大麻合法化: 米国企業がブレイクアウト(高騰)し始める
2020年10月13日
大麻関連の投資家は祝杯をあげています!
なぜか?その理由は来月の大統領選挙とおおいに関係があります。
大麻関連の株価は先週、副大統領候補カマラ・ハリス氏が、自身と大統領候補ジョー・バイデン氏がもし勝利したら大麻を合法化することに関心があると言及したことを受け、急騰しました。
ハリス氏は「大麻の機会再投資および免責法(MORE法)」の主要な共同スポンサーの一人でもあります。米国下院議会では先月この法案への投票が行われるはずでしたが、選挙後に延期されました。
この法案は特に、大麻に関連する犯罪歴を抹消し、現在大麻関連の罪で服役している人たちの審問を実施することに目を向けるものです。
しかし、その後バーモント州が合法的販売を許可したことで、大麻業界はさらなる追い風を得ることとなりました。
そして、バーモント州は今までの大麻の有罪判決の抹消を自動化するための別の法案も通過させました。
この二点を受けて大麻関連株は上昇したのです。 9月に新しく上場されたAdvisorShares Pure US Cannabis ETF(NYSE: MSOS)と、既存ETFのホライゾンズ・マリファナ・ライフ・サイエンシズ・インデックス(OTC: HML SF)の価格は好調に推移しました。
米国のMSO(multistate operator。複数の州にわたって大麻関連事業を展開する企業のこと)のETFは、カナダの同業他社が約3.5%上昇するなかで16%の上昇となりました。これらの上昇の大部分は副大統領討論会とバーモント州の発表があって以来、出始めています。
5つの州がこの投票に関して合法化政策をとっていることもあり、米国における「大麻」というテーマに対して人々が選挙日の夜を楽しむ流れを後押しするでしょう。
そして、これらは割安な価格で成長する企業・ファンドに投資する機会ための準備段階にあるといえます!
過小評価された成長機会
私は長い間、世界の大麻市場は2030年までに2,000億ドルの価値になるだろうと述べてきました。また、それまでにはアメリカが800億ドル程度の大きな規模を占めると見込んでいます。
直近の株価上昇を受けてなお、米国のMSO群は依然として魅力的な価格水準で取引されています。
例えば、アメリカの大麻市場は2024年までに370億ドルを上回ると予測されており、同時にカナダの市場はそれまでに約50億ドルの規模になると予測されています。
では、詳細を見ていきましょう。
先週の選挙集会を受けて株価上昇した後のキャノピー・グロース(NYSE: CGC)の時価総額は71億4,000万ドルです。(編集部注:時価総額は10月13日時点の数値です。以下同)
クロノス・グループ(Nasdaq: CRON)の時価総額は20億ドル超で、アフリア(Nasdaq: APHA)は約18億ドルです。
そして、残りのカナダの7大企業 オーロラ・カンナビス(NYSE: ACB)、ヘクソ(NYSE: HEXO)、オーガニグラム・ホールディングス(Nasdaq: OGI)、ティルレイ(Nasdaq: TLRY)の時価総額は10億ドル未満です。
これらカナダ企業7社だけでもあわせて131億ドルの規模があります。2024年までのカナダの市場機会想定の倍以上です。
他方、キュラリーフ・ホールディングス(OTC: CURLF)は時価総額47億ドルで米国最大のMSOです。
グリーン・サム・インダストリーズ(OTC: GTBIF)は時価総額32億9,000万ドル、トゥルーリーブ・カンナビス(OTC: TCNNF)は24億7,000万ドル、クレスコ・ラブズ(OTC: CRLBF)は14億7,000万ドル、コロンビア・ケア(OTC: CCHWF)は8億9,900万ドル、ハーベスト・ヘルス&レクリエーション(OTC: HRVSF)は5億6,400万ドル、エイカリッジ・ホールディングス(OTC: ACRHF)は2億7,300万ドルです。
さて、これら7社を合わせると上記カナダの同業他社計よりもわずかに多い136億7,000万ドルになります。
しかし、2024年までに想定されている米国市場規模である370億ドルより、かなり低い額です。
また、今にも相場を動かすポジティブなきっかけとなりうる材料も多くあるため、私は米国のMSO群に対して強気な見方を維持していこうと思います。
でもちょっとお待ちください!まだ続きがあります。
この先やって来る、さらなる動き!
第3四半期(7 – 9月期)の決算シーズンは今週、銀行株が発表し始めてスタートします。そして大麻関連株も少しずつ業績発表を開始します。
アフリア(Nasdaq: APHA)は15日木曜日の寄付き前に第1四半期(5 – 8月期)決算の発表を予定しています。ウォール街のアナリストは1億5,973万カナダドルの売上と1株あたり0.04カナダドルの損失の予想をしており、同社株は最近52週高値を更新しました。
株価は年初来で22%以上上昇し、9月末以来これらの株は大きな方向転換を見せました。
しかし、これは今週目立った変化をもたらすと期待されている大麻関連の唯一のニュースではありません。
14日水曜日の引け後に大麻の成分抽出やOEM製造企業のバレンズ・カンパニー(OTC: VLNCF)は決算発表を予定しており、そして15日木曜日の引け後に米国MSOのメドメン・エンタープライゼズ(OTC: MMNFF)が第4四半期(4 – 6月期)決算を発表予定です。
これら2社は最近アフリアが見せたような上昇はしていません。
両社の株価は年初来で40%以上下落していますが、木曜日、バレンズは売上高1,763万カナダドルを発表することが予想されており、そして、メドメンの一株あたり損失は0.06ドルに縮小し、売上高は4,200万ドルに微増することが予想されています。
大麻関連株はバーモント州の大麻合法化のニュースと連邦政府レベルでも変化を起こすという民主党の公約を受け、高騰しました。
上述のとおり、私は、大麻関連株は選挙日の最大の勝者になる準備が出来ていると見ています。
楽観論が具体化し始めているのです。そして米国のMSO群にとっては、更なるブレイクアウト(高騰)の始まりとなるかもしれません!
ハイリターンを願って
マシュー