2020年は、新型コロナウイルスが蔓延したこともあって夏休みにできるバイトが少なく、私の19歳になる息子も、誕生日プレゼントとしてもらったお金を株式で運用したいと言ってきました。
その時、息子はこう言いました。
「僕は、いくら稼げると思う?」
私はそれは間違った質問だと思いました。
正しくはこうあるべきです。
「僕は、どれだけのリスクを取ることができる?」
私がそう言うと、息子は戸惑った表情で私を見ました。多くの投資家と同様、息子は自分のリスクを考えたことがなく、利益を出すことだけを考えていたのです。
私は、投資をする時は必ず「自分が受け入れることができる最大損失はいくらまでか?」ということを自分自身に問いかけるように息子に言いました。
なので、私たちはその後、どれだけ利益が得られそうかを調べ、見込める利益に対して損失がいくらまでなら許容できるかを決めました。
もし、利益のことだけを考えて、許容できる損失のことを考えていなければ、売買がうまくいかなかった時に強欲だったと自分を責めることになるでしょう。
たしかにこのような投資をしてしまうのは理解できます。私も以前はそうでしたから…
私は素晴らしい投資に関する書籍をたくさん読んできましたが、学んだ教訓の多くは”もの”にできませんでした。最初の頃は、取引のミスやリスク管理不足による損失で高い授業料を支払ったなと思います。
だからこそ私は、リスクを理解し管理することが投資の最も重要な側面だと考えています。
もし、あなたの運用がうまくいかず、夜遅くまで試行錯誤しているようであれば、間違った投資をしているか、正しい戦略を使っていないかのどちらかです。
ここでは、これ以上あなたが深みにはまってしまわないようにする方法をいくつか紹介します。
◯投資先を理解する
多くの投資家は大きな利益ばかりを求め、自分が投資しているものが何であるか、どのように取引されているかをしっかり理解することなく投資しようとします。
これはまさにギャンブルのようなものです。
実際に運用を行う前に、少しの間それらを研究して、デモ取引をしてください。投資しようとしている商品の価格がどのように動くのか、実際に体験してみてください。
◯トレーリングストップを使う
トレーリングストップとは、株価が一定の価格または一定のパーセンテージまで下落した場合に、自動的にそのポジションから外される売り注文のことです。
これにより、持っている株を手放す時も感情に振り回されることなく売却することができます。これはとても重要なことです。
◯まずは少額で取引をする
現在、ほとんどの証券会社では売買にかかる手数料が安いので、数百ドルの取引をしても何の問題もありません。
株も1株買うだけでもいいですから、大きなリスクを冒さずに市場でお金を手に入れることがどのようなものなのか体験してみてください。
◯損失を限定的にする
当たり前ですが、損失を好む人なんていません。でも、株式市場では必ず損失を被ることがあります。
ストップ価格の設定や市場の調査、どれだけの資金を投資に回すかを管理する、これらによって損失を最小限に抑える方法を見つけることが必要です。
損失は誰にでも起こり、プロの投資家でさえ勝つ以上に損失を出してしまうことがあります。大事なのは、負けた時の損失額を小さくして、勝った時のリターンを大きくすることです。
◯いくらまでの損失なら受け入れられるかを決めておく
損失というのは、たとえ少額であっても気分が良いものではありません。では、どれくらいの損失であれば、ストレスを感じずにいられるでしょうか?
その数字をしっかり把握しておく必要がありますし、それ以上のリスクは負うべきではありません。
株式の売買は楽しいし、大きなリターンを得ることもできます。しかし、リスク管理を適切に行っていなかったために、損失のストレスで夜も眠れなかったり、さらに悪い状況に陥ったりしてしまっては、本末転倒です。
自分自身に正しい質問を問いかけて、それに従って行動しましょう。
私の息子は、3,000ドルのお金を運用したいと言いました。それは彼にとっては大金です。
彼はそのうち500ドルまでのリスクなら受け入れられるということだったので、これを試してみました。
何も考えずに投資をして、利益が出るかどうかだけを心配していたら、彼の夏は台無しになっていただろうと思います。
良い投資を!
マーク
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