投資情報 | 株式投資で後悔しないための「鉄の規律」

長期的に見れば、株式ほど資産を増やしてくれるものはありません。
しかし、それで話は終わりというわけではないのです。
実際の例で説明しましょう。
私は過去にOxfordクラブで、ノボ・ノルディスク(NYSE: NVO)を推奨しました。
「もし肥満問題を解決できる安全で効果的な薬があったら?」
そう問いかけてから、この企業がいかに管理の行き届いた、収益性の高い、不況にも強い会社であるかを説明しました。
新しいブロックバスター薬を持ち、成長性も抜群。投資妙味は大きいと結論づけたのです。
その後22か月足らずで株を売却し、123%の利益を確定しました。(同期間のS&P500は54%の上昇にとどまりました。)
私たちが活用しているのは「トレーリングストップ」です。
これは利益とあなたの資産を守るための仕組みで、株価が一定の割合下落すると自動的に売却するルールです。
Oxfordクラブのポートフォリオでは、25%の下落で売却します。
なぜストップが必要なのか?
株価の下落は、企業の業績や将来見通しが悪化しているサインであることが多いからです。
「もっと持っていれば上がったのに」と後悔する場面も出てきます。
ですが、後悔のない最高の投資手法はありません。
実際、ノボ・ノルディスクはその後14か月で株価が100ポイント近く下落しました。
競合のイーライ・リリー(NYSE: LLY)などとの競争が激しくなったからです。
ですから、123%の利益を確定したことに後悔はありません。
ほとんどの株は普通か、それ以下
意外に思われるかもしれませんが、株式市場のリターンの実態はもっと厳しいものです。
1926年から2022年までに追跡可能な28,000銘柄以上のうち、約59%は米国債(T-bill)を下回る成績でした(アリゾナ州立大学の金融学者ヘンドリック・ベッセムビンダー氏の研究より)。
では、なぜ株価指数全体としては好成績なのか?
答えは驚くべきものでした。市場全体の超過リターンは、わずか4%未満の銘柄から生まれていたのです。
言い換えると、96%の株は「普通」か「ひどい」リターンしか出さないということです。
そのため、賢い投資家が取るべき道は次のどちらかです。
- インデックス投資 – その数%の優良株を自動的に含める方法
- 厳格な銘柄選択 – リスクを承知で、超優良株を狙いにいく方法
もしインデックスの平均リターンを超えたいのなら、鉄の規律が必要です。
そのために私たちが用いているのが、トレーリングストップというわけです。
【まとめ】トレーリングストップは暴落からも守ってくれる
例えば2008年の金融危機ではS&P500が37%下落しましたが、私たちのポートフォリオは全銘柄でストップが作動し、平均28%の利益で売却できました。
通常なら28%のリターンは平凡に見えます。ですが市場全体が37%も下がった年には、誰も文句は言いません。
歴史を振り返ると、米国以外では数十年単位で株価が低迷した例もあります。
▼例
- イタリア株:20年で-78.2%(1979年まで)
- 日本株:20年で-64.3%(2009年まで)
- ノルウェー株:30年で-74.1%(1978年まで)
- ドイツ株:20年で-21.5%(1980年まで)
- スイス株:30年で-20.9%(1991年まで)
米国も例外ではありません。大恐慌では株価が67%下落し、回復に16年以上を要しました。
株式市場には長期的な下落もあり、個別株がゼロになることもあります。
一方で、売ったあとに株価が上がり、「もう少し持っていれば」と後悔する瞬間も避けられません。
ですが、長期的に振り返れば…
96%の株に関しては「利益を確定しておけばよかった」「損切りしておけばよかった」と思う可能性の方がはるかに高いのです。
だからこそ、そうした感情に振り回されず、規律をもって利益や損失を管理することが大切なのです。
P.S.
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