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投資情報 | 米国株式市場が下落… パニックになり“失敗する人”の特徴とは?


メルトダウン寸前


米国株式はメルトダウン寸前です。

米国の消費が減少し始めているのではないかという懸念が、投資家を不安にさせています。

そして先週は、S&P500種株価指数が最高値を更新したにも関わらず、株価は下落して終わりました。

しかし、このような時には、私が最も信頼する指標に目を向けることにしています。

それは、市場で最も重要でありながら、最も誤解され、誤用されている指標を測定するものです。

投資家が利用できるツールは数え切れないほどあります。

そして、それらへのアクセスはかつてないほど容易になっています。

しかし、誤った方法で使用されたツールは、有益であるよりも有害である可能性の方が高いのです。


市場の脈拍


米国個人投資家協会(AAII)は、投資家が今後6ヶ月間の市場についてどのように感じているかを調査するアンケートを毎週実施しています。

▼アンケートでは、投資家には次の3つの質問項目があります。

  • 強気:6か月後の市場は上昇すると考える
  • 中立:今後6か月間、市場の方向性に変化はないと考える
  • 弱気:6か月後の市場は下落すると考える

AAII投資センチメント調査は、米国の投資家が最も注目し、引用する指標の一つです。

なぜなら、この調査は現在の市場の感情的な動向を把握しているからです。

1月20日のドナルド・トランプ大統領就任式以来、3週間以上にわたって、私たちはセンチメントの大きな変化を目撃してきました。

実際、1月22日以降、今後6か月間の市場見通しについて強気な見方をしている投資家の割合は、43.4%から29.2%へと急落しました。

一方で弱気な見方をしている投資家の割合は、2月12日の週には29.4%から47.3%へと急増しました。

このデータを見た素人や経験の浅い投資家は、意気消沈するでしょう。

しかし、AAII投資センチメント調査やCNNの「恐怖と貪欲指数」、あるいはその他の感情に左右される指標を見る際に、ほとんどの投資家が誤りを犯すのはこの点です。

これらの指標が逆張り指標であることに気づかないのです。

米国のビートジェネレーションの詩人チャールズ・ブコウスキーは、このような有名な言葉を残しています。

「群衆が向かうところ、必ず反対方向に走れ。彼らは常に間違っている」

そして、ウォーレン・バフェット氏は、他者が恐れているときにこそ、強欲になるべきだ」と述べています

そして、この見解はウォール街のプロのトレーダー、株式の選定者、経営者、そして歴史上最も裕福な投資家たちに共通認識として持たれているのです。

なぜなら、弱者はいわゆる「群集心理」に陥りがちだからです。

彼らは群れをなし、「集団思考」という偽りの約束に安らぎを見出します。

そして、彼らは常に前の人たちの尻尾ばかりを見ており、そのため、手遅れになるまで、災害やチャンスに気づかないことが多いのです。

したがって、経験則として、投資家の大半が何かを信じているとき、賢明な投資家は真逆のことが真実であると賭けるのです。


弱気相場


今、悲観論が高まっている。

先週の弱気なセンチメントの数値は、過去14週間で12回、投資家の悲観的な見通しが歴史的平均を上回る数値となりました。

さらに重要なのは、2023年11月以来、これほど高い弱気な数値は見られなかったということです。

現時点では、調査対象となった投資家の46%が、経済およびインフレが彼らの悲観的な見方の核心であると述べています。

そして、インフレが高止まりしているにも関わらず、米国経済は依然として回復力を維持しています。

しかし、前回、悲観論がこれほど蔓延したのはどのような状況だったのでしょうか

2023年に遡ってみましょう。

2023年10月27日、S&P500は52週間の最安値となる4,103.78を記録しました。

翌週の2023年11月2日、AAII投資家センチメント調査における弱気なセンチメントは50.28%に達しました。

そして、その後起こったことは…

S&P500は2023年11月2日から2024年3月28日にかけて24%上昇しました。

そして、弱気なセンチメントのピークから、優良株指数は41%近く上昇しています。

このような例は、市場の歴史の中で何度も繰り返し見られます。

さらに、現在のS&P500の52週間の最安値は4,953.56ドルであることを念頭に置いてください。

これは2024年4月19日に記録されました。

2023年10月下旬以降、株式はほぼ上昇傾向にあります。


【まとめ】パニックに陥らないために


▼私は投資に関して、シンプルな哲学を持っています。

  • 群集を追いかけてはいけない。群集をリードせよ
  • 安値で買うよりも高値で買うことの方が怖い
  • 決してトレンドに逆らわない

群衆に従うことで得られるのは、“汚れたブーツ”だけだということを覚えておいてください。

投資家の大半が弱気(または強気)である場合、風向きが変わることを覚悟しておくのが最善です。

バフェット氏や他の投資家は、そうすることで数十億ドルを稼ぎ出しました。

AAII投資家心理調査に目を光らせておきましょう。

ウォール街で最も有力な指標のひとつとなる可能性を秘めています

ただし、今日お見せしたように、正しく利用することが条件です。

 

マシュー・カー

 

〜編集部〜

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Matthew Carr(マシュー・カー)

Oxford クラブ・ジャパンのチーフ・インベストメント・ストラテジスト。金融業界で20年のキャリアを持つ。 企業の中ではある一定のサイクルで株価が上下する銘柄があると言われており、マシューの専門はそのサイクルを見つけ出すこと。 彼の専門領域は石油・ガスといった伝統的な産業から、AI、5Gといった最先端テクノロジーなど多岐にわたる。 マシューの記事一覧 ≫

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