米国配当株投資

【2つのタイミング】 株価を気にするべきはこの時だけ

米国時間12月18日、市場が急落しました。

米国株市場を代表するS&P500種株価指数の終値は、

前日比で2.95%下落。

これは約4か月半ぶりの下落率です。

このような時、ついつい市場の動きが気になってしまい、

「株を手放した方が良いのか?」

と考えてしまいがちです。

しかし、私たちのような「長期投資」の視点を持つ投資家は、

市場の動向に過度に反応するべきではありません。

今回は、長期投資家が株価を気にするべきタイミングについてお話しします

例えば、あなたがアッヴィ (NYSE: ABBV) という銘柄を保有していたとします。

同社は、2012年にアボットラボラトリーズ (NYSE: ABT) からスピンオフ(分社化)した企業。

分社前から通算すると今年で51年連続で増配しています。

そんなアッヴィの2021年後半から2023年までの株価推移を見てください。

目を引くのは2022年の上半期です。

当時、米国市場全体は下げ相場にある中、同社の株価は急上昇を続けていました。

しかし、4月2週目ごろから20ドルほど下落。

その時、この株を持っていた投資家の中には、

「とうとうこの株も下がりだしたか」

と「売り」を検討した人がいたかもしれません。

しかし、長期投資の視点で見れば、この下落は特に気にする必要のないものでしょう。

というのも、本当の意味で株価を気にすべきは、

2つのタイミングに限られるからです。

それは、

①株を買う時

②株を売る時

この2つのタイミングだけです。

例えば、「買う」時。

誰だって高値では買いたくありません。

できるだけ安値で買いたいのが本音でしょう。

ですから、そのまま永遠に下落を続ける株式でもない限り、通常よりも割安で株式を購入できる下落はむしろチャンスとなります。

そして特に重要なのが「売る」時です。

多くの一般的な投資家は、市場の動向を見て、買い増しするか、売却するか、保有を続けるかを決定します。

最たる例が、大きな下落が起きた時。

暴落が起きると、投資家は心配して株を投げ売る傾向があります。

反対に、株価が上昇していると「チャンスを逃さないぞ!」と意気込んで、通常よりも多くの株式を買おうとします。

そして、高い株価でも気にせず買い漁るのです。

しかし、あなたもお気づきの通り、これは典型的な失敗例です。

この方法では株を高値掴みし、安値売りすることになるでしょう。

こうして、多くの投資初心者が株で失敗をして市場から退場していきます。

そして彼らは口を揃えて「株は怖い」と言うのです。

では、どのように売るタイミングを決めればいいのでしょうか?

私たちOxford クラブがお勧めする方法の1つが、

「何%の値下がりをすれば、機械的に損切りをする」

と事前に決めておくことです。

※より詳しい内容はこちらでご紹介しています。

先ほど、長期投資をする上で株価を気にするべきは「買う時」と「売る時」だけであるとお話ししましたが、そうはいっても持っている銘柄の株価は気になるもの。

しかし、このように事前にルールを決めておけば、

最も重要な「売るタイミング」を衝動的に決めてしまうことを防げるでしょう。

そして、もしあなたが別の要因で「株を売ろうか?」と考えることがあれば、一度立ち止まって考えてみてください。

それが優良株であれば、「何もしない」ことが最善となり得ます。

今日の記事があなたの投資の参考になれば幸いです。

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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