投資情報

決算発表シーズンの到来

時の立つのは早いもので、今週から1-3月期の企業業績発表が開始されます。

大手金融機関を皮切りに、月の後半にかけて発表企業が増加し、本格化していきます。

もしあなたが投資の初級者である場合、

決算発表について何を見たら良いのか、知識を付けたうえでニュースをご覧いただくと、

より一層ニュースの理解が深まるでしょうし、

連想ゲーム的に、A社が良いならB社も良いのでは?といった想像が働くかもしれません。

ということで、本日は、企業決算発表について、周辺情報をお届けしていきたいと思います!

まず、企業決算において重要な要素は、売上高と1株当たり純利益(EPS)です。

これらが事前の市場予想平均値を上回ると株価が上昇すしやすい環境となります。

また、内容としては、前年同期(今回であれば、2022年1-3月期)との比較で

どれほど改善しているのか、進捗が見えると、投資家心理をサポートする材料となります。

加えて、通年の業績見通しについて、会社が予想値を出す場合には、

それが事前の市場予想平均値を上回っているか否かも株価を動かす材料となります。

なお、市場予想平均値というのは、主に

IBES(Institutional Brokers Estimate System)といって、証券会社や投資銀行のアナリストなどが算出・登録している数値を指します。

Yahoo Finance(可能であれば米国版)や、お使いの証券会社で確認できる業績予想値も、

上記のIBESから取っているケースが一般的です。

株価にとっては、市場参加者や投資家がどう見ているのか、何が株価に織り込まれているのかが大切なのですが、

もし市場が織り込んでいない好材料、例えば、『商品・サービスが順調である』とか、『新商品開発がうまく進捗した』とか、『想定以上のコスト削減を実施した』とか、『顧客の強い需要を受けて受注残が大きく増加した』といった内容が確認されると、

サプライズ!!として株価は上昇します。

例えば、経済・外部環境に関して前年同期(2022年1-3月期)との比較でいうと、

・原油価格は下落
・米国ドルは他通貨との比較で上昇
・中国をはじめコロナを脱して、活動再開した国が多い
・米国が利上げし、短期金利が長期金利を上回る逆イールドの状況になった
・消費者物価指数(CPI)などのインフレ数値は改善

といった状況にあります。

我々Oxfordクラブでも、これらの環境をベースとしたうえで、

それぞれの企業の特徴、業績を左右する要因、同業他社の状況、サプライチェーン(川上・川下企業)の状況などについて、経営陣の発言内容などを踏まえて、

総合的に、その企業の株価が、経営の実態との比較で割高なのか、割安なのかを判断します。

もちろん、時間は有限で、数多ある銘柄の一つ一つをつぶさにじっくりと見ていくことはできませんので、

専門家が活用する有料のシステムなどを用いて、合理的に分析していきます。

なお、業種や特性ごとに見るべきポイント、優先する項目が変わります。

特に金融業は特殊で、売上やEPSよりも、純金利収入(NII)や貸倒引当金、トレーディング収入などが重要です。

英語では、企業が発表した決算が事前の市場予想値を上回ることを、『ビート(Beat)』

逆に下回ることを、『ミス(Miss)』

と表現します。

1-3月期決算においては、シリコンバレー銀行をはじめとして地銀が経営破綻した影響や、これまでの利上げ効果とインフレの状況を踏まえた景気後退入りへの懸念を踏まえ、

銀行による貸し出し基準の厳格化や信用収縮がどの程度になりそうか、投資家の注目が集まっています。

一方で、半導体の在庫調整が一巡し、今後は継続的に多くの業界からの需要が想定されるとか、

コロナが明けて、ようやく人々が国を超えて本格的に動き出したなど、

好材料も控えています。

各国政府のシンクタンク的な役割を担っている国際通貨基金(IMF)が今週発表した世界経済の見通しによると、

今年の成長率予測について、米国を0.2ポイント引き上げ1.6%としています。

反対に、日本は0.5ポイント引き下げられ1.3%となりました。

世界全体では、0.1ポイント引き下げ2.8%とされています。

インフレ環境下にあっても、これまで利上げしてきた、いわば『貯金』がありますので、

仮に、年後半に深い景気後退が想定される場合、

バイデン政権は経済刺激策を打つ余力があるはずです。

大統領選挙を控えていますから。

日本経済も、世界各国の情勢の影響を色濃く受けるので、

世界情勢に目を向けて頂くと、結果として日本における投資にもプラスに寄与すると考えています。

ぜひ、1-3月期の決算発表の状況にも注目してみてください!

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世界の状況を見据え、『米国の今』について経験豊富なストラテジストが分析した内容を掲載しています。

志村 暢彦

 

P.S.

追伸1

おかげさまで拙著に関しては、講演のご依頼も頂戴しているほか、今後もメディアで取り上げて頂けるようです。手前味噌で恐縮ですが、長く使える手法を交え記載しています。
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なので、 次回の同コーナーの放映は、18日(火)となります。
(テレビだけなく、インターネットで視聴することも可能です)

追伸2

完全に余談ですが、私の体重・血圧も右肩上がりで、世界経済の成長率を軽く上回る伸びを示しています。粘着性の強いインフレ指標のようです^^;

P.P.3
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志村 暢彦

金融業界歴24年。業界経験としてはファンドマネージャーとしての期間が最も長い。日ごろより、金融力は国力そのものであると考えおり、金融業界の心臓部や裏側で働き、政官財を含め、日本の金融の実態を見てきた経験をもとに、日本の金融リテラシー向上と、個人の理想的な資産形成の実現について、情報の収集と発信をしている。 著者の記事一覧 ≫

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