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投資詐欺に気を付ける:風説の流布を見分ける方法

所要時間: 4分.

この記事のポイント

  1. 自ら保有する銘柄を宣伝し、作為的に株価を吊り上げ、自分の利益にする詐欺がある

  2. 株価と取引量を調べると真実が見えてくる

    取引量が少ないものは要注意

  3. 有益な情報は購読するもの

    無料で届いた時点で何かを疑うべき


あれは少し前の話です、ある人たちからの「挑戦状」とも言えるものを受け取りました。もしかすると、あなたもその挑戦状を受け取った一人かもしれません。私は、幸いにもそれが「詐欺師たちからのワナ」だと気が付き、被害がなく過ごすことができました。

一方、このワナに気が付くことなく、詐欺師のワナにはまり、多くの資金を失った投資家たちもいました。それは、同じ投資家として、腹立たしいことです。

ただ、ここで重要なのは、私やあなたたちと、ワナに気が付かなかった彼らには、どのような「違い」があったかということでしょう。彼ら詐欺師の常とう手段が「風説の流布」があります。



風説の流布という詐欺手段


例えば、私が経験したものは、彼らが何千人もの投資家たちに、まだ株価が低い銘柄の「調査報告書」を送ってきます。そこには、1ドルの株が、すぐに、10ドル…20ドル…30ドル…そして「100ドル」になると力説してあります。

なぜなら、その銘柄の企業は、「驚くべき新技術を持ち、全ての人々を豊かにするからだ!」などと説明させています。これを彼らは、何千人もの私たち投資家に送ります。すると、やはり、私たち投資家はその情報に反応し、急いでその株を買おうとします。



これが、彼らのワナ


これが、彼らのワナです。買いが集中して株価が高騰すると、彼らはその裏で、売りに出ます。つまり、彼らは、自ら保有する銘柄を宣伝し、作為的に株価を吊り上げ、自分の利益にしてしまうのです。

彼らが狙うのは、誰も注目しないような銘柄です。だから、このような操作ができてしまいます。それを利用して、彼らは、私たち投資家をワナにはめ、詐欺行為をして利益を上げているのです。

ちなみに、私はなぜこれを知ったかというと、報告書が自宅に届いたからです。そこには、あるグリーンエネルギー分野の銘柄が宣伝されていました。もちろん、株価が上がる理由がたくさん書かれたものもセットで。

参考までに、彼らが行う「風説の流布」の見本を見てみましょう。



「風説の流布」の見本


風説の流布の例

これは株価の取引量です。このように、明らかにおかしい動きをしています。急に取引が増え、投げ売りが起きたり、資金の再投入が起きたり、違和感のある動きをします。だから、ここで分かるのは、取引量が少ないにも関わらず、その銘柄を推薦する報告書があった場合は、風説の流布である可能性が高いということでしょう。

もし、あなたのところに届いても、この動きを冷静に見ればワナにハマることはないでしょう。そして、もう一つ彼らのワナを回避するのに判断材料になることがあります。それは「無料で情報提供しない」ということです。

私たちのOxfordインカム・レターがそうであるように、やはり、こういった有益な情報は「購読」しなければなりません。今後も、これを無償提供することはないでしょう。無料で届いた時点で何かを疑うべきでしょう。



報告書が届いたら、急いで逃げよう!


そして、もう一つ重要なことを。届いた報告書の細部まで読みましょう。実は、この詐欺行為を回避するために、彼らは、報告書の免責条項に、小さな文字でこのようなことを書きます。

この広告によって投資家が増え、市場の認知度が高まった結果、XYZの普通株式を所有・取引する株主が増える可能性がある。

ABCメディア[当報告書を送るプロモーター]は、本広告/市場認知キャンペーンに予告なしに株式を全面的に売却する意向のある非系列株主から支払われたものであり、本広告/市場認知キャンペーンから生じる可能性のある販売数および株価での売却が含まれる。

※ご注意:これは日本の話ではありません。米国の話ですのでご注意ください。

もし、あなたの手元にこのような報告書が届いたら、急いで逃げましょう。その株は、裏で糸を引く彼らが利益をたくさん得たあとに、暴落するでしょう。

でも、もちろんあなたがこのような報告書に騙されないことは知っています。なぜなら、私たちには「配当株投資」という、このような報告書に頼らずとも利益を狙える方法を知っているのですから。

まさに、これが騙されない私たちと、騙されてしまう彼らの違いでもあるのでしょう…

良い投資を!

マーク・リクテンフェルド


いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

ちなみに…このブログで紹介している株はもちろんいいのですが、それよりもたくさんの配当を出す企業ばかりを集めて、毎月レポートしてくれて…「買い」「売り」の具体的なアクションをあなたへお届けする、「Oxford インカム・レター」はこちらからお試しすることができます。

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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