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乱気流中の局地戦における戦略論

本日11月11日は中国の独身の日と言われる光棍節(こうこんせつ)。中国全土で一大商戦が繰り広げられています。

一方、米国の中間選挙の開票が進んでいます。長期的な株価動向(≒持続的な経済成長にともなう業績改善)にとって良い内容となることを祈るばかりです。

事前の想定通り、下院においては共和党が多数派を奪還すると見られる一方で、上院は拮抗しています。

激戦区のジョージア州では、得票率50%を超える候補者がいない場合は再投票となるということで、12月6日に決選投票が行われることとなったと、CNNはじめ各種メディアが報じていますが、今回、同州のコブ郡では郵便トラブルによって投票用紙が有権者に直前まで送られていないケースもあったようです。また、同州は前回大統領選でも激戦で、手作業による再集計がなされていました。

今回も最後まで何かとゴタゴタする気もします^^;

ただ、今回の中間選挙は現地の関心も強いようで、前回2018年選挙における投票率(約50%)を上回り、過去最多の中間選挙投票率となるという見方がなされています。

インフレ対策は引き続き米国民の最大の関心事の一つで、バイデン大統領は景気後退入りさせた大統領となるのを避ける意思もあるのか、米国時間9日には

「大統領はホワイトハウスで、『成長の面から見て、現時点でリセッションに近いとまではとても言えない。多くのエコノミストがソフトランディング(軟着陸)と呼ぶ状態になり得ると考えている。物価を徐々に押し下げることは可能で、実際にはリセッション入りせずに終わると確信している』と発言」した旨、金融ニュースを配信するBloombergが報じています。

現状、市場関係者の多くは、2023年の軽度なリセッション入りを想定していますが、一方で、中間選挙翌年には積極的な施策が打ち出されるという期待も高まります。

大統領および金融当局関係者の今後の発言や政府高官の去就には、注目していきます!

 

インフレを巡る状況や、労働環境(需給)、および長期金利などは引き続き株式市場の変動要因となっています。

常々、足元の状況に踊らされるのではなく、目線を先におき、長期的視点に基づいて判断すると良いのではないでしょうか、とお伝えしています。

来年末には、今よりもインフレ率が下がり、労働需給は緩和し(人不足の問題は改善し)、政策金利は低下すると見られています。

であれば、その前提で、来年末を見据えて、現状、割安感のある銘柄に投資していくと良いのではないでしょうか、という趣旨です。

そうはいっても、『足元どうしていくべきか』、『この乱気流のなかをどのように乗り切っていくと良いのだろうか』という疑問を持たれる方も多いかと。

そんなときに役立つ戦略論として、『OODA』ループの発想はフィットすると考えます。

 

『OODA』は、

Observe(観察する), Orient(方向づける), Decide(判断する), Act(行動する)

のそれぞれの頭文字をとって作られた単語です。

もともとは1970年代の米国空軍の戦術論から来ています。

日本では『PDCA』サイクルが有名です。

Plan-Do-Check-Actの頭文字を取った用語で、業務効率を高める観点で、多くの場面で活用されています。

株式投資においても、『仮説』と『検証』を繰り返すことはとても重要で、勝ち組み投資家は何らかの仮説・検証を必ず行っているといっても過言ではありません。

ただPDCAサイクルを回すにはやや時間がかかるなどの問題点があるとも言われます。

現場の意思決定を即座に反映し、スピード感をもってそれぞれの状況に即した対応をしていく必要性があるという視点にたつと、PDCAサイクルとの違いや、『OODA』ループの長所が見えてきます。

現在の乱気流のなかでは、柔軟性やその場の瞬時な判断力・行動力が試されます。私も過去、長期資金を扱うファンドマネージャーになる前には、機関投資家のトレーダーとして、多くの勝ちと負けを経験し、実践力を鍛えて来ました。
(負ける度にへこみ、自らを奮い立たせ、戦いの場に居続けました)

変動幅の大きな乱気流の状態をチャンスと見て動くトレーダーも多くいますが、当然ながら、皆がトレーダーを目指す必要はありません。出来る環境にある人が、より高いニーズを満たすために取り組むと良いと考えます。

ご自身の強みや特徴、ニーズを踏まえ、投資スタイルを決めていくのが最善です。

短期と長期、それぞれの特徴があるので、仮に今の株式市場に対して悲観的な見方をする人がいたとしても、いずれは成長軌道に戻っていくという視点で捉えつつ、短期的にチャンスがあれば、余裕のある範囲内で狙っていくと良いのではないでしょうか。

Oxfordクラブでは、『資産形成ピラミッド®』の形成として、保守的な取組みをベースとしておこなって足場を固めてから、積極的・超積極的な取組みを行っていくことをお勧めしています。

 

志村 暢彦

 

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志村 暢彦

Oxford Club Japan チーフ・ストラテジスト 助言統括者。金融業界歴24年。業界経験としてはファンドマネージャーとしての期間が最も長い。2019年Oxford Clubチーフ・ストラテジストに就任。日ごろより、金融力は国力そのものであると考えおり、金融業界の心臓部や裏側で働き、政官財を含め、日本の金融の実態を見てきた経験をもとに、日本の金融リテラシー向上と、個人の理想的な資産形成の実現について、情報の収集と発信をしている。 著者の記事一覧 ≫

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