米国配当株投資

なぜバイオ業界に投資するのか?

私が2004年からバイオ業界に特に興味を持ち出したのは、これほど大きな利益と長く成長し続ける可能性を秘めた業界など他にはないと気づいたからです。

米国では、毎日1万人のベビーブーマーが65歳を迎えていますが…歳をとるにつれて、どのようなお金が今までよりも多くかかるようになると思いますか

それは、ヘルスケアです。

シニア世代になると病気になる人が増えますが、治療が困難な病気に対しては、より多くの薬が必要となります。

ですから、今後5年、10年の間に1つの業界だけに投資できるとしたら、それはバイオ業界だと言っても決して大袈裟なことではありません

しかし、どのようにして投資先を選べばよいのでしょうか?

私は、Oxford Clubのバイオ業界のエキスパートとして「バイオ関連の銘柄を選ぶときに、何を基準にしているのか?」という質問をよく受けます。

ここで、私が基準としているものをいくつかご紹介しましょう。

 

  • 大変革をもたらすテクノロジー

「今ある治療に比べて2カ月延命できる抗がん剤」を開発するような企業は、私の投資対象ではありません。これまでにない、まったく新しい治療法に期待しているのです。

 

  • 安全性

どんなに有効性の高い薬でも、安全性が低ければ、その治療法が承認されることはありません。私が特に注目するのは、フェーズ2(第II相臨床試験)の治験結果です。これは通常、ある薬をより多くの人々に試すのに十分安全であるかどうかを示す、最初の指標になり得るからです。

 

  • 今後のカタリスト*

バイオ関連銘柄は、ニュースの影響ですぐに株価が変動します。私は、臨床試験の結果を待つために、1年半も株を放置したくありません。通常、6ヶ月以内に重要な試験データを見たいのです。
(*相場を大きく動かすきっかけとなる材料やイベントのこと)

 

  • 会計上のキャッシュ

小型のバイオ企業のほとんどは収益性が低く、かつ資金余力がありません。経営陣が資金調達のために自社株を売却しているとき、私としてはその株を保有したくはありません。これは既存株主の持ち分を希薄化させ、株価の下落を招きます。

 

  • スマートマネー(先見の明がある投資家の資金)

私の尊敬する投資家たちが、大量の株式を保有しているのを見ると、彼らがその企業の科学と投資チャンスについて私よりも先に検討し、取引することを決断したことがわかります。企業の内部関係者が多くの株を所有しているとき、私の自信も高まります。

 

これらの基準を見た後は、臨床試験や経営陣について徹底的に調べ、その他のデューデリジェンス(投資対象の価値やリスクなどの調査)を行います。

もちろん、バイオ関連銘柄の購入について判断する要素はたくさんありますが、上の5つのリストは、好調なスタートをもたらしてくれると思っています。

買収発表によって株価が1日に50%あるいは100%以上にもなる業種は、あまり多くないということを覚えておいてください。

バイオ業界は市場で最も重要な業界であり、今後5年から10年、そしてその先もそれが続いていくだろうと思っています。

このとても大きなチャンスを活かすためにも、あなたのポートフォリオにバイオ企業があっても良いかもしれませんね。

良い投資を!

マーク

Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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