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TikTokの利用制限で株価が上昇!?

みなさんはTikTokは使われていますか?

10代を中心に人気の高い動画共有アプリですが、米国では民間人の利用まで禁止する可能性が出てきています。

民間人の行動を制限するということは、かなり大きなニュースですよね。

しかし、そのニュースを受けて一時株価が上昇した銘柄があるのをご存知でしょうか?

 

TikTokを全面禁止する権限をバイデン大統領に付与


米国下院外交委員会は3月1日、TikTokを全面禁止する権限をバイデン米大統領に付与する法案を24対16の賛成多数で可決しました。

今後法案が成立するかは不透明ですが、仮に利用が禁止されれば、1億人を超える利用者に影響が出る可能性もあり、今後の審議に関心が集まっています。

法案の提案者は、野党・共和党のマイケル・マッコール外交委員長。

「中国共産党に個人情報を引き出すバックドア(裏口)を与えている」

「TikTokは国家安全保障上の脅威で、今こそ行動を起こす時」

と主張しています。

すでに米国やカナダ、EUは2月以降、政府職員が仕事で使う端末でのTikTokの使用の禁止を次々と発表。

また、その影響は大学にも広がり、校内でのTikTok利用を禁止したり、校内のWi-Fiに繋いでのTikTok利用ができなくなっていたりしているようです。

 

TikTokの利用制限で注目を集めた企業


この大きなニュースを受けて、一時株価が大きく上昇した銘柄があります。

それは、動画共有アプリ「スナップチャット」を運営するスナップです。

スナップは、直近の2022年10 – 12月決算で4四半期連続の最終赤字を発表。

2023年1 – 3月期の売上高も2〜10%の減収を見込んだことが嫌気され、決算発表後、株価は約10%下落しました。

しかし、そんな期待外れの決算発表があったにも関わらず、米国時間3月6日に株価は9.5%も上昇しています。

スナップチャットのチャート

(出所:TradingView

この株価上昇の理由は、TikTokの利用制限に関する法案を、民主党で米上院情報特別委員会のウォーナー委員長3月7日に公表する見込みだと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたため。

でもなぜ、TikTokの利用制限がスナップの株価を押し上げたのか。

その理由の一つとして考えられるのが、広告事業です。

 

スナップの株価を押し上げた背景


過去のメルマガで、広告業界の脅威にTikTokの台頭があることをお伝えしました。

過去のメルマガ記事はこちら

2022年7 – 9月期の決算発表結果を踏まえて、広告事業の現状をまとめた表がこちらです。

2022年7 – 9月期の決算発表結果

(出所:各社IR資料よりOxford クラブ作成)

この表から見られるように、特にスナップ、メタ、アルファベットにおいては、TikTokとの競争激化により、業績に大きな影響があったことがわかります。

米国でTikTokの利用制限がなされた場合、TikTokに競合関係にあった企業に広告費が戻ってくる。そんな背景を期待して、株価が上昇していたと考えられます。

スナップの株価変動からも読み取れるように、株価はまだ実現していない、将来の期待を反映します。

将来の期待につながるニュースを即座に投資に活かすには、広告事業の現状を把握するように、何を背景として業績が上がったのか、下がったのかを把握しておく必要があります。

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ぜひ分析内容を読んで、皆様の資産形成にお役立てください。

小島璃子

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小島 璃子

金融業界歴12年。大学卒業後、メガバンクに約12年間勤務。中小企業~大企業(自動車セクター担当)まで、営業として幅広く担当。メガバンク系証券会社に出向し、投資銀行部門にてM&Aや資本調達などを経験。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会へ出向し、大会開催サポートを経験。メガバンクに戻り、ESG関連のリサーチ・コンサルティング業務に従事。2021年12月Oxford Clubシニア・ストラテジストに就任。 著者の記事一覧≫

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