エヌビディア決算を通過
市場が注目するエヌビディア(Nasdaq: NVDA)の決算を通過。
本日のメルマガでは、まずはエヌビディアの状況を振り返りつつ、後半では、投資スキルの上達に向けた多様化の状況に触れていきたいと思います。
米国時間21日の取引時間終了後に、2025年1月期における第3四半期(8 – 10月期)の決算を発表したエヌビディア。
時価総額は世界一で、世界で最も有名な株価指数といえるS&P500種株価指数全体の7%程を占めているということもあり、市場参加者大注目のイベントでした。
同社が発表した8 – 10月期の売上は、最大の事業部門であるデータセンター部門の伸びを受けて、前年比で94%と高い成長を実現。市場予想を上回りました。
粗利率が75%程度と驚異的で、一株当たり純利益(EPS)の0.81ドルも市場予想を上回りました。
一方で、会社が示した今四半期(11 – 1月)の売上高予想は、市場予想平均並みといえるものとなりました。
これを受けて、エヌビディアの株価は21日の時間外取引で下落して始まりましたが、決算発表後の説明会の内容を受けて次第に反発していきました。
そして迎えた翌22日の株価は寄付きから強含み、開始直後には上場来高値の152.89ドルを付けました。結局この日は前日比+0.53%の146.67ドルで終了。
・終わった期の決算は、市場予想を超え、
・強気すぎない次四半期の見通しを発表し、
・説明会ではファンダメンタルズの好調さをアピールする、
という、ある意味、王道のような内容であったと言えます。
なお、今後、高成長が期待されますが、成長ペース自体は鈍化していくというのが市場の見立てなので、米国の投資家がよく用いる株価収益率(PER)で見たときの割高感は控えめで、過去の推移と比較すると緩やかな状況と言えます。
(つまり市場では、ギンギン(過去最高レベル)に強気で見ているというわけではなく、ギンギラギンにさりげない、冷めた(冷静な)見方をしているといえます)
と、ここまでは、色々なニュース・報道で目にされる人も多いと思いますが、
投資家としてはここから理解を一歩進めていきたいところです。
まずは、株価の値動きについて。
いわゆる場中の動きにフォーカスが当たりますし、機関投資家のような大きな取引を実行する投資家はそれが主戦場となりますが、
個人投資家の主戦場を機関投資家と常に一致させておく必要はありません。
日本においても、証券会社によっては、時間外取引(アフターマーケット)が可能なところがありましたが、
最近では、寄付き前取引(プレマーケット)のみならず、米国夜間を含む24時間取引の環境が整ってきています。(例えば、こちらやこちら等。市場全体でも、取引時間長期化の流れが出来ています)
エヌビディアの通常の株式(NVDA)が1%上昇したときに、2%上昇するETFである、銘柄コード:NVDLや、
逆に、エヌビディアの通常の株式(NVDA)が1%下落したときに、2%上昇するETFである、銘柄コード:NVDがあります。
どちらも、通常の株式よりも1取引あたりの価格が少なくて済みます。
(こういった、個別株のETF(上場投資信託)は、まだ銘柄数が限られていますが、今後、増えていくことが想定されます。)
加えて、これらのETFのオプション市場の出来高も増えつつあります。
例えば、支払う額(最大の損失額)を限定的にしながら上値や下値に動くところからのチャンスを狙う『オプションの買い』や、
下げたところでエントリーして利益を狙ったり、保有している株数を活用して利益を狙う『オプションの売り』の戦略を組み合わせるだけでも、取引の幅が広がります。
オプション取引の24時間取引実現に向けてはまだ時間がかかると見られますが、
少なくとも、
- 現物株の24時間取引
- 便利な個別株のETF
- リスクを絞ってリターンを狙うオプション取引
の3つはすぐにでも実現可能です。
個人投資家ならではの勝ちパターンに関するリテラシーはほとんど日本に出回っていないので、日本社会では一般的ではありませんが、
ETFやデリバティブ取引は決して怪しい物ではないし、むしろアメリカでは当たり前に提供されている環境です。
日本でも早く環境が拡充されることを願うばかりです。
直近では、第3四半期決算を発表したS&P500種株価指数の構成企業433社のうち、EPSが市場予想を上回った(ビートした)企業は76%で、前年同期の82%を下回る状況ですが、
長期的な業績動向と相対的な株価指標(PERなど)を見ながら、長期の資産形成を実現していくための知識が、広く日本に普及し、多くの頑張る人・真面目な人が幸せになるように、今後も情報を発信していきます!
(12月11日(水)19時開始予定の私のウェビナー企画では、低リスクで中程度のリターンを狙うターゲット・バイイングやカバード・コールの手法も交えながら、初級者の方々に向けた基礎的なお話も含む予定です)
志村暢彦
追伸1
米国株を中心とした長期資産形成においては、配当投資にフォーカスしたインカム・レターと、成長株にフォーカスしたキャピタル・レターにおいて、グローバルな視点で銘柄アイデアをご案内しています。
追伸2
日本初となる学生投資サークル主催の国際投資大会が、現在開催されています。来週25日の閉会式においては、僭越ながら私も審査と講評をさせて頂くこととなりました。当日・後日の取材をご希望されるメディアの方がいらっしゃいましたら、主催者か私までご連絡頂ければ幸いです。
追伸3
私からの情報発信力を充実させるため、今更ではありますが、noteを利用しはじめました。
まだきちんと投稿できておらず、ほぼ空の状態ですが、近く投稿を始め、投資家に寄り添う旬な情報をお届けしていきたいと思っています。宜しければ、ご登録されてください。
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