代わりに、望ましくは高めることができるはずです。

 

2. 確定利付き証券*は短期のものにしましょう。


インカムを得られない上に、何年も確定利付きの商品に縛られたくはないはずです。現在4%の金利がついていても、来年インフレ率が6~8%になれば、あなたの購買力は下がります。償還期間が1年以内の場合だったら、そのお金をもっと利率が高い商品に再投資することができます。
(*発行時に一定の利率で利子を支払うことを約束している有価証券)

 

3. 変動金利の商品を探しましょう。


債券の中にはインフレやその他の要因に応じて金利が変動するものがあります。そのような商品だと、インフレ率が上がったとしてもあなたの購買力を維持する手助けとなることでしょう。

 

私もインフレにより購買力を失わないように上記の対策を取っています。

良い投資を!

マーク

Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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