◉ 自社株買い
自社株買いは、発行済みで流通している株式を自社で買い戻す(購入する)ことを言います。自社株買いをすると、株式市場から発行済み株数が減り、その分、1 株当たり純利益(EPS)が改善します。株主が保有する株式の価値が高まるため、株主へ報いる活動の一つではありますが、他に成長する領域に投資するわけではないため、 会社全体の利益が上昇するわけではありません。米国では経営陣のKPI(目標を達成したかの判断基準)にEPSが組み入れられているケースがあり、近視眼的に株価を上昇させるためや、経営陣のボーナス向上のために自社株買いがなされる場合は、株主からの批判の対象ともなりえます。