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半導体大手が良好な見通しを発表。日本の投資家に適した投資スタイルは?

米国時間水曜には、半導体関連大手のマイクロン・テクノロジー社が、事前予想を上回る第4四半期(6 – 8月期)決算を発表。高い売上成長を実現しました。

あわせて翌事業年度にかけて良好な事業環境にあるとの見方も示しており、

経営陣は、高帯域幅メモリ(HBM)大容量メモリデータセンター・フラッシュストレージのそれぞれが高い売上を記録すると予想しています。

10月半ばから始まる他企業の7 – 9月期の決算においても、引き続きAIを巡る企業の対応に注目が集まりそうです。

一方で、中国では、10月1日から始まる国慶節の連休が7日に及ぶということで、旅行熱が高まっています。

原油価格が下がったこともあり、航空券の代金も下落していますので、日本に関しては、インバウンド需要が事前の想定を超える状況になるかもしれません。

(海外の人からすると、日本は依然として良い旅行先です)

 

株式市場は、選挙を控え様子見ムードが広がりやすくなってきますが、日米ともに、選挙の行方が見えませんね。

日本をどのような方向に導くのか、リーダー候補者のビジョンに目を向けていきたいところです。

国際政治経済のトリレンマということで、

国家主権と民主主義とグローバリゼーションの3つを同時に達成することは難しく、

結果として米国では、グローバリゼーションが“おいてけぼり”となる傾向にあります。

果たして日本は何を追い求め、代わりに何を諦めるべきなのか。

日本ならではの発展や幸せの在り方を考える上において、金融面、特に個人の資産形成の側面から、社会の役に立てるよう、活動を継続していきたいと思っています。

 

テクノロジーの進化によって、我々の生活も、どんどん変わっていくはずです。

生成AIの更なる進化はもちろんのこと、エネルギーの問題、ヘルスケア、気候変動、防衛など、様々な課題に対して、AIや仮想空間(VR)を活用した革新がもたらす新たな商品・サービスが生まれる黎明期にあるという見方もできますので、

新しい芽(伸びる可能性のある企業)への投資は検討に値します。

とはいえ、投資資金は無限にはありませんから、まずは保守的な投資を行ない、そこで生まれる収益を元手に、積極的な投資に割り振るなど、

ご自身のリスク許容度(評価損をどこまで抱えられるか)に合わせて、最適な投資のスタイルを模索し、更新していくと良い時期にあると考えます。

なお、日本では、『市場に連動する商品、例えばインデックス型の商品は安全だけど、個別株は危険』とか、『債券は安全だけど株式は危険』、また『現物株は安全だけどデリバティブは危険』といった誤解が、未だに根強く残っているように感じます。(間違った投資教育のせいでしょうか)

これは正すべき固定観念だと思っていまして、仮に、『安全=変動幅が小さい』、『危険=変動幅が大きい』という解釈をするとしても、

枠にはめて(わかったふりをして)、個別の株式投資やデリバティブ取引を避けて、インデックス投資だけに依存したり債券投資に傾斜しすぎると、逆に予期せぬ損失を受けたり、得られるべき利益を得られなかったりします。

真面目にコツコツと実践する、という多くの日本人の特性・長所を生かしつつ、デリバティブも活用して、変動幅(損失・利益)をコントロールしながら長期的な目線で取り組むことができるのが理想と考えます。

AIの普及により、資産形成も新たなステージに入る過渡期にありますが、軸とすべき発想は変わりませんので、是非、ご自身の投資のスタイルをアップデートし続けることも意識されてみてください。

志村暢彦
 
 
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志村 暢彦

Oxford Club Japan チーフ・ストラテジスト 助言統括者。金融業界歴24年。業界経験としてはファンドマネージャーとしての期間が最も長い。2019年Oxford Clubチーフ・ストラテジストに就任。日ごろより、金融力は国力そのものであると考えおり、金融業界の心臓部や裏側で働き、政官財を含め、日本の金融の実態を見てきた経験をもとに、日本の金融リテラシー向上と、個人の理想的な資産形成の実現について、情報の収集と発信をしている。 著者の記事一覧 ≫

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