ある日、私の息子は思いもよらない質問をしてきました。
私たちの家族はそれなりに良い暮らしができていると思っています。快適な家に住んで、車も3台保有、家族旅行やレストランでの外食もします。
しかし、当時私たちが住んでいた街はいわゆる富裕層が多い地域で、そこには乗馬クラブもありました。シンガーソングライターであるブルース・スプリングスティーンは、馬を所有していましたし、マイケル・ブルームバーグもそうでした。
その街では、裕福な著名人がそこら中で冬の贅沢なひと時を過ごしていたのです。そんな地域に住んでいた私にも多くの友人ができました(残念ながら、スプリングスティーンとは知り合えませんでしたが)。
そんな時に、不意に息子がこう言ってきたのです。
「どうして、周りの友達は僕たちの家よりも大きな家に住んで、高級車に乗っているの?」
彼は決して不満に感じていたわけではありません。純粋に、なぜ周りの友人と生活レベルが違うのかということに疑問を感じていたようです。
私は彼にその答えを伝える上で、これだけは特に強調して伝えました。
それは「これまでに私と妻がしてきた選択が幸せな生活につながっている」と。
他人と比べて見栄を張る
私が子供の頃、友人の多くは裕福な暮らしをしていました。一方、私の家庭はそうではありませんでした。不自由はしていなかったのですが、一般的な家庭の暮らしです。
私の父は中学校で教頭、母は専業主婦でした。
家族は決して近所に見栄を張るようなことはしませんでしたし、私もそのようなことは一切していません。
友人の家、車、親の仕事を見るのではなく、「人間性」を大切にしたのです。大親友である数人は30年経った今でも付き合いがあります。
息子と会話をした時に住んでいた家は、私が育った家よりも1.5倍ぐらい広かったのですが、その街に住む友人たちの家と比べると狭いものでした。
しかし私は、広い家を持つことが必ずしも重要ではないことを息子に説明しました。
当時、あるアパートから引っ越した家はそれなりに十分な広さでしたし、さらに広い家は私たちの家族にとっては特に必要ではなかったからです。
何人かの友人は派手な車に乗っています。一人はフェラーリに乗っていて、もう一人はテスラの高級車に乗っています。
一方私は、良い車に乗りたいとかそういう気持ちがありません。本当に興味がないのです。
安全で快適な車に乗ることができれば、それでいいのです。
私はよく中古車を買います。
間違えないでくださいね。
使い古しのボロボロの中古車ではありません。最近は、2014年に2013年モデルの走行距離7,000マイルの車を購入しました。
そして中古車を購入したことで浮いた資金は、投資や旅行に使っています。
私は毎年夏に長い休暇を取りますが、子供たちと一生忘れられない思い出を作れていると思います。
目に見えるものが本当の姿ではない
また、大きな家に住んで高級車に乗っていても、余裕のない人はたくさんいます。
私の家の隣に住んでいた人もそうです。
最初に会った時、彼は年収が40万ドルあることを告白してきました。
私は特に興味もなかったですし、こちらから聞いたわけではないのですが、自信の表情を見せて、そう言ってきたのです。
しかし、その一年後。
彼の会社は倒産し、家は差し押さえられてしまいました。
また、離婚をして本来であれば家賃の安い家に引っ越ししなければならないにも関わらず、新車のメルセデスを買っている友人もいました。
私の家は、細々としたインテリアはほとんど置いていません。それに、旅行した先でお土産も買いません。
代わりに、その資金で大きくて快適なソファーを買って、家族4人で映画鑑賞やボードゲームをしたり、昼寝(頻繁にはしませんが)をしたりしています。
私は息子に「大きくて美しい家に住んでいて高級車に乗っている人の中には、休みを取る余裕もなく、倒産寸前のぎりぎりの給料で生活している人もいる」ということを伝えました。
もちろん、それは彼らが選んだ道であり、彼らが幸せならそれでいいのです。
ですが、私たちにとっては収入を生み出す資産に投資をして、旅行などにお金を使うことのほうが重要なのです。
ストレスを少なくする
私のことをよく知っている人は、私がとてものんびりした性格であることをご存知でしょう。
私は、物事に煩わされないようにベストを尽くしています。そしてストレスのない生活を目指しています。
ドラマのように、次から次へと何か事件を起こすような人とは付き合わないようにしています。
結婚生活の中でよくあるストレスの一つは、お金に余裕がないということです。お金の問題が原因で別れる夫婦は珍しくありません。
妻と私が最初に決めたことの一つも、お金の問題をストレスの原因にしないことでした。苦しいときは生活を控え目にする、万一の場合に備えて貯金をする、一人が頑張っているときは、もう一人ができる限りサポートをすることも決めました。
息子には、妻と私がお金のことで揉めているのを一度も聞いたことがないだろうと聞きました。なぜそうなったのかと言うと、必要のないお金のストレスを彼に向けることがなかったからです。
息子との話し合いが終わる頃「たしかに、何人かの友人は素敵な家や車を持っているし、私たちよりもお金を持っている。また、そうでない人もいる。でも、そんなことはどうでもいいんだ」ということも息子に伝えました。
大切なことは、自分たちが好きなように生きられる選択をしているかどうかです。
そして最後に、息子にこう聞きました。
「もし、私たちが100万ドル余分に持っていたら、何かして欲しいことはある?」と
彼はしばらく考えていました。
最終的に彼の出した答えは…
「いいや。今のままで良いと思う」
良い投資を。
マーク
P.S.
ストレスがない生活を送るためのおすすめの投資方法はこちらで紹介しています。
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