FIRE

【特集 FIRE①】ご存じですか?FIRE

志村です。こんにちは。

FIREという単語、耳にされたことはありますか?

大仁田厚さんの決めゼリフ『ファイヤー!』ではないですよ。

また、福澤朗アナウンサーのプロレス実況でもないです。(例えが相当古く、マニアックで申し訳ありません^^; 40歳以上にしか伝わりませんね)

FIREというのは、Financial Independence, Retire Early の頭文字をとった略語で、日本語でいうと、『経済的に自立したアーリーリタイア(早期退職)』となります。

『一定程度の資金を貯め経済的な自立を確保し、そして若い段階から一旦仕事を引退し好きなことをして生きる』のは魅力的だ、と感じる方は多いのではないでしょうか。

実際この発想、欧米の30歳代の人々には響く言葉で、近年先進諸国では耳にする機会が増えていますし、日本人の中でも、FIRE層の割合は増えていると感じます。

例えばマレーシアにいると、アーリーリタイアしてきた元実業家にちらほらお会いします(移住や現地での別起業についても意見を求められます)し、また、起業家支援の活動をしているときに会うエンジェル投資家は、いつでもFIREになれるポテンシャルを持っています。皆さん、魅力的な人が多いです。

もちろん、真面目にコツコツと人のために額に汗水垂らして働くのは尊いです。素晴らしいことだと思います。また『お金がすべてじゃない』という方も多いでしょう。その通りです。お金がすべてではありません!

ただ、世界情勢はいまだ混沌としているし、日本にいても、リスク(どっちに転ぶか分からないという確率)は年々高まっていきます。

夢や希望、善意をもって生きていくとか、どこにいても親や子供、愛する人を守るという視点に立つと、まず先立つものがあると良いし、お金の価値は使い道、使い方で決まるという論も一理あると考えます。

一定期間死にもの狂いで働き蓄財し、アーリーリタイアメントと称してすぱっと仕事を全部やめ、悠々自適に暮らすことを選択したバイタリティ溢れる人が、その後の長い人生をただ悠々自適に暮らすだけでは満足できないのは想像に難くありません。

実際、マレーシアに来たアーリーリタイア層も、何か面白いチャンス・仕事はないか、とアンテナを張り続けている人が多い気がします。エンジェル投資家の中にも、世間との接点ややりがいを求めているのだろうな、この人、という方はいます。

つまりは、FIREそのものは人生のゴールではないと、僕自身は考えます。当たり前です。自立がゴール、で納得する人は少なく、その先の人生の目的・目標が何なのか考えるのが普通ですから。

とはいえ、

FIREにおける『経済的自立(Financial Independence)』 というキーワード・概念については、もっと日本で広く使用され、目指す人が増えても良いと考えます。

会社や国に頼るのではなく、自立を意識し、計画し、実践するのは大切なことですし、そういった人こそ、どんどん社会で活躍してほしいです!

忙しい日常に追われ、あなたを利用したい誰か(会社等)にただ流されている中で、気がついたら経済的自立を手に入れていたよ、というケースは、今の日本ではレアでしょう。正しくイメージを描き、最初の一歩に着手することが必要です。それもできるだけ早くに。

このFIRE、どのようにイメージし、実践していくのかを考えたとき、大項目としては『収入と支出、投資』のバランスをどう取るのか、という戦略論に突き当たります。

収入をどう増やすか(収入のポケットを増やすのが良いのか)、そのためにどのような手段(投資)があるのか、暮らしのなかの借金(住宅ローン等)も踏まえ支出をどう抑えるのか(抑えなくてよい支出項目は何なのか)、といった具合に、時間軸や世界情勢を踏まえて、この大項目のバランスを取ると、FIREの実現イメージが湧きやすくなると思います。

そしてキーになってくるのは、情報が圧倒的に不足しがちな『投資』の領域です。

次の記事では、その『投資』領域についてお伝えします。

良い人生を!

 

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志村 暢彦

Oxford Club Japan チーフ・ストラテジスト 助言統括者。金融業界歴24年。業界経験としてはファンドマネージャーとしての期間が最も長い。2019年Oxford Clubチーフ・ストラテジストに就任。日ごろより、金融力は国力そのものであると考えおり、金融業界の心臓部や裏側で働き、政官財を含め、日本の金融の実態を見てきた経験をもとに、日本の金融リテラシー向上と、個人の理想的な資産形成の実現について、情報の収集と発信をしている。 著者の記事一覧 ≫
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