今週は、米国ウィブル証券のCEOが弾丸日程で来日されていました。
社内とメディア向け対応のみをされたそうですが、幸いにも私は2時間ほどご一緒させて頂きました。
ウィブル証券は、アメリカのほか、欧州・アジアでも広く事業展開していて、ユーザーは時間外取引やオプション取引を含む多様なサービスを利用可能です。
スマホアプリのダウンロード数は世界で4,000万(米国の証券会社では第2位)ということで、日本での知名度はこれから高まっていくと見られます。
アントニーCEOとは、先日ローンチされた新しい機能に関する話題に加えて、
日本の投資家の状況や、米国の投資家との違い(文化的な違いやリテラシー)などにも触れつつ、ボーダレス化が進む証券サービスの将来像など、幅広く意見交換をさせて頂きました。
私は個人的に、ウィスキーが好きなのですが(スカイ島は観光しても素晴らしい所です)、
アントニーCEOもウィスキー愛好家ということを知り、日本チームの皆さんを含め、まるで暖炉を囲いながら飲み交わすような雰囲気となりましたし、
将来に向けた投資手法の多様化(低リスクでのリターン獲得や、それをベースとした積極的リターンの追求)に向けた具体的な取り組みのパスのイメージをシェア出来たという点においても貴重な機会であったと思います。
投資家の皆さんとも暖炉・焚火を囲ってお話したら楽しいだろうな(そういう自由な雰囲気のなかでイノベーティブな投資アイデアが生まれてくる)と感じます。
また、木曜日には日経CNBCの電話取材を受け、市場に関するコメント・所感をお伝えしました。
(火曜日にも日経CNBC昼エクスプレスに出演したので、立て続けになりました。来週火曜はラジオ日経おはようマーケットに出演予定です)
7月中旬から8月初旬にかけて下落した米国株式市場は急回復を見せており、S&P500種株価指数(S&P500)は史上最高値の更新を伺う展開となっています。
フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)の戻りは、S&P500よりも緩慢で、高値からの乖離が見られますが、
7月初旬まで、買われ過ぎた反動という見方もでき、良い意味でバリュエーション調整がなされたという向きもあります。
市場の利下げ期待はしっかりと織り込まれていて、来年6月までの利下げの織り込みは十分すぎるのではないかと感じます。
言い換えると、利下げ期待の高まりが株式市場の上昇を牽引し続けると見るのは難しいということで、
今後は改めて、個別企業の業績成長やAIをはじめとする新たな産業構造が、どのような雇用を生むのか、に注目が集まると想定しています。
その視点で、今週末のジャクソンホール会議について高官からのコメントを読み解いていきたいと思っています。
今年のジャクソンホール会議のテーマは「金融政策の有効性と波及の再評価」
再評価ということで、新たなテーマが提示されるというわけではなく、また仮に第二次トランプ政権が誕生すると、現在のFRBの体制を刷新する試みがみられるでしょうから、
パウエル議長はじめ、高官からの普遍的な事象に関するコメントに注目していきたいと思っています。
ケネディ候補の大統領選撤退が決定されるようであれば、より一層、大統領選の行方は混沌としてくると想定されます。
とはいえ、どちらに転んでも、アメリカファースト的な情報発信が続くでしょうし、経済の成長鈍化傾向は継続するという前提をメインシナリオとして据えておくのが適当であると考えています。
米中の対立や中東の地政学リスクも残りますので、銘柄選別と投資手法の多様化で、投資家として一歩先に進む皆さんをサポートして行きたいところです。
志村暢彦
追伸1
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