OxfordClubマガジン投資情報

来年に向けた投資環境とご報告

2024年最後の米連邦公開市場委員会(FOMC)を終えました。

結果は、予定調和ということで、0.25%の利下げ。

FOMCメンバーによる来年の利下げ予想も2回がコンセンサス。

市場が織り込む利下げ回数について、CMEのFedwatchをみると、利下げは1回ですので、市場はFOMCメンバーの見方を追随していないことが見てとれます。

トランプ次期大統領は、1月20日の就任に向け、地ならしを進めています。

米国時間19日夜には、トランプ氏が支持したつなぎ予算案を米下院が否決。予算執行と続けるための予算の期限は本日12月20日の夜なので、政府閉鎖への懸念や混乱が続きます。

株式市場の動向について、S&P500種株価指数は、2023年の24%上昇に続き、2024年も上昇23%上昇しており(12月19日時点)、

仮に現在の水準で年を終え、2年続けて20%以上上昇、かつ2年間で50%以上上昇となると、

戦後では、1995年〜99年にかけて起こったIT革命以来と、1954年〜55年にかけて起こった機関投資家による株式投資の勃興以来、3回目となります。

現在進行形で進んでいるAI革命は、歴史上はじめてのことですし、政治の体制も過去とは異なりますので、単純な比較は極めて困難ですが、

95年からのIT革命で見られたような減少、すなわち『イノベーションが社会の変革に与える影響』という視点では、参考になる点があると見ています。

個別銘柄に目を向けると、マグニフィセントセブン銘柄が大きな株価上昇を見えた今年、95年からのIT革命の中心に位置していたマイクロソフトのパフォーマンスが、7社の中では最も出遅れています。

AI革命において、各社が我慢比べのように巨額の設備投資をし、将来の高成長継続に向けた異次元のせめぎあいを繰り広げるなかで、

設備投資が企業の競争力(=自由に使えるお金:フリー・キャッシュフロー)を生むことができるのかという視点で見ると、

不透明感の強い来年以降の展開が、多少クリアに見えるかもしれません。

設備投資が、人々の社会課題の解決に結びつくようなイノベーションを生み出せるのか、引き続き注目していきます。

 

今週の企業決算で印象深かったのは、半導体メモリー大手のマイクロン・テクロノジー社の株価が19日に16%と大幅下落した点です。

同社が18日引け後に発表した9 – 11月期の決算は売上・利益ともに事前の市場予想を上回るものでしたが、併せて発表した、12 – 2月期の売上予想が、事前の市場予想を13%今日下回るものであったことが要因です。

市場参加者が、株価のネガティブな材料に反応しやすくなっているであろう傾向が感じられます。

また、19日には、住宅建設大手のレナー社も決算関連で株価下落し、関連企業も連れ安しました。

レナー社が発表した9 – 11月期決算は、1株当たり純利益(EPS)が事前の市場予想を上回ったものの、売上が低調であったこと、翌四半期の新規受注見通しと粗利が予想を下回ったことを嫌気しました。

19日の統計資料としては、11月の中古住宅販売件数が発表され、事前の予想を上回る内容で、高い借入金利のなかでも旺盛な販売が確認されましたので、こちらも同様に、投資家がネガティブな情報に反応しやすくなっている事例といえるかもしれません。

ということで、第2次トランプ政権の誕生を控えつつも、AI革命でおこるイノベーションに期待する投資の拡大が想定されますが、

投資環境としては、取引時間延長や、ETFの多様化、投資商品・手法の多様化など拡充されていくことが見えています。

変化を察知し、新たな環境に順応していくことで、投資家としてのリターン獲得継続が達成できると考えていますし、

『変化への対応』は、個人投資家が機関投資家よりも圧倒的に有利な部分なので、是非、前向きな取り組みを継続して頂きたいです。

 

なお、私事ではございますが、今月末を持ちまして、Oxfordクラブ・ジャパンでの活動から離れ、新たな道を歩むこととなりました。

(2019年より毎週お届けしてまいりました私のメルマガは、次号が最終稿となります)

これまでお世話になりました皆様、本当にありがとうございました。

資産形成に取り組む個人投資家の皆様に目を向けると、ニーズが多様化し、既に高いレベルで実現している方と、これから始める方では、スキルや認識に大きな差が生まれています。

改めて自分に何が出来るのか、そして、どんな付加価値をご提供できるのか、時にいばらの道となることがあるかもしれませんが、明るい未来を見据え、挑戦していく所存です。

私からお届けする情報を今後もご希望される方は、よろしければ、noteにおいてフォロー頂ければ幸甚です。

まだきちんと投稿できておらず、ほぼ空の状態ですが、近く投稿を始め、投資家に寄り添う旬な情報をお届けし、お役に立ちたいと思っています。

志村暢彦

 

 

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志村 暢彦

Oxford Club Japan チーフ・ストラテジスト 助言統括者。金融業界歴24年。業界経験としてはファンドマネージャーとしての期間が最も長い。2019年Oxford Clubチーフ・ストラテジストに就任。日ごろより、金融力は国力そのものであると考えおり、金融業界の心臓部や裏側で働き、政官財を含め、日本の金融の実態を見てきた経験をもとに、日本の金融リテラシー向上と、個人の理想的な資産形成の実現について、情報の収集と発信をしている。 著者の記事一覧 ≫

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