転換点を迎える米金融市場。 今後の注目ポイントは?

今、マレーシアのジョホールバルにいます。
写真の向こう側(真ん中にある森)はシンガポールです。
右下に小さく見える屋根の所からはインドネシアのビンタン島への船が出ています。

今週はOxfordクラブ編集部によるメルマガでシンガポールについて動画でお話させて頂きました。
余談ですが、日本人によるシンガポールへの入国はコロナ前よりも格段に簡素になっています。
従前であればアライバルカードという白いカードに色々記入して入国の際には係員と会話するというプロセスが必要でした。
(私は車でシンガポールに入ることも度々あったので、大量のアライバルカードを車に入れていました)
不慣れな入国者は係員との指紋登録のやり取りなど、何のことか分からず苦慮するケースも多数あったと思います。
効率化された現在はアライバルカードは事前にオンラインで完結できるようになりましたし、入国に際しては顔認証のシステムの所でするっと抜けられるようになりましたので圧倒的に楽です。
知らなければ他の入国者につられてつい、係員のいる列に並んでしまいがちですが、日本の方は顔認証による入国審査自動ゲートを使えますのでもしシンガポールに入国される方は利用をおすすめします!
世界に目を向けると、コロナ禍を経て一気に効率化が進んだ事例は沢山あり、先行き楽しみなことが増えていくことと思います!
さて、8月に入り、年初来で堅調を維持してきた株式市場には一服感が見え始めています。
CNNによる恐怖・貪欲指数は月初来で下落し、ボラティリティインデックス(VIX指数)は上昇傾向にあります。
複数の要因が絡み合って起きていることですが、これまでもご案内してきた内容にある程度沿っていますので私のメルマガをお読み頂いているあなたには想定通りの内容と言えるかもしれませんね。
先週起きた、格付け機関のフィッチ・レーティングスによる米国債の外貨建て長期債格付けの引き下げに続き、今週は、ムーディーズが規模の大小を問わず、多数の銀行の格付けを引き下げました。
背景には、商業不動産市場(CMBS)の悪化を見据えた動きがあるという見方もありますが、根っこの問題としては政策金利の高止まりに起因しているとも言えます。
現在は、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーが示したあと、一回の利上げがなされず、現状の政策金利で利上げ打ち止めとなるとの見方が趨勢を占めていますが、打ち止めの場合は利下げ時期がやや遠のくといった懸念も出てきます。
とはいえ、金融政策は転換点を迎えており、今後はインフレ、物価上昇以外のテーマへの着目が高まってくると見ています。
経済の軟着陸(ソフトランディング)への道筋が見えてきたということでこういった環境下ではマクロ経済の動向よりも個別企業の業績動向が意識されやすくなります。
個別企業の業績動向を示す株式市場のデータとして代表的なものに『リビジョン・インデックス』があります。頭文字をとって、RIと表記されることも多くあります。
業績を修正することを英語でRevise(リバイズ)すると言いますが、その修正(リビジョン)を数値化した指数のことです。
具体的には、投資銀行のアナリストが企業の業績予想を上方修正した企業の数から下方修正の企業の数を引き、合計の企業数で割って算出されます。
値はゼロが分岐点となり、プラスの場合は上方修正された企業数が優勢ということが意味されます。つまり、先行きの業績見通しについて期待が持てるということです。
一方で、値がマイナスは業績の先行きに懸念があるということで金融引締め期に多く見られます。
やや荒れ模様となった4 – 6月期決算ですが、全体としては業績が底打ちする企業が増えるなかで改善の度合いをどれほど織り込んでいるかを見ながら、市場全体の方向性を理解されると個別企業への投資にもプラスに寄与しやすいと見ています。
今後は、コロナ前の状況に戻るというよりもコロナを経て、新しい環境(ニューノーマル)となるなかでいかに存在感を発揮していくかが大切です。
企業業績の改善についても企業による自社株買いの効果で無理やり市場予想を上回る企業よりもしっかりと設備投資や将来に向けた攻めの投資をしてそれが業績の拡大に繋がっている企業の方が、当然魅力があります。
業績改善の質にも目を向けられるようになると投資先の企業の目利き力がさらに高まります。
目利き力の向上は日進月歩で、私も日々精進をしています。仮にあなたが初級の投資家であったとしても概念的な部分を理解するだけで投資でリターンを稼ぐ力(=投資リテラシー)の伸びしろが大きく変わるはずです。
志村暢彦
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来週は、17日(木)に日経CNBCに出演予定です。グローバル株式の状況やデリバティブを活用したリターンの積み重ね方などについてお話出来たらと思っています。
拙著でも、米国の利下げ環境も見据えたうえで、セクターや企業の具体的な見方や投資の手段、一歩上いく投資法についてご説明しています。
音声メディアとしては、これまでのaudibleに加え、8月1日からは、オーディオブックでもご利用頂けるようになりました。
P.P.S
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