米国配当株投資

米国株の配当は安全か?:米国を代表する3つの企業の安全性を分析

所要時間: 4分.

この記事のポイント

  1. 10年連続増配中の家庭用品小売チェーン店への影響は?

  2. ヘルスケア分野のグローバル企業は58年間連続増配を維持できるか?

  3. フリー・キャッシュフローが22%減少する見込みのファーストフード店は大丈夫か?


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私は数年前にサンフランシスコに引っ越してきてからずっと、アメリカ独立記念日には、家族や友人たちと一緒にビーチに上がる花火を楽しんでいます。

花火を見るために、わざわざ海を見下ろせる高台まで行ったのに、濃い霧に囲まれて、ほとんど花火が見えなかったこともありました。そんな時でも、一緒に行った仲間たちと「おお、あの花火は良かったね」なんて言って楽しんでいました。

でも、今年の独立記念日は違っていました。

ビーチにある友人のコンドミニアムへ行って花火を見る予定でしたが、ビーチは閉鎖され、花火を見ることができなかったのです。代わりに、家の中庭から、6フィート先で隣人が上げる花火を見ていました。

野球の試合もありませんでしたし、ホットドッグも食べませんでした。デザートにアップルパイを食べたので、かろうじて独立記念日の雰囲気を味わうことはできましたが。

このように異常な独立記念日の様子を見て、私はアメリカを代表する3つの企業の配当投資は安全なのだろうか、それとも、酔っ払いながらロケット花火を打ち上げる時のように、厳重な注意を払わないといけないものなのか確認してみようと思い立ちました。

これは、あなたも興味のあることではないでしょうか?

そこで今日は、アメリカを代表する3つの企業の配当投資の分析結果をお伝えしようと思います。


ザ・ホーム・デポ

ザ・ホーム・デポ(NYSE: HD)は、41年前にジョージア州のアトランタに最初の2店舗を開店し、現在では北アメリカとメキシコで2,200店舗を展開するアメリカを代表する小売チェーン店です。

この家庭用品店の株は、四半期ごとに1.5ドルの配当があり、年間配当利回りは2.4%になっています。

ザ・ホーム・デポのフリー・キャッシュフローは堅調に上がってきていて、今年もその傾向は続いており、来年もそうなると予測されています。

フリー・キャッシュフローの増加に伴って、10年連続増配となっています。

ザ・ホーム・デポの2019年の配当性向は54%と堅調でした。2020年の配当性向は56%とわずかに上がることが予想されますが、フリー・キャッシュフローが増えているので、ザ・ホーム・デポの配当は比較的安全だと思われます。

ザ・ホーム・デポ
配当安全レーティング: B


ジョンソン&ジョンソン

次に取り上げるアメリカを代表する企業は ジョンソン&ジョンソン (NYSE: JNJ)です。

ジョンソン&ジョンソンは、130,000人もの従業員を抱えるグローバル企業です。今も本部があるニュージャージー州のニューブランズウィックに1886年に設立されました。ジョンソン&ジョンソンは健康関連商品や製薬、医療機器を作っています。

2020年第一四半期の配当は1.01ドルで年間配当利回りは2.8%です。なんと、58年間連続で配当を上げ続けています。

今年のフリー・キャッシュフローは、新型コロナの影響を受けて、昨年の199億ドルから171億ドルに減少すると予測されています。

昨年の配当性向は50%と堅調でしたが、今年はフリー・キャッシュフローが低下するため、配当性向は61%に上がるでしょう。

それでもザ・ホーム・デポと同様、ジョンソン&ジョンソンのフリー・キャッシュフローは配当を支払うのに十分ですし、株主に継続して配当を支払ってきた実績もあります。配当投資について心配する要素は見当たらないでしょう。

ジョンソン&ジョンソン
配当安全レーティング: B


マクドナルド

ハンバーガーほどアメリカっぽいものなんてあるでしょうか。

マクドナルド (NYSE: MCD) は南カリフォルニアで15セントでハンバーガーを売る店として1948年に始まってから、何億人もの顧客に食事を提供してきました。今日では世界中におよそ39,000もの支店があります。

このファーストフードの巨人は20年間配当が右肩上がりで、現在の年間配当利回りは2.7%です。

みなさんが興味あるのは、あのソースの中に何が入っているのかということではなく、コロナ・パンデミックの影響を受けても四半期ごとに1.25ドルの配当を支払え続けるかどうかということでしょう。

当然ながら、コロナ・パンデミックはマクドナルドのビジネスに大混乱をもたらすでしょう。数週間前に、マクドナルドは朝食サービスはまだ回復しないが、売り上げはリバウンドしたと発表しました。

朝食サービスが低迷しているのは理解できます。パンデミック前は、多くの人が仕事に行く前にマック・マフィンとコーヒーを買っていたのです。現在、彼らの多くは自宅でのリモートワークなので、朝食は自宅の食料棚か、冷蔵庫の中にあるものから食べるでしょうから。

今年のマクドナルドのフリー・キャッシュフローは22%落ちて5.7億ドルから4.4 億ドルに下がる見込みです。予想される配当性向は84%になり、これは高すぎる数値です。

もし、コロナ感染拡大が悪化すれば、マクドナルドの数字もさらに悪化するでしょう。そうすれば配当も危うくなります。

配当が減るのは必ずしも差し迫ったことではないですが、マクドナルドの配当はザ・ホーム・デポジョンソン&ジョンソンに比べれば安全とは言えないでしょう。

マクドナルド
配当安全レーティング: C

良い投資を。
マーク


いかがでしたか?
少しでもこのアメリカの強い株が「いいな」と思ったら1株からでもいいので買ってみてください。(アメリカの株は日本と違って1株から買うことができます。)

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Marc Lichtenfeld(マーク・リクテンフェルド)

Oxford Club チーフ・インカム・ストラテジスト。ウォール・ストリートを含め25年の経験のある配当投資の専門家。「Get Rich with Dividends(邦題:日本人の知らない秘密の収入源 年100回配当投資術)」著者。2013年に配当投資の専門誌Oxfordインカム・レターを創刊し、世界中に読者を持ち有料購読者は8万人を超える。FOX、CNBC、Forbesなどの有名メディアはもちろん、BloombergやBarrons、The Wall Street Journalといった権威ある金融専門メディアにも多数出演。 マークの記事一覧 ≫

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