企業の自社株買いから見る賢い投資:バフェットやオックスフォードクラブが重要視する『価値』とは
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この記事のポイント
- 企業の自社株買いも投資家のような思考で行われるべき
「安く買って高く売る」は、シンプルだが実践するのは難しい
- 自社株買いは、株価に実際に価値がある場合に、機会を見計らって行われるべき
- 経済が良く、株価が高いときに少し我慢し、現金を積み立て、好機を待つべき
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約20年前の今日、私は間もなく結婚することになる美しい妻と一緒にマニトバ州のウィニペグで飛行機に乗り込みました。
私たちの目的地は、、、
バミューダです。その旅の中で面接をした仕事に就き、私たちは最終的に8年間そこで暮らすことになりました。
私たちがマニトバの冬から数年逃れたいと思った理由はお分かりでしょう。マニトバ州の1月と2月の1日の平均気温はマイナス4度なのです。(これは平均で、もっと寒い日も多いのです。)
飛行機の座席に着いてから、私はその時、読みかけの本を取り出しました。
ロバート・ハグストロームの『ウォーレン・バフェット・ウェイ』(邦題:株で富を築くバフェットの法則)という本で、この偉大な投資家が実践しているビジネスとバリュー投資の原則が詳しく書かれた本です。
私の隣の通路側の席に座っていた乗客がその表紙を見て「何のためにわざわざそんな本を読んでいるのですか?株式市場はシンプルで、ただ安く買って高く売るだけですよ!」と嘲笑してきました。
彼は冗談を言っていたのではなく、本当に投資はとても簡単だと信じていたのです。
理論的には彼は正しかったのですが、株式投資の経験がある誰もが、実際の投資はもっと難しいことを知っています。あなたが現時点で安いと思っている株は、もっと下がることも度々あり、あなたが高いと思っている株は、その後株価を上げ続けることもあるでしょう。
振り返ってみると、私たちの会話が2000年のドットコムバブルのピークの数週間以内に交わされたのは偶然ではないと思います。その後まもなくして彼の投資に対するシンプルな見方は変わったことでしょう。
しかし、彼のシンプルなアドバイスには、それなりの価値があるのです…。
アメリカ企業はこの男のアドバイスを聞いたのか?
私を果てしなくイライラさせることがあります。
株式市場も経済も好況の時には、上場企業は時代遅れのように自社株買いを行うのです。
過去3年間で、S&P500指数を構成する企業は、2兆ドル以上の自社株買いを行いました。その間、企業は非常に多くの株を買い戻しており、米国株の需要の最大の供給源となっていました。
はっきり申し上げますが、私は企業が自社株の買い戻しをすることに問題があるとは思っていません。実際には、賢く行えば、自社株買いは株主のための価値を創造する強力な手段です。
問題は、アメリカの企業が賢く自社株買いを行っていないことです。それどころか、その逆だと言えます。
これらの企業は、最悪のタイミングで最も積極的に自社株買いを行います。経済や市場が活況を呈している時に最も積極的に自社株買いを行うため、株価が高い時に買い戻しを行うのです。
アメリカの企業は低価格で買うのではなく、高価格で買うのです。
そして、景気が悪くなり、株価が低迷すると、これらの企業は株の買い戻しを止めます。高値で株を買い戻していた企業が、市場が暴落した後、安値で株を発行することもあります。
これは残酷なことです…。 ゴールドマン・サックスは4月に、2020年には自社株買いが50%減の3,710億ドルになるとのレポートを発表しました。
マクドナルド(NYSE: MCD)、AT&T(NYSE: T)、ノードストローム(NYSE: JWN)、そして大手銀行などの企業は、株価が下がっているにもかかわらず、自社株買いを完全に停止しています。
これらの企業が買い時に買い戻すことが出来ないのは、株価がより高値だった時にすべての資金を買い戻しに費やしていたためです。
これは、それほど複雑な話ではありません。
企業がすべきことは、経済が良く、株価が高いときに少し我慢することです。企業は現金を積み立て、好機を待つべきです。
自社株買いは、余剰金の使途が分からずデフォルトの選択肢として行われるものではありません。自社株買いは、株価に実際に価値がある場合に、機会を見計らって行われるものです。
これらの企業の取締役会は、自社株買いに現金を使う際には投資家のような思考をする必要があります。現金が最も手に入る時だけでなく、価値がある時に購入するのです。
彼らには『ウォーレン・バフェット・ウェイ』を読んで学んでいただくか、20年前のウィニペグからのフライトで私の隣の席に座っていた人に説明してもらいましょう。
良い投資を。
ジョディ
いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)
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