投資情報

決算発表シーズン到来

早いもので、今年の第1四半期(1 – 3月期)の決算発表が今週末からスタートします。

まずは、大手投資銀行群です。

JPモルガン・チェース (NYSE: JPM) やシティグループ (NYSE: C)、ウェルズ・ファーゴ (NYSE: WFC) など。

来週半ばには、モルガン・スタンレー (NYSE: MS) やゴールドマンサックス (NYSE: GS) 、バンク・オブ・アメリカ (NYSE: BAC) なども出揃います。

足元では、雇用環境の堅調が確認された雇用統計や、消費者物価指数(CPI)などインフレ指標の上振れによって、下げ開始時期の想定が後ろ倒しになっているため、米国債金利が上昇しています。

インフレについては、生活実感として、とても強く感じるので、CPIが上振れている状況について、個人的には納得感のある内容となっています。

(余談ですが、我々が日々ご提供しているサービスも情報やインフラといったコスト上昇に直面しています。生活面でも、物価上昇+円安のダブルパンチです、個人的には。)

 
 

話を戻しまして、国債金利の上昇は、債券価格の低下を意味するので、金融機関が既に保有している証券の含み損が出るのですが、

一方で、銀行における預金金利との乖離が開くため、純金利収入は拡大しやすい傾向にあります。

銀行における純金利収入は英語でNet Interest Income(NII)と表現され、重要な経営指標の一つです。

今週末から来週半ばにかけて発表される金融機関の決算の注目ポイントの一つは、このNIIが事前の想定値よりも上回るか、下回るかです。

株価は、織り込まれているもの(市場想定)に比べて経営指標とされる重要な数値(=業績)かどうなるかで動くことが多いのですが、金融機関は基本的には守的な業績予想(ガイダンス)を提示しがちです。
 
 

1 – 3月期は好調が継続した米国株式市場ですが、4月に入ってからは、利下げ観測の後退や地政学リスクの高まりによって調整しています

金融機関の決算内容を踏まえ、もう一段の調整となるのか、または浅めの調整で止まるのか、目先の分水嶺となり得ます。

また、金融以外の事業会社においても、今月は1 – 3月期の決算発表が続きますが、今年最初の四半期が過ぎたということで、会社による業績予想(ガイダンス)や、経営陣によるコメントにも注目が集まります

経営陣のコメントは基本的に英語ですが、翻訳ツールのDeepLのほか、インターネットのブラウザなどの翻訳機能はとても進化しているので、日本語にさくっと翻訳できます。

まだ業績予想やコメントを見たことが無いという方は、是非一度、気になる企業や実際に投資している企業について、ご覧になってはいかがでしょうか?

なお、企業名(英語)とあわせて、『Earnings Call』 (決算発表後の説明会のことです)、『Transcript』(会議録のことです)と書いて検索エンジンで検索すると、説明会の資料のリンクがヒットすることが多いです。

経営陣が説明会で何を話し、投資銀行のアナリストとどんなやり取りをしたのか、伺い知ることができます。

また、企業名(英語)とあわせて、『Investor Relations』とか 『presentation』 と書いて検索すると、決算説明資料や投資家説明会の資料を取得可能なページに辿りつきやすいです。

なんだか、難しいことをするようなイメージを持たれるかもしれませんが、意外に簡単・便利です。

合理的な米国社会において、資料作成のフォーマットはどこも似ていますので、慣れると、欲しい数値を見つけるまでの時間が短縮されます。

中長期目線の個別株への投資において、企業の付加価値を見つけるきっかけとなるかもしれませんので、初級の投資家の方であったとしても、是非一度お試しされてはいかがでしょうか?
 

志村暢彦
  

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志村 暢彦

Oxford Club Japan チーフ・ストラテジスト 助言統括者。金融業界歴24年。業界経験としてはファンドマネージャーとしての期間が最も長い。2019年Oxford Clubチーフ・ストラテジストに就任。日ごろより、金融力は国力そのものであると考えおり、金融業界の心臓部や裏側で働き、政官財を含め、日本の金融の実態を見てきた経験をもとに、日本の金融リテラシー向上と、個人の理想的な資産形成の実現について、情報の収集と発信をしている。 著者の記事一覧 ≫

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