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12万5千年で最も暑い日。希望の光は牛の○○?

日本は少し涼しくなった頃でしょうか。
こちらサンフランシスコは、ここ数日は気温上昇し、むしろ日本よりも暑いくらいです。

それにしても今年の夏は暑かったですね。今年7月4日の地球は、12万5千年間で一番暑かったのではないかという分析もなされているほど、地球規模で気温上昇が確認されています。

そんななか、今週からスタンフォード大での新学年がスタートし、参加したクラスにはスタートアップ企業の経営者を招いた講義がありました。

話したのは、バイオ化学系の企業、Alga Biosciencesを創業したアレックス・ブラウンCEO。

ブラウン氏はソフトウェア企業のエンジニアを退職し、1か月程度文献などを読みながら、成長領域と自身のバックグラウンドの強みを見定め、メタンガスを削減するビジネスに着目したとのこと。

牛のゲップを改善することで、環境に貢献する事業アイデアに対して、ベンチャーキャピタルなどから資金を調達し、事業を成長軌道に乗せる過程にあります。

彼自身、学生には『創業はリスキーで誰にでもオススメできるものではない』と説明していたので、ある意味アメリカでも標準的な経歴ではないのかもしれませんが、そうはいっても創業に向けた検討や資金調達のスピード感は、日本のエコシステムには無いアメリカの特徴だと感じます。

 

さて、牛のゲップを改善してメタンを減らすことが、地球のためになるのか?

そんなの聞いたことが無い、という方もおられるかもしれませんが、実は、メタンガスの削減は国際協調の枠組みが定められていて、国際通貨基金(IMF)のウェブページにも掲載されているほどです。

また、牛のゲップの改善は、肥料を含め日本でも先進的な研究が進められている分野の一つでもあります。

ただ、日本で粛々と研究が進んでも、なかなか世界で広まりにくいですし、一方で、酪農大国アメリカで研究を進め、オーストラリアなども巻き込んで市場開拓が進められることも視野に入ってくるということで、アメリカにおいて、英語環境で起業することのメリットやアドバンテージはありそうだな、と感じます。

いずれにせよ、気候変動対応ビジネスは各種規制が絡む、ある意味で成長産業の一つであることは間違いありません。

もちろん広い視点でみれば電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの普及の効果が高いのでしょうけれど、裾野は広がっていて、バイオ技術やAIの活用をはじめ、企業の付加価値創造の切り口として、今後も広がることが想定されます。

実際、スタンフォード大学でも、再生可能エネルギー使用率を100%にするとか、温室効果ガスを削減するといった目標をたてて、粛々と実行しています。

なお余談ですが、再生可能エネルギーを使うというと、学内にソーラーパネルが立ち並んでいると想像されるかもしれませんが、そういうわけではなく、外部から購入することで実質的に達成しているという側面が強いです。

(スタンフォード大の敷地面積は33㎢程度と広いですが、目につくところにソーラーパネルは無いです。ちなみに東京23区で8番目に広い杉並区は34㎢程度です。)

株式市場に目を向けると、9月のS&P500種株価指数は4.9%の下落。

米CNNによる恐怖・貪欲指数(Fear & Greed Index)は、米国時間5日時点で、極端に恐怖(Extreme Fear)に傾いています。

Fear & Greed Index

(出所:CNN)

7月には極端に貪欲(Extreme Greed)水準でしたが、一気に調整が進みました。

指数の値の長期推移は次の図の通り。

Extreme Greed
(出所:CNN)

 

ご覧いただくと、そろそろ恐怖フェーズも一段落するといいますか、これ以上どんどん下落するにも限界があると見えると思います。

9月の株式下落を経て、これから年末にかけては改めて、企業のプラスの材料に目を向けていくと良いフェーズとなる際には、あらためて、業績成長する企業群や、下落相場を経て相対的な株価の割安感の高まった企業群に注目いただくと良いのではないでしょうか?

志村暢彦

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志村 暢彦

Oxford Club Japan チーフ・ストラテジスト 助言統括者。金融業界歴24年。業界経験としてはファンドマネージャーとしての期間が最も長い。2019年Oxford Clubチーフ・ストラテジストに就任。日ごろより、金融力は国力そのものであると考えおり、金融業界の心臓部や裏側で働き、政官財を含め、日本の金融の実態を見てきた経験をもとに、日本の金融リテラシー向上と、個人の理想的な資産形成の実現について、情報の収集と発信をしている。 著者の記事一覧 ≫

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