この200年の配当の流れは続くのか?:老舗水道会社の奇跡
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この記事のポイント
- 普通の公益事業会社はフリーキャッシュフローが少ないので配当の安全性は低い
- 200年以上にわたって配当を支払い続けている公益事業会社の配当の安全性は?
- 長年の企業文化は継続されるのか?
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見出しは書き間違いなんかじゃありませんよ。
今日は、19世紀から存在している会社の配当の安全性について見ていきたいと思います。
なぜ急に、そんなことを思い立ったかというと、実は、ディズニープラスで「ハミルトン」を観て、合衆国建国以降の歴史を振り返って見るのも面白いかな?と思ったのです。
(編集部注釈:「ハミルトン」はアメリカ合衆国建国の父の一人、アレクザンダー・ハミルトンの物語を描いたミュージカルの映像版のこと)
その会社はヨーク・ウォーター・カンパニー (Nasdaq: YORW)です。
同社は200年以上にわたって配当を支払い続けています。アメリカの歴史の中で最も長い歴史を持っている会社の一つでしょう。
そして、配当はこの22年間右肩上がりです。
ヨーク・ウォーター・カンパニーはペンシルバニア州のヨークとアダムス群の小さな水道会社です。この会社は1816年に設立されました。ジェームズ・マディソンがアメリカの第4代大統領としての任務を終えようとしている頃でした。
(編集部注釈:ジェームズ・マディソンはアレクザンダー・ハミルトンらと共同でアメリカ合衆国憲法の批准を推進する論文「ザ・フェデラリスト」を執筆し「アメリカ合衆国憲法の父」と見なされている。)
公益事業会社は配当の安全性という観点で言うと面白いセクターです。というのもこれらの会社は典型的にキャッシュフローがほぼないか、ないのです。その理由は、インフラの整備・維持のための資本支出が非常に大きく、 フリーキャッシュフローが少なくなるためです。
その結果、私のシステムでは、配当の安全性の点で公益事業関連の会社には低いグレードをつけています。
しかしながら、全ての株がこのルールに当てはまるわけではありません。時には柔軟性も必要です。そして、もし会社が数世紀に渡る配当の歴史を持っていたなら、大目に見てもいいでしょう。投資の価値があると証明したのですから。
ですから、ヨーク・ウォーターに関して、キャッシュフローに基づく基準で配当の安全性を見てみましょう。
昨年のキャシュフローは1,888万ドルで前年の1,837ドルから増えました。今年は業績が10%上がる見込みなのでさらに上がるでしょう。
昨年、ヨークはキャッシュフローの47.6%を配当として支払いました。今年の配当予測はありませんが、去年と同じ程度になると思われます。
最後に、ヨーク・ウォーターはその配当を22年間上げています。ヨーク・ウォーターの配当の歴史は明らかに文化として定着しており、2020年は配当が23年連続で上昇する年になる可能性があります。
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ヨーク・ウォーターは非常に良い配当の歴史を持っています。また、アメリカ合衆国建国以降の長い歴史を乗り越えてきたわけですから、安定した企業と言えるでしょう。
ヨーク・ウォーターの配当は安全です。
配当安全性レーティング: A
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良い投資を。
マーク
P.S. ヨーク・ウォーターは配当を投げ売りしてるわけではありませんよ。
また、配当が安全とみなされるために200年の歴史が必要というわけではありません。
いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)
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